酢豚にパイナップルを入れるわけ
酢豚といえばすでに日本のおかずとしても定着しています。
そんな酢豚を提供する際に議論になるのがパイナップルを入れるかどうかです。
料理に果物は合わないという人もいれば、酢豚にさっぱりとしたパイナップルは相性が良いという人もいます。
こういった議論としてはこの他にドライカレーのレーズンやポテトサラダのリンゴもありますが、洋食だとなんとなく許される風潮がある反面、中華料理である酢豚だと厳しい目で見られる印象もあります。
そんな議論になりつつも酢豚にパイナップルを入れる理由について書いていきます。
酢豚にパイナップルを入れるメリット
では、具体的に酢豚をパイナップルに加えるメリットとはどんなものがあるでしょうか?
味のバランス面のメリット
酢豚にパイナップルを入れるメリットとしては冒頭にも書いているように、味のバランスがあります。
酢豚は肉や野菜を油で揚げてからケチャップなど加えるため、油っこさが残りがちです。
そんな時に仕上げにあっさりとしたパイナップルを加える事で、口の中をリセットしてくれます。
肉を柔らかくするというメリット
パイナップルにはたんぱく質分解酵素のブロメラインを含んでいます。
このため、肉を柔らかくし、消化吸収を助けてくれるので食べやすくなります。
ブロメラインの注意点
お肉を柔らかくしてくれるブロメラインにはいくつか注意点もあります。
酢豚に使用する際に注意点として、ブロメラインは高温にさらすと働きが落ちてしまうので、加熱し過ぎないことがポイントになります。
ブロメラインはたんぱく質を分解します。
このため、パイナップルを大量に食べると舌がヒリヒリします。
食べすぎには注意した方が良いでしょう。
また、ブロメラインはゼラチンを溶かしてしまうので、ゼラチンでパイナップルゼリーを作ろうとすると固まりません。
どうしてもパイナップルでゼリー状のものを作りたい場合にはゲル化剤か寒天を使用することで固めることができます。
歴史上の酢豚とパイナップルの関係
歴史上どうしてパイナップルが酢豚に入るようになったかは諸説あるものの、基本的には昔高級食材だったパイナップルを酢豚に加えることで酢豚自体に高級感を出そうとしたという感じのものが多いです。
まとめ
酢豚にパイナップルはメリットもあるものの、基本的にどうしても入れないといけないほど優れたメリットとは言えないので、入れるかどうかは好みで選んだ方が良いと思います。
酢豚にパイナップルが入った理由にしても、恐らく最初は高球団を演出するためで、その後に科学的なメリットも見つかったという流れになるはずです。
こういった料理と食材の関係を調べていくのも面白いので、気になる料理や食材があればまたお知らせしたいと思います。