痩せ過ぎは太り過ぎよりもデメリットが多く、対応が難しい

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痩せすぎ
今回の話は僕の栄養士としての業務上の経験から得たものが中心になります。

 痩せ過ぎの方は対応は難しいことが多い

太っている方への対応はここのブログにいくつも書いていきましたが、太っている方は心のどこかに「太っている自分への不満感」など、現状を良いとは思っていないことが多く、それを押し殺して日々生活をしていることもあり、きっかけと正しい知識があれば痩せてることができることが少なくありません。
太っている方は食事量を減らして運動量を確保すれば痩せるので、そこにどうアプローチするのか焦点になります。
 

痩せている人に多い太らない理由

①機能的に食べる事が困難な場合
 
②自分の意思で痩せている(太る事への過剰な嫌悪感)
 
③いくら食べても太れない
この3点が主な原因になります。
 
機能面と心理的な面、あとは太るのに必要な分を消化・吸収する機能が弱いなど、太っている場合のように、摂取カロリーを減らして、消費カロリーを増やしましょうという伝わりやすい理屈が通用しません。
 
この場合適応するとすれば、「摂取カロリーを増やしましょう」なのですが、
その摂取カロリーを増やすこと自体が上記の3点により困難になってしまうためです。
 
それぞれのケースについて少し詳しく触れていきます。
 

①機能的に食べる事が困難な場合

 噛む・飲み込むという機能が十分に働かない状態を表します。
先天的な場合もありますが、主には高齢になるにしたがって、噛むためのアゴの力が弱くなる・飲み込む力弱くなることが原因で、食事を口からすることが誤嚥性肺炎を起こすリスクになってしまう、あるいはきちんと飲み込めず窒息を起こしてしまうなど、命の危険につながってしまう事も有り得ます。
 
 そのため、摂取カロリーを増やそうと食べる量や質を変えることが、リスクとなる上に、そもそもそういった状態になった人に対して取る対応としては推奨できないものと言えると思います。
 
 病院などに行くと静脈栄養や胃ろうにするべきという判断をされることもあり、その場合はもう標準体重が・・などの健康状態についてはあまり考慮されず、とりあえず病気などでない状態を維持するなど、最低限のハードルが下がっていきます。
 

②自分の意思で痩せている(太る事への過剰な嫌悪感)

 これについては、色々なパターンがあります。
 
思春期の女性では、雑誌のモデルがほぼ痩せ形であることもあって、痩せていることがイコールで美しさやキレイであることと思っている場合もあります。
そうなると太る事は本人からすれば美しさから遠ざかる行為になるので、敢えてそれを使用とは思いません。
 
 以前に書いた例では、スポーツをしている人だと体重が増えることをイコール重くなる。体のキレが失われる、足が遅くなると思って、必要な筋力さえ身につけずにいるという場合もあります。
 
この他にも、心理的な原因が主な拒食症などもあります。
この時の原因は太りたくないだけとは言い切れず、大人への嫌悪感や大人になる事への拒絶であることなど、まさに多種多様になるため、そちらを解決しないと先に進めないという事になります。
 

③いくら食べても太れない

 これは大きく2パターンに分かれます。
本人はたくさん食べているつもりでも、太れるほどのカロリーを摂取できていないパターンと、消化・吸収の機能に問題があって、そもそも量を食べる事が難しかったり、食べても上手く消化できていなかったりというパターンです。
太れるほど食べる事ができない人は、太る事・体重を増やすことに実は心のどこかで不安感を持っていることが多く、無意識に食べる量を抑えていることがあります。
 
本当に体重を増やしたいなら、普段の食事にプラスしてプロテインにバナナや牛乳、アーモンドをミキサーにかけたものを間食として日に2~3回飲めば少しは増えてきますが、大体勧めると拒否されます(笑)
そこまでして体重を増やしたくないか、本当は今の体格に満足しているかのどちらかということだと個人的には想像しています。
 
消化・吸収に何らかの問題を抱えている場合にも食事量やカロリーを増やすことは更に体への負担を増やすことになるので、僕はおススメしません。
 
 

太る事への恐怖感は根強い

痩せている人にたくさん食べてもらう・あるいは摂取カロリーを増やすという行為は太っている人の食事量を控えてもらうよりも様々な困難がある事は分かっていただけたかと思います。
 
 それが健康を損なうリスクになってしまったり、心理的に受け付けなかったり・・・
食事を我慢することはそれなりの覚悟でできますが、食べない人に無理矢理食べ物を口に突っ込むわけにはいきませんし。
 
 そして最大の困難は、太っている人と違って「現状の(痩せている)自分に満足している」
という点に対するアプローチです。
 
 君の価値観は違うよ。
なんて言っても届かないわけです。
それは、世間的にも太る事(肥満)を悪とする風潮が強いので、痩せていることはその対極にある価値観で、そこのバランスをきちんと考慮できるのであればそもそも痩せ過ぎが問題になるような状態にはならないでしょう。
 

低体重・痩せ過ぎの問題点は

BMIが18以下の状態を痩せ評価としていますが、これはあくまで指標のひとつです。
低体重そのものよりも問題は、それに伴う低栄養(栄養失調)と免疫機能の低下です。
もちろん様々な病気にかかるリスクは向上しますし、免疫機能が上手く働かなければ風邪などもひきやすくなります。
 
そのリスクを回避するための指標としてBMIが18以上の方が良いですよ、というのがひとつになっています。
更に細かい部分で言えば血液検査を行って健康状態を確かめるなどを行いたいところです。
アルブミンの数値などを見れば栄養状態の少し見えるので、それを指標に話ができればというところです。
 

痩せすぎのデメリットまとめ

太っている人は心のどこかに「できれば痩せたいけど」という願望を持っている傾向が強いですが、痩せている人は「少しは体重増やそう」なんて思っていない傾向が強い、というか体重が増えることがたとえ適正体重に近づく行為だとしても、「体重増加=今よりも太る行為」という認識の方も多く、知識として体重を増やした方が健康的であることは理解していても、それを実行することは難しいというのも少なくない話です。
 
本来は体重でも、何事もほどほどがちょうど良いのです。
ということが分かるまでが大変。