どうして塩分を摂取しないといけないのか?
目次
日本人は塩分の摂取量が多い
1日の塩分摂取量を減らさなければいけない
こんなフレーズを良く耳にするようになりました。
もはや塩分は人体にとって不要な物なのか!?
と勘違いしそうになる勢いです。
本来は塩分だって人体に必要な成分であるはずなのに高血圧の元凶だとか、色々言われているうちにすっかり悪者扱いになってしまった塩について今回は書いていきます。
塩分の必要性
塩分を摂取することが必要な理由は以下のようなものがあります。
浸透圧の調整に塩分が利用されます。
浸透圧は塩分などの濃度が高い方へ水分が取り込まれ、濃度を合わせようとする働きのことですが、この濃度調整に塩分が一役買っています。
これは、人体の栄養の供給などに欠かせない働きです。
消化液の材料に塩分を利用している
胃酸などで使用される塩酸は塩から作られます。
その他消化液の材料にもなっています。
もちろん消化吸収に必要となるので、重要な働きです。
全部書いていこうと思っていたのに、イオンバランスやら、味付けによっての食欲とか、どこまで広げれば良いのか分からなくなったので、とりあえず人体が健康を維持するのに必要な成分であることが伝わればと思います。
塩分過剰の害
血圧が上がることについては、血圧と塩分摂取量が結びつかない人もいるので保留としますが、リスク管理的に安全な方を取ることから、血圧の高い人には減塩を求める傾向があります。
でも、減塩した結果が出ない。むしろ血圧が上がったというケースもあるので、要注意です。
その他過剰摂取での問題点とされているのは
むくみ
胃の疾患
となっています。
関連性の疑われているものはこの他にもたくさんあるので、確かに摂り過ぎないように心掛けるのは必要かもしれません。
塩分の不足での不都合は?
実は食品中にも塩分(ナトリウム)は含まれていて、最低限必要な量くらいは摂取できるので、塩分不足と言うのは、意図的にそうなるような食事をしなければあまり問題はありません。
ただし、夏場など汗で水分と共に塩分が失われるので、熱中症予防の観点から、特に運動時には意図的な摂取が必要になります
。
このため、過剰摂取がクローズアップされやすいのだと思います。
塩分摂取量はなぜ減らない?
健康志向の高まる昨今でも、塩分摂取量は目標とする6g以下にはまだまだ遠く及ばない状態です。
確かに和食と言えば味噌に醤油と、主に摂取する調味料をはじめとして、
おしんこなどの、味の濃い物がごはんのおかずとして好まれる傾向もあって、健康的な和食のひとつの弱点とも言えますが、食事も欧米化の影響を受けているにも関わらず、なかなか塩分摂取量は減りません。
ラーメンを習慣的に食べる人もだいぶ少なくなったと思いますし。(個人的感想であり云々)
その中で、恐らく、これが原因だろうと思うのは加工食品の摂取量増加です。
加工食品というとザックリになりますが、スーパーで売ってるお惣菜なども含みます。
あとは冷凍食品など、簡単に食べられるもの全般を含めて良いと思います。
コンビニ弁当などもそうですが、簡単にすぐ食べられる系は、基本的に味が濃い傾向があります。
美味しさが最優先になるのは次回以降も購入してもらうために仕方のないところですが、犠牲になっているのが、健康面かもしれないというのは頭の隅に入れておく必要があると思います。
味が濃いものは醤油や塩、味噌といった、塩分を含む調味料が多く使用されているものがほとんどです。
塩っ気が強いとも言いますね。
塩分豆知識
塩は海水から作られるからミネラルを多く含んでいるんだ!
というのは実は勘違いで、有名な食卓塩などはほぼミネラルを含みません。
ナトリウムはミネラルでしょ?というのは正しいのですが、他のミネラルは入っていないという意味です。
ナトリウムはもう充分な摂取量なので・・・
昔は99%以上が塩化ナトリウムだからと
「ミネラルたっぷり」と表現する事も出来たのですが、ちょっと前に「まるで健康的になれるような誤解を招く表現である」として、ミネラル云々と大きな声で言えなくなりました。
もちろんその他のミネラルをたくさん含んでいる商品(塩)は栄養成分表示として、含んでいるミネラルと量を記載しているので、そういったところを参考にして塩選びをしてみて下さい。
値段だけ見て「これは高価だからきっと体に良いだろう」はちょっと危険。
高い商品でもナトリウム以外のミネラルがほとんど入っていないものも販売されています。
醤油は薄口の方が塩分が多い
これは一般教養になりつつあると思っていますが。
薄口醤油は基本的に色が薄いだけで、塩分は濃い口よりも多いです。
舐めれば、決して味が薄い訳ではない事は分かります。
だから関西のそば・うどんの汁は薄い色なのにしっかりとした味なんですね。
塩分と健康について まとめ
塩分については
色々な働きをしているけど、摂取量は多くなくて良かったり
世界にはナトリウムをほぼ摂取しない民族が健康的に生活していたり
高血圧についても関連性が以前ほど言われなくなったり
今後も状況が変化しそうな調味料のひとつではないかと思います。
健康志向の強い方では、塩もミネラルや味まで吟味して、調理や用途ごとに用意したり、外出時にも、マイ塩を持参する方も増えて来ています。
塩ブーム、来るかもしれませんね。