スロートレーニングは筋肉を大きくするのにも効果的

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スクワット

スロートレーニングとは

厚生労働省によるとスロートレーニングとは下記のように表現されています。

 

スロートレーニングとは、筋肉の発揮張力を維持しながらゆっくりと動作するレジスタンス運動のひとつの方法です。比較的軽めの負荷であっても、ゆっくりと動作することで大きな筋肥大・筋力増強効果を得ることができます。関節や筋肉にかかる負荷が小さいことから、安全に行える効果的なレジスタンス運動として期待されています。

厚生労働省HPより

 

これだと少し言葉が難しく分かりにくいので、少しずつ分解して説明していきます。

 

筋肉の発揮張力は筋肉が力を発揮する、筋肉に力を入れている状態を表します。

つまり、筋肉に力が入り続けている状態を維持することがスロートレーニングでは重要ということになります。

 

レジスタンストレーニングは目的とする筋肉に対する運動、筋肉に抵抗をかける動作を繰り返す運動のことを表します。

腕立て伏せやスクワットがイメージしやすい例で、ウエイトトレーニングもレジスタンストレーニングに含まれます。

 

まとめると、スロートレーニングとは筋肉の力を発揮した状態を維持しながら繰り返しゆっくり動作を行う運動であり、関節や筋肉への負担が小さく、ケガをしにくい運動ということになります。

 

スロトレでも筋肉は大きくなる

スロートレーニングは関節や筋肉に優しいけれど、筋肉への効果については小さいのではないか?

という疑問を持ち方も多いと思います。

 

重たいウエイトをしっかりと持ち上げる方が筋肉を最大限に使っているという気がするのは当然とも言えます。

 

ただ、ウエイトトレーニングを行っている方は知っている人も多いのですが、いつも使う重さの半分くらいしかない重量でも、持ち上げるのに5秒、降ろすのに5秒かけ、しかも上でも下でも筋肉がロック(緩む)することないように意識すると、同じ10回でも重さ半分のスローな動作の方が筋肉はパンパンになるということはよくあります。

 

実際にウエイトトレーニングは筋肉に刺激を与えることが目的なので、マンネリは大敵です。

たまにスローに動作する日を作ることで、トレーニングのマンネリを防ぐと共に、重さに余裕があるので、いつもよりもより正しい動作などを意識するきっかけにすることもできます。

 

スロートレーニングが効果を挙げる理由

では、凄く重たいものを持ち上げるでもないスロートレーニングはどうして筋肉に効果的に作用するのでしょうか。

 

ゆっくり動き続けるという動作は本来有酸素運動です。

でも、常に筋肉に力を入れ続けている状態では、すぐに筋肉中(血液中)の酸素は尽きてしまいます。

そうなれば後は無酸素状態での運動となるので、イメージしている以上の負荷が筋肉にかかります。

 

加圧トレーニングというものもありますが、こちらはターゲットとなる筋肉周辺の血流を減らすことで無酸素に近い状態を作り出すので、目的としてはスロトレと似ていると言えます。

 

このため、スロートレーニングを効果的に行うコツとしては、力を抜くタイミングを作らないことが最も重要です。

 

スクワットで例えるとしゃがみこんだ時に、地面に座り込むような態勢になると太ももから力が抜けてしまいますし、立ち上がる際も膝をまっすぐにしてしまうと、下半身の筋肉から緊張が抜けてしまいます。

 

こういった動き始めと終わりの部分で力が抜けない程度に動きを抑えて、ゆっくりと動き続けることが大事です。

 

慣れると一番筋肉が張っている状態の位置が分かってくるので、そこ範囲で上手に動くことができるようになります。

 

そういった意味ではスロートレーニングは回数よりも正確な動きをすることを目的にした方が上手くいきます。

回数を稼ごうとするとどうしても休んだりするタイミングを無意識に作ってしまうためです。

 

自分に対する厳しさも必要になってくると言えそうです。

 

スロートレーニングが安全な理由

ウエイトトレーニングは、人にもよりますが、かなりの重量を扱うと、筋肉だけでなく、無意識に関節などにも疲労やケガを蓄積していきます。

 

スロートレーニングは自分の体重だけでも十分な負荷を得ることができますし。ウエイトを使う場合にも、高重量でなくても効果を得ることができるため、ケガをしにくくなります。

 

実際にコンテストや大会に出場するボディビルダーの方々はケガとの闘いという部分も多く、ケガと上手に付き合いながらトレーニングしている方も多くいます。

 

もちろん、ボディビルダーを目指す場合には、スロートレーニングだけでは刺激不足となりますが、一般的に健康的な体を目指すという場合には、ケガ予防も重要な観点となりますので、スロートレーニングは有効な選択肢になり得ると思います。