運動前のストレッチがケガのリスクを上げ、パフォーマンスを下げることがある

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ストレッチ ヨガ

運動前のストレッチがケガやパフォーマンス低下の原因になる

運動前にみんなで輪になってストレッチする

一か所10秒程度かけてゆっくり伸ばす

これが以前まで長く行われていた運動です。

ところが最近は、この静的ストレッチと呼ばれるゆっくりしっかり伸ばすストレッチがむしろケガを誘発させ、運動時のパフォーマンスを低下させることが分かってきています。

静的ストレッチがケガのリスク向上につながる理由

静的ストレッチは可動域一杯を伸ばすストレッチになります。

柔軟性を上げるためには有効な方法となります。

反面、この静的ストレッチでは靭帯まで伸ばし可動域を広げて過ぎてしまうことがケガの原因となります。

足首の捻挫を例にとってみると

本来足首周りが靭帯でホールドされて守られていますが、これが緩んでいることで捻挫しやすくなってしまいます。

可動域が広くなる反面、曲がらなくても良いところまで足首が曲がってしまうことで、ストレッチ前よりもケガのリスクが上がります。

実際、体の柔らかさ、柔軟性が高いとケガしにくいと考えられてきていましたが、バレエダンサーやヨガのインストラクターなどは、足が180度以上開く方も多い反面、ケガが多く、必要以上に曲がる事によるリスクは整形関連の職業の方の間では有名な話だったようです。

特に開脚で180度以上になるという事は関節が変形してしまっていないと困難です。

本来の人間の構造を超えた動きという点ではケガの多さも納得できる所ではないでしょうか?

静的ストレッチで運動パフォーマンスが下がる

これは実際にウエイトトレーニングをしている人の間では有名な話だったものに科学的な裏付けが取れたという感じになります。

ストレッチによる柔軟性が高まる反面、体の緩みによって力がしっかりと発揮できず、瞬発力は低下してしまいます。

普段持ち上がる重さが、しっかりとストレッチを行った日には上がらなくなってしまうという現象が起こるので、経験上ウエイトトレーニングをしている人の中には体感している方もいました。

静的ストレッチの向かない競技、向いている競技

静的なストレッチで発揮できる力が小さくなる事、瞬発力が最大限に発揮できないことがデメリットになる競技は非常に多くあります。

走る、跳ぶなどの動作は瞬発性のものになりますから、球技全般が当てはまります。

陸上競技も瞬間的に爆発的な力を発揮する種目が多いので不向きです。

反面、バレエやヨガ、フィギアスケート(スポーツと呼んで良いのか微妙ですが)が性的ストレッチの必要性のある競技と言えます。

見た目の美しさが基準になるため、しっかりと柔軟性を高めて行う必要があり、静的ストレッチを行ってから行うことが多いですが。

ただし、ケガのリスクが上がってしまうことなどはついて回る問題となります。

このように静的ストレッチにも当然メリットがあるわけです。

>>>静的ストレッチで柔軟性を高める

静的ストレッチに変わる物として

サッカーで有名なブラジル体操というものをご存じでしょうか?

これはサッカーの中で行う動作をしっかりとした速さで繰り返すものです。

こういったそのスポーツで動かす範囲の可動域を使用して、その動作を素早く行うことで実際の競技時への順応を行う方法を動的ストレッチと呼びます。

速く行うので、可動域も十分動かせますが、必要以上にじっくり伸ばすことは無いので、必要な程度の柔軟性を得つつ、ケガのリスクを下げる事ができます。

実際の動きについてはyoutubeなどの動画サイトで「動的ストレッチ」と検索すると実際に動いている様子を解説してくれる動画がたくさん出てきます。

そこから自分の種目に合ったものを選んで行うと良いと思います。

ストレッチまとめ

静的ストレッチについては今回のような研究内容がすでに以前に発表されています。

その際に僕も記事を書いています。

こちらも参照いただくとよりストレッチとケガの関係性について知っていただけると思います。

>>>静的ストレッチ、銅的ストレッチの使い分け

ただ、研究の報告などがされていても一般的な認知度については以前低く、フットサルをしていても、隣のチームはみんなで丁寧に静的ストレッチしてる、しかも真面目なチームほど昔からの習慣なのでしっかりと行っている・・・

もっと広く認知されるべき内容だと思ったので、内容を変えつつ再度掲載しました。