タバコは体に害はないという話の信頼性はどの程度か

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タバコに害はない??

最近はチラホラと実はタバコは無害だった!

というような見出しの記事を見かけます。

でも今や学校教育の現場でさえ、タバコの害を伝えます。

真っ黒になった肺を見て「うへー」と思ったのは僕だけではないと思います。

今回は、タバコは無害と謳っている記事や本をはしごして見えてきた部分について

まぁ、これは(害の有無という意味で)賛否に分かれている者なので、個人的な見解という事になりますが、ひとつ書いていこうと思います。

タバコに害がある説

こちらはもはや何か説明するまでもない気がします・・

主にタバコに含まれるニコチンを始めとした有害物質の影響によるものです。

タバコに害があるという情報については世界保健機構(WHO)を始め、日本でも様々な機関が発表しています。

ちなみに僕は5歳の時にヘビースモーカーである親の副流煙にやられて肺炎一歩手前までいき、親が医者に「こんな肺の5歳は見たことがない」と説教されるという経験をしているので、有害であるだろうと思っている派です。

タバコに害がない説

実はこの説を唱えている人たちの共通点として、

タバコは全くの無害だ!

とか

タバコは有益だ!

と、言い切っている人はかなり少ないです。

言っていることはタバコと肺がんの関連を指し示すグラフについて説明がつかない点など、タバコが有害であるという話の根拠となるデータについての矛盾をついていくことが多いです。

喫煙者と非喫煙者の死亡率のデータには、タバコを吸う以外の情報が何も示されていない、つまりは運動習慣や食習慣を始めとしたその他の因子を揃えていない状態でのデータなので参考にならないだろうという点を強く指摘しています。

確かに言っていることは正しいと思います。

ですが。

正直な所、害があるというデータに穴があるとのと同じ、あるいはそれ以上に、害がないというデータも穴があります。

肺がんでの死亡率、という点に絞っていますが、COPDと言われる慢性閉塞性肺疾患になる人のほとんどが喫煙者、というかCOPDの主原因はタバコと断定されていて、通称タバコ病と言われています。

COPDは2012年には全世界で300万人が亡くなっている疾病です。

すぐに息が切れることから始まり、酷くなると吸入機が手放せなくなります。

こういった他の疾患については述べていなかったりします・・・

肺がんにさえならなければ良いという訳ではありませんよね。

データに頼った情報の在り方が混乱を増長させる

そもそも喫煙者、元喫煙者、非喫煙者と分けてグラフ化するデータが多いのですが、僕のように、生まれてから一本もタバコを吸ったことはないけれど、副流煙を吸っている量はすごい場合、素直に「非喫煙者」と言い切って良いのでしょうか??

本来は「どの程度有害物質を取り込んだ場合か」などに分類すべきなのでしょうが、それだと大規模に人を追いかけることが困難になりますし、測定自体が正直難しいところでしょう。

そもそも有害物質もタバコだけでなく排気ガスなど様々あります。

タバコ有害説は「タバコ単体で体に悪い」だけに注目して他の因子を除外してしまうデータになりがちで、

タバコ無害説は、「いかなる疾病にもタバコが無害である」ということの証明が難しいというか、さすがに無害説を唱えている人も、体に何らかの悪い影響があることはきちんと匂わせていることがほとんどです。

実際に完全に体に良いものだという情報は疑って問題ないでしょう。

では、害がない説は無意味か?

個人的には、タバコ有害説などのデータについて

このデータは穴だらけですよ、と指摘する事は良い事だと思います。

それを踏まえた上であなたはどう判断しますか?

という一石を投じるという点で、非常に意味の深いものだと感じます。

最近人気の電子タバコ

今までの紙タバコよりも安全・健康的というウリで電子タバコが販売数を伸ばしていますが、ちょっと注意が必要です。

日本呼吸器学会は公式ホームページ上に安全性に対する見解をネガティブに発表しています。

これらの「新型タバコ」については、米国心臓病学会でも2016年に「血管に悪影響を与える」という警告をしています。

特に電子タバコは人気がありますが、最大のウリは煙が出ない、あるいは出ても煙が見えづらいことです。

たしかに日本製の電子タバコはリキッドにニコチンを含むものは販売できないので、安全性は高いといえます。

懸念されているのは、リキッドを吸う際のエアロゾルというものが有害である可能性はまだ否定されていないためです。

そういった面を考慮しても海外製品よりは国内製品の方がニコチンは含まないので、安全性は高いと言えます。

特に問題となるのは海外製で、こちらはリキッドにニコチンを含むため、中毒性や副流煙の問題が懸念されています。

副流煙による受動喫煙も成分的に有害なのではないかということで。

現状の見解では日本製の電子タバコはニコチンを含まない、タバコ風であるのに対し、海外製品は、タバコの煙が見えない(見えづらい)だけのもの、という感じです。

海外製品も普通にネット販売されているので、こういった違いを知らないまま購入して、安全だと思い込んで利用してしまう方もいると、知らないうちに体にダメージが・・・ということにもなりかねないので、注意が必要です。

使用する際には購入する商品を良く吟味して選ぶことで、のちのち「知っていれば買わなかったのに・・・」という事態を減らせると思います。

まとめ

タバコに限らず、○○を摂取したから寿命が縮むなどのようにあまり短絡的にならずに、様々な生活習慣や摂取する内容で、自分の体はできていることを理解して欲しいと思います。

何か一つ達成できないから人生の質が下がるというクリティカルなものは数少ないものです。(薬物などが当てはまります)