施設給食の試食会 ニーズと問題点

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給食

施設給食の試食会 ニーズと問題点

僕の施設で毎年行っている試食会、これは法人内の他の施設でお同じように実施しているのですが、始めた時の目的と現在のあり方に乖離が見られています。

今後の参考にするべく、個人的に思っていることについてメモを兼ねて書いていきます。

 

試食会の当初目的

本来は

 

施設での食事が献立表で名前だけ提示しても良く分からない

安心してもらうためにも、実際に食事を見て食べてもらう

 

こういった観点から実施しています。

 

学校給食などでも行われているので、それなりに一般的ではあると思います。

 

僕も子どもの学校の給食を食べに行きましたが

 

「どれくらいの量を食べているのかな」

「どんな味付けなのかな」

と、意外と楽しみにして参加しました。(栄養士だからかもしれませんが)

 

恐らく、僕の開催する試食会についてもご家族は同じような点に興味を持って参加されたのだと思います。

 

食べてもらって、知ってもらう。感想があればコメントをもらう

 

これが本来的な試食会としての在り方だと思います。

 

見えなくなった目的

僕の施設ではいつの頃からか、試食会が毎年恒例のお食事会になってしまっていました。 

 

昨年異動してきて最初に感じたことに

 

・ご家族からは特に意見が出ない、施設の食事を信頼しているという旨の発言も多い

・メインは一緒に参加する他のご家族との会話

・毎年参加される方が多く、常連と化している

 

ここから見えてきたのは、

参加者は十分に施設の食事について理解されている

特に不満な点もない様子、アンケート(無記名)を取っても特にクレームは無い

 

つまり、試食会がすでにその機能を果たしていないということが分かりました。

 

むしろ、毎年開催のお便りが来るので、大変な中を調整して参加してくれているという方も見受けられました。

  

学校であれば、毎年行っても生徒の入れ替わりが大きいので、興味のある人も毎年いるでしょうが、何十年も同じ人がいる可能性も低くない施設においては、同じ方法での試食会開催について、個人的にはその役割を終えたのではないかと感じました。

 

今後の開催について

今後一切開催しないのかというと、そんなことはありません。

 

実際に新しく施設に入って来る方もいなくはない為です。

 

現在検討しているのは2種類の方法で

  1. 一カ月の期間内でいつでも試食できるようにする
  2. 希望があればいつでも試食できますという方法にする

 

開催日を指定してしまうと、義理堅い方々が無理をして参加してしまうので、期間をあえてふわっとさせることで、「本当に試食会を必要としている人のみを対象にする」という形を採用することができると考えています。

 

まとめ

栄養士として働くと前任者までが慣例として行ってきた仕事をそのまま引き継ぐということは非常に多くあります。

 

その中で、自分のスタイルを作り出すことができたのであれば、今まで行ってきた慣例が本来の目的を達成できているのか?

 

できていないのであれば改善、または中止を検討する必要があります。

 

せっかくやっている仕事が、実は何の意味もない仕事になっていないかを確認することは自分の業務のスリム化にも重要ですし、そこで余力ができたのであれば、本当に意味のある仕事に力を入れることができるわけなので、サービスの向上にもつながると思います。