かぼちゃは炭水化物? 緑黄色野菜?
かぼちゃは分類上緑黄色野菜です。
ですが、糖尿病の食品交換表を見ると炭水化物など糖質と同様の表1に分類されます。
現在表1は穀物、いも、炭水化物の多い野菜と種実、豆(大豆を除く)というものになっているためです。
僕が学生の頃は食品交換表でもかぼちゃは緑黄色野菜として表6になっていましたがカッコ書きで、「〇g以上の場合は表1扱い」という何とも複雑な扱いになっていました。
このため、かぼちゃの分類は誤解などが生まれることもあります。
かぼちゃは緑黄色野菜で間違いない
再度言いますが、かぼちゃは緑黄色野菜です。
これは緑黄色野菜の定義を満たしていることからも明らかです。
ちなみに厚生労働省が定める緑黄色野菜の定義は「原則として可食部100g当たりカロテン含量が600µg(マイクログラム)以上の野菜」となっています。
では、どうして糖尿病の場合は炭水化物のように扱われるのかというと、糖尿病の場合にはカロテンの量よりも糖質・エネルギーをどれだけ含んでいるのかという事の方が重要であるためです。
糖尿病は糖質の摂取量が過剰な場合に多い事。肥満である場合には肥満の改善で糖尿病の状態も改善しやすいことがこれらの主な理由になります。
この混乱を避けるために現在は表1が上記のように「穀物、いも、炭水化物の多い野菜と種実、豆(大豆を除く)」となったわけです。
表1を糖質の多い食品と括れない理由には、表2の果物に含まれる果糖のように、糖類というだけで括ってしまうことに問題が起こる場合もあるためですが、これも難しい所です。
果糖は明らかに糖類ですが、ブドウ糖などと比較すると明らかに血糖に与える影響が異なります。
分類はそもそも人間の都合で決めたもの
そもそも分類という物自体、その時の人の都合や感性で決められたものです。
この問題が分かりやすいのはスイカやイチゴを野菜とするのか、果物とするのかなどの課題からも分かりやすいです。
詳細は避けますが、昔の定義ではイチゴは野菜ですが、最近は果物でも良いという柔軟な対応になっています。
最初に決めた定義がその後の都合で辻褄が合わなくなるというのは仕方のないところです。
個人的にはそれならそれで現代版の分類を作ってくれれば良いのに・・・と思いつつ、実際時代に合わせた分類を作っている糖尿病の交換表を見て「分かりにくい」とわがままを言う始末です(笑)
食品の分類を最初に定めた時には人類は糖尿病に悩まされていませんでしたし、エネルギーも過剰な摂取よりも不足の方が問題になっていました。
その時の基準や分類をそのまま使用しているので無理やひずみが出るのも仕方のないところですし、戦後からまだ100年も経過していないことを考えると、人の生活の変化が凄まじく、時代はそれに合わせ切れていないというのが現状とも言えると思います。