和食・洋食の定義とは
仕事中に施設利用されている方から、
「どの料理が和食でどれが洋食なのか?」
と質問を受けて、そういえば簡単に説明するための言葉を持っていないな、と思って少し悩んだことをメモしていきます。
和食の特徴
厚生労働省では和食の特徴として、次の4点を挙げています。
(1)多様で新鮮な食材とその持ち味の尊重
(2)健康的な食生活を支える栄養バランス
(3)自然の美しさや季節の移ろいの表現
(4)正月などの年中行事との密接な関わり
地域性や四季、行事など、和食が日本文化と深い関わりがあるという点についてまとまていますが、なんとなく抽象的な表現が多く、和食を定義づけている訳ではありません。
ウィキペディアでも探してみましたが、
これが和食だ!
という定義は見つかりませんでした・・・
もうちょっと調べてみると少しは具体的(?)なものが出てきました。
・日本で以前から食べられているものが日本料理であり和食
・ご飯・味噌汁・おかずといった組み合わせを基本とするもの
そして、ここで次の情報が!
きっちりと定義づけられてしまうとユネスコに認められた無形文化財にはならないそうです。
精進料理とか、懐石料理のようにきっちりとしていない方が良いということ。
つまり、そもそもしっかりとした定義は無いと。
日本の食材と文化から自然に食べるものが形作られて、それがいつの頃かに和食とか日本料理と言われるようになったわけで、最初に定義があったわけでもないし、無理矢理定義づけると、そこから漏れてしまったり、「それは和食じゃないでしょ」というものまで含まれてしまうので、敢えて定義づけしていない部分もあるようです。
日本得意の原型を留めずにバージョンアップさせてしまう魔改造もありますし。
定義での説明については完全に頓挫しました。
洋食の特徴について
こちらが説明付けば、それ以外を和食と呼んだり、違う切り口が見えるかも!
と、思いましたが。 こちらも何とも微妙なところです。
日本料理以外としても様々な国があるし、外国料理だとなんかニュアンスが・・・
日本料理の西洋風のものを洋食というケースもあったりと、もうどこで区切って良いのか分かりません。
これはパンドラの箱に手を出してしまったかもしれません。
そんな中で今回説明した内容
明確な定義はありません!
そう答えてしまうのもどうかと思ったので、
和食はだしを使って醤油やみりん、味噌で調理する料理
洋食はブイヨンやコンソメを主に使用して作る料理
とりあえずこれでお茶を濁してみようかと思いました。
でもやっぱり例外が(それなりに)ある。
惜しいところだとは思うので、これで例外はあると前置きしておけば説明はありかもしれません。
料理もグローバル化が進んでいるので、なかなか一筋縄ではいかなくなってきました。
昔ながらの和食についてもアレンジもたくさん出てきています。
どんどん定義は難しくなる一方かもしれません。
和食を分類する説明として
献立表やメニュー表をみて、「この料理は和食ですね」「これは洋食ですね」とやってみると結構簡単でした。
なんでそれが和食なの?と言われると答えられないのに分類はできる。
そう考えているうちに
歴史的に以前から日本で食べられている物が和食で、途中から日本に伝わったものが洋食として扱われている。
という事に気が付きました。(きっと僕以外は最初から気が付いている)
でも、これって分類して何かの役に立つものでもないので、質問者からすればガックリなのかもしれません。
このように定義しづらいものについて考えてみるのも面白かったのですが、労力がかかりました、そして明確な答えが得られるわけでもないという・・・
これもひとつの学びです。