運動も過度になると健康に害を及ぼす
運動と言えば
とにかく体に良いものという印象がありますが、これがあまりにも過度になってしまうと健康上のリスクとなることもあります。
過度の運動に指標はない
これは実は明確な指標はありません
特に膝などの関節については、ジャンプを繰り返す運動ではもちろん大きな負担がかかることからリスクの高そうなことは想像しやすいですが、体重が多く、足の筋肉が少ない状態であれば、単純なウォーキングであっても膝への負担は大きくなってしまいます。
このため、このくらいから体への負担が大きくなる、という個人差が大きいことから、目安が出しにくいのが難点です。
ですが、明らかに過剰であるというサインは体が違和感として発信します。
それが痛みというほどのものでなくても、張りが続く、関節が詰まった感じがするなど。
こういった体の声なき声に耳を傾けることは大切です。
過剰な運動になり易い環境
これは日本でいえばまず部活動です。
週に1日くらいの休みで、他の日は何時間も練習を行う。
これは明らかに過剰な運動量で、ブラック部活などと呼ばれるようになってきていますから、今後改善されていくでしょう。
そして部活動では、それぞれの種目の専門的なトレーニングが増えることから、体のある部分に負荷が集中しがちです。
バスケットボールやバレーボールでは膝
テニスは肘
野球のピッチャーは肩
こういった特定箇所を毎日のように酷使していく中で、いつか体が悲鳴を上げてしまう。
特に部活動は若い世代が行うのにこういった問題が出るという点では、将来への影響も考慮しなければいけない問題になりますから、今後の改善には大いに期待したいところです。
NBA選手の膝は全員が負傷中
NBA選手とアメリカでは次いで盛んな大学でのバスケットボール選手の膝をMRIなどで診断したところ
まったくの健康な膝の人は一人としていなかったということでした。
少なからず膝に関するどこかを損傷しているという事が分かりました。
本人に自覚症状がないこともあり、本人が全く問題ないと思っているケースでも、損傷が見受けられるというのは少しショックな報告でもありましたが、そのくらいケアをしなければいけないということを感じることもできるので、知識としては非常に重要なものだと感じました。
バレーボールはフィジカルコンタクトの無い種目ですが、それでもジャンプを繰り返すことでバスケットボール選手と同程度の膝の損傷があることが分かっています。
イレギュラーな接触がなくても、酷使によって悪影響がでることがこの部分から見えてきます。
過度の運動に対する運動前と後のケア
運動前には動的なストレッチを行います。
従来の静的なストレッチではない詳しい理由についてはこちらの記事を参考にしてください。
簡単にいうと静的なストレッチは運動前に緩めない方が良い部分も緩んでしまうので、セガのリスクがむしろ高まるという部分から、運動後のケアに向いています。
運動後については、特に使用する患部を冷やすことが大切です。(ここは今後、理屈が変わる可能性があると思いますが)
プロ野球でピッチャーが降板した後に腕に何やらグルグル巻いているのを見たことがあるでしょうか?
あれはアイシングするために巻いているもので、使用した肩を冷やしている状態です。
なぜ使った部位を冷やすのかというと、筋肉は使うと、筋繊維が壊れ、炎症を起こします。
この炎症を少しでも抑えて、回復を促す為に、アイシングという手段が用いられます。
若いうちはこういった回復を促す行動をあまり行わなくても次の日にはある程度回復してしまうことから、自身の疲労具合を見落としがちです。
身体のケアは若いうちから行いたいものです。
という僕も、若いうちはストレッチの必要性を感じなかったという過去を持っていますが・・・
どうして過剰な運動がいけないのか
上記の内容から、怪我につながるということは理解していただけるかと思います。
更に問題があって、あまりに酷使された体はいくら休めても元には戻らない場合があるという事です。
関節が変形してしまうことで体の動きに制限が出る。
靭帯を切って、それがうまく回復しなかったため、体の動きに制限が出る
骨折した骨がうまくつながらなくて・・・・
というように、部活動を引退してからもしばらく、もしくは一生涯その時のツケを支払わなければいけないということも少なくありません。
僕は右手小指の靭帯をサッカーで転倒時に変に地面についたため、靭帯をがっつり切ってしまい、病院に行くのも遅れてしまったことから、完全にまっすぐに伸びないという状態があります。
幸いなことに日常生活に支障はないし、案外誰にも気づかれないものですが、それでも治らないというのは困ったものです(外科手術をすれば治るかも、と言ってくれた外科もありましたが、ちょっとそこまでするほど不便では無く)
サッカー仲間には医者から「これ以上怪我をすると将来歩けなくなる」とサッカー自体にストップがかかってしまった人もいます。
運動に情熱を傾けることができるというのは幸せなことですが、それが将来の不幸につながらないようには気を付けたいところです。