ストレッチはケガの元?
昔から運動前にはストレッチをしましょう
という事を言われていました。
ケガをすると、「ストレッチが足りなかったからだ!」
なんて言われたり。
しかし、最近はこのストレッチ
正しいタイミングと質で実施しないと、むしろケガのリスクが高まると言われるようになってきました。
ストレッチの種類
静的ストレッチ
ゆっくりと対象となる部位を伸ばし、10秒くらいを目安に伸ばす
いわゆる昔ながらのストレッチが静的ストレッチと言われるものです。
柔軟なんて言い方もしましたね。
動的ストレッチ
こちらはサッカー経験者ならご存知のブラジル体操などです。
動きの中で腕や足などをいろいろな方向に回して、間接の可動域を広げつつ、関節周辺の筋肉をほぐして温めるストレッチです。
ダイナミックストレッチなどとも呼ばれ、動画でも様々な種類のものがアップされています。
元広島カープのマエケン選手のグニャグニャした運動もこれに当たります。
静的ストレッチとは異なり、限界近くまで長時間伸ばすことはせず、素早い伸び縮みを繰り返します。
ストレッチがケガの元?
静的ストレッチは運動前後には不向きであるということが最近は分かって来ました。
その原因は、
①筋肉が緩むことでバネが失われ、最大に発揮できる筋力が低下する
②筋肉を限界まで伸ばすと、体が危険と感じ、急激に縮めようとして筋肉に損傷を起こす
こういった点から運動前は動的ストレッチの方が向いていることが分かっています。
ケガをしないまでも、静的ストレッチをしたグループと何もしなかったグループでケガの確率に差はなかったというデータもあるので、運動前に静的ストレッチは効果は期待できないと考えて良さそうです。
では、静的ストレッチはどんな時に行う?
体がしっかりと温まっていて、しばらく運動しないタイミングで、
目的としては、柔軟性を高めることを狙って行います。
緩んだ筋肉が元の筋力を取り戻すのに6時間程度かかるというデータがあることから、運動前6時間は避けることがポイントです。
理想的にはお風呂上りに柔軟といった形ですね。
要するに静的ストレッチが悪いのではなくて、
いつ・何を狙って行うのか、が大切になるということです。
ストレッチについて まとめ
近年ではトラックで行われる陸上競技で、走る前に体を伸ばす選手はほとんど見られなくなりました。
次回テレビなどで見る時に少し気を付けて見てもらえると分かるのですが、
走る前に自分のコースに入って、ピョンピョンと弾むようにして足首から足全体に刺激が渡るように動的ストレッチを行っている様子が見られます。
このように、運動のパフォーマンスやケガ防止を目的とする倍には動的なストレッチを、柔軟性を高めることが目的であれば、静的なストレッチを、それぞれタイミングを考えて行う。
要するにストレッチと括って同じものと考えずに、別のものだと考えることが最も自然だと思います。
単純に今までは、体を緩めればケガを防止できるだろうと思っていたところが違っていたので、その時の知識に縛られ過ぎないようにできれば良いのではないでしょうか。