大人であればウエイトトレーニングを普通に初めて大丈夫か?
以前、成長期のウエイトトレーニングは身長の伸びどまりを一つの目安に、という話は書いていきました。
では大人であれば何も心配せずに、がっつりと初めてしまって大丈夫か?
という点について書いていきます。
運動経験の有無によってスタート地点を変える
学生時代に運動をしっかりとしていたのであれば、軽めのウエイトから始めてみるのは良いと思います。
反面、学生時代にも特に運動をしていなかった人については、まずは自重と呼ばれる、自分の体重を利用したトレーニングから開始をして、体を動かすこと自体に慣れることから始める事が必要です。
自重トレーニングの代表的なものは
腕立て伏せ、懸垂、重りを持たないスクワットがあります。
この3つをしばらく行うだけでも、初心者であれば十分な効果が得られます。
懸垂は鉄棒が必要ですが、手軽なのもポイントです。
体を鍛えると一言で言っても、筋肉だけ増えていくのではなくて、同時に神経系も発達していきます。
神経系が発達することで、上手にウエイトトレーニングの動きを行えるようになります。
運動経験のある人は神経系もある程度は発達していますが、これが十分でない人は、気が付きにくいですが、自分の体を十分に使えていないことが多くあります。
そのため、いきなり重たい物を持ち上げると、きちんとしたフォームでトレーニングしていることが困難であり、ケガをする可能性が高くなります。
大人、特に社会人については、筋肉を増やすことと同等かそれ以上に、ケガをしないことが重要になります。
仕事に悪影響が出ては元も子もありません。
このため、まずは自重できっちりと体を動かせる様にしてから、しっかりと正しいフォームで扱える重さからトレーニングをしていきます。
正しいフォームでトレーニングする
正しいフォームについては、ウエイトトレーニングの本や動画サイトで見て、しっかりと事前に確認することが必要です。
できれば2つ以上のものを見て、同じ内容であるか確認できると良いと思います。
トレーニングフォームについてはある程度理論的に詰められてきていますが、たまに間違えた(あるいは昔の)理論で説明してしまっている人も見かけます。
正しいフォームの必要性
これは先人たちが、ケガをしにくく、対象とする筋肉にしっかりと効果が上がる方法を突き詰めてきたものなので、後発組の僕達はその恩恵に預かりながら、ケガをせずに体を作っていきましょう。
間違えたフォームになる理由
ウエイトが自分でコントロールできる範囲を超えた重量であることが最も多い理由です。
ダンベルに振り回されてしまっては、きちんと鍛えたい筋肉にはなかなか効かせられません。
無理な重さは筋肉よりも骨や関節に負担をかけてしまうので、ケガのリスクも高くなります。
持ち上げる重量については見栄を張らずに、しっかりと回数を持ち上げられるようになってから上げていくようにしましょう。
そして筋肉は同じ刺激を与え続けると、慣れてしまい、筋肥大しにくくなってしまうので、重さを増やす事も大切ですが、時には、いつもより軽くして、フォームを意識しながら回数を多く上げてみる等、いつもと違う事をしてみるのは案外重要です。
神経系の発達で得る恩恵
例えば筋肉が大きくなった気がしない、あるいは体重が増えていかないのに、扱える重量が伸びていくこともあります。
これは神経系の発達によって、その動き自体が上手く行えるようになったりということがあります。
それもウエイトトレーニングの成果のひとつなので、体重が増えないなどの理由で焦らずに継続していくことが大切です。
マッスルメモリー
筋肉は使わないでいると衰えることは知られていますが、実は以前の筋肉レベルまではその後スムーズに戻すことが可能です。
これをマッスルメモリーと言います。
例えば右足を骨折して入院すると、退院時には左右の足の太さは大分異なった見た目になりますが、では、右足を特別に鍛えないと元に戻らないかというと、案外普通の生活をしているだけである程度の期間が経てば、左右差を感じない程度になります。
これは衰えた右足の筋肉がマッスルメモリーで、元に戻る現象なのですが、ウエイトトレーニングで、鍛えた筋肉についても同じ現象が起こります。
そのため、学生時代にラグビー部できっちりウエイトトレーニングしていた方は、少し再開すると、ぐんぐん昔の体に近づいていきます。
まさに昔取った杵柄!
このため、以前、運動経験をした人の方が優位に進めやすくなっています。
おして、サボってしまってもこういった現象によって後で取り戻すことができるのもウエイトトレーニングの魅力です。
昔長距離走をしていた人も、10年サボったら、取り戻すのに、再び過酷なトレーニングを繰り返さないといけないでしょう。
持久力は再獲得の難易度が高くなっています。
初心者から中級者までが気を付ける事
僕もちょうどこの辺りに分類されるレベルだと思うのですが
大事にしているのは
燃え尽きない事(バーンアウトしない)
ウエイトトレーニングは始めたり、再開したりすると、不慣れであることから新しい刺激が筋肉に入る事やマッスルメモリーによって、筋肉がどんどん増えていきます。
ところが、その良い時を過ぎると、自分では筋肉が増えているのかどうか自覚しにくいスピードになっていきます。
そうすると
辛いトレーニングに対して得られる効果が少ないと感じるようになってしまい、ダンベルから足が遠ざかるということが起りやすくなります。
これを防ぐための方法はいくつかありますが
僕が実際にやっていることは
1回40分に抑えること
正直、もっとがっちりな体にしたいし、その為には本当はもっとやった方が良いんだろうとは思っています。
でも、毎回ある程度の時間を確保しないといけないと思うと、それがストレスになったり、予定が狂ってトレーニングできないと(僕はスケジュール立てやすい仕事なのであまりありませんが)、後悔の念に苛まれたり・・・
そうならないように割り切って、毎回フレッシュな気分で行ける時間に合わせています。
これに有酸素をする時期にはちょうど1時間位になる感じです。
もちろん、終わった後も余裕があるので、次回へのエネルギーも問題ありません。
もっとやりたくなる気持ちもあるので、調整は必要ですが。
僕の場合はフットサルをしながらの補強の色が強いので、この方法がマッチしているのかもしれませんが。
続かない事を心配するならこういう方法もありますよ、という感じですね。
フットサルを引退して、仕事セカンドライフ的な時期になったら、もっと本格的に始めるかもしれません。
マッスルメモリーはあるにしても、継続できることが一番大事です。