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糖質制限は便秘になり易い
糖質制限を行う上で比較的多く聞かれる課題として
便秘になる方が多い
というものがあります。
今回はこの原因と対策について書いていきます。
なぜ糖質制限で便秘になるのか
糖質制限と便秘1:食物繊維不足
糖質とは炭水化物+食物繊維のことです。
このため、まず食物繊維も食べてはいけないと誤解する方がいます。
食物繊維を含む食品の代表格と言える野菜はたくさん食べても大丈夫どころか、たくさん食べるべき食品です。
食物繊維は単品では血糖値が上がりません。
これは、食事の最初に野菜を食べることで血糖値の上昇を抑えることができるという健康法からも確かなものです。
この血糖値を上げない=体脂肪を合成するインスリンが分泌されない
という点が糖質制限のキモなので、この点はクリアできています。
そして便秘対策として食物繊維は非常に有効です。
腸で善玉菌のエサになるので、腸内フローラを改善して健康的、そして便秘の解消に一役買ってくれます。
そして忘れてはいけない点として、米や小麦粉に食物繊維が含まれていることがあります。
そして、糖質制限でこれらの摂取量が著しく下がることで、食物繊維の摂取量が糖質制限前よりも少なくなってしまうという点があります。
糖質制限と便秘2:悪玉菌の増加
糖質制限を行うと腸内の悪玉菌が増える傾向があります。
これは飽和脂肪酸を多く含む肉類を食べる機会・量が増えるためです。
肉類を食べるとおならがくさくなるという言葉を聞いたことがあるでしょうか?
これは肉を多く食べることで腸内フローラが乱れることが原因だと言われています。
糖質制限時の便秘解決策
では、糖質制限時に起こる便秘の対策としてはどんなものがあるでしょうか?
まず、腸内環境の整備が必要です。
腸内は善玉菌と悪玉菌と日和見菌(有利な方の味方になるズルい菌)の3つのバランスで保たれます。
そして善玉菌が有利にすることが重要です。(もちろん悪玉菌もゼロではだめです)
そのために有効な方法をいくつか書いていきます。
便秘解決法1:食物繊維をたくさん食べる
食物繊維は上記の通り善玉菌のエサになるので、善玉菌をパワーアップするために重要です。
また、便の素にもなるので、量を増やして出しやすくするという狙いもあります。
便秘解決法2:水分摂取
実は糖質制限は水分不足になりやすい側面を持っています。
腸内に便があっても便が乾燥してしまい水分がない状態では、出口まで到達しにくいので、水分の補給は非常に重要です。
食物繊維で便の量を増やしたのに水分が少なくて、腸に溜まったままになると、むしろ不快感が増大しますので合わせて摂取する必要があります。
そして、水溶性食物繊維という、便に潤いを与えてくれる食物繊維も利用しましょう。
水溶性食物繊維は海藻類に多いので、海藻を食べるか、味噌汁に粉寒天を一つまみ入れると、寒天の原料は海藻なので、効果が出やすいです(詳細はこちら)
便秘解決法3:発酵食品に頼る
納豆・キムチ・ヨーグルト
これらは乳酸菌を含むので腸内フローラを整えてくれます。
糖質も少ない食品達なので、(ヨーグルトは無糖を選ぶ必要あり)糖質制限時にはお世話になりたいところです。
ヤクルトなどの乳酸飲料は魅力的ですが、糖質量を考えるとちょっと難しい感じになります。
糖質制限と便秘の関係 まとめ
基本的には糖質制限を始めると食物繊維が不足しやすく、肉類を多く摂取することから便秘になり易いです。
そういってもこの便秘に関する改善方法については、特別糖質制限由来の便秘だから・・・ということはなくて、通常の便秘と全く一緒です。
あまりに辛いようであれば通院したり、漢方薬という手もありますが、まずは食事をどうするかという点に手を付ける方が良いと思います。