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プロテイン=筋肉増強剤は勘違い
職場の若い職員がサッカーをしていて、この人が食事に気を付けているのですが、食生活を聞いてみると、どうにもエネルギーとたんぱく質が不足してる・・・(当然ビタミン&ミネラルも)
でも、肉類等は脂肪を(過剰に)気にしてそれほど食べないという生活をしていました。
そこで、こちらから「プロテインは?」と尋ねると、
「僕は薬には頼らないんで!」
と、言い切られてしまいました。
スポーツを昔から実践している人でもこのくらいの知識なので、恐らく一般的にも誤解されているんじゃないかと思ったので、今回はプロテインに関する誤解についてまとめていきます。
プロテインに関する勘違い
勘違い① プロテインは薬品
この誤解が最も多くて、根深い気がしますが。
プロテインは食品です!
そのたんぱく質は商品によって大豆由来であったり、乳清由来であったりと様々ですが、基本的には食品由来です。
ソイプロテインと呼ばれる大豆由来のプロテインはイメージ的にはきな粉から余計な油を減らしたものと考えてもらうと近いと思います。
昔、海外の粗悪な商品について、筋肉増強剤を混入しておいて
「成果が出る、体が大きくなる」という売り方をしている物もあったのですが、それ以降はこういったものに厳しい目を向けるメーカーが増えています。
心配な人は大手メーカーでユーザーも多く、品質にこだわっているブランドの商品にするのが間違いないと思います。
基本的に
ボディビルダーが使用するのがプロテイン→ボディービルダーはすごい筋肉量→プロテインは筋肉を増やす(怪しい)もの、という部分において、薬と混同して考えてしまうようになったのかな、と思います。
むしろボディビルダーが使用するからこそ、薬物が入っていたらダメなわけです、ドーピング検査引っかかってしまいますから(使用しても良い大会も国外にはありますが・・)
そしてボディビルダーが必要なたんぱく質をプロテインを除いた食品から摂取しようとすると、どうしても余計な脂質とカロリーを摂取してしまうことになるので、体のコントロールが難しくなるという点があります。
日本人はアスリートでなくてもたんぱく質の摂取量が十分でないケースが多く、特に高齢になってくると、消化機能や硬い物を噛む力の衰えから、更に肉などを避けてしまい、筋肉の委縮によって、階段の昇り降りが辛かったりなど、ロコモティブシンドロームになってしまう原因になっています。
そういった場合の改善策として、溶かして飲むだけのプロテインは、我々にも有用であると言えます。
勘違い② 飲むと筋肉ムキムキになる
これは恐らく薬物と混同している点から①の誤解に通ずるものだと思います。
プロテインは3大栄養素である炭水化物・たんぱく質・脂質のうちのたんぱく質です。
なので、単純に食べただけでどうにかなるわけではありません。
食事でたくさんたんぱく質を摂取するだけではムキムキにならないのと同じです。
こちらもプロテインと言えばボディビルダーという思い込みから、「飲めばああいう体になる」と誤解している人が多い為だと思われます。
正直あの体をつくるのはプロテイン飲んだところで血の滲むような努力が無いとできません・・・・
最近では様々な種目のアスリートが当然のようにプロテインを摂取しています。
その中でも、鋼の肉体というレベルに研ぎ澄まされている人は一握りです。
そんなに簡単に筋肉がついたらアスリートの人達はあんなに苦労してトレーニングしていないし、さらっと筋トレしてあとはテクニカルなトレーニングに当てられるのですけどね。
勘違い③ 女性は筋肉つけたくないから飲まない
特に女性はホルモンのバランスから筋肉がつきにくいです。
ウエイトトレーニングをして、プロテインを飲んでも男性の筋肉質の人のように広がりのある体にはなりにくくなっています。
男性ホルモンであるテストステロンが多いと筋肉がつきやすいので、男性は筋肉が女性と比較するとつきやすく、女性は女性ホルモンの方が優位なので、筋肉が付きにくい傾向があります。
では、トレーニングしても意味がないのかというと、筋肉が大きくなりにくいけれど、大きくはなるし、それに大きくならなくても「引き締まる」という形で結果が表れるので、
最近では女性の間でも筋力系のトレーニングを積極的に取り入れる方が増えてきています。
勘違い④ プロテインは太る
これは誤解半分、正解半分と言ったところではありますが。
運動しないでプロテインを飲んでゴロゴロしていれば太ります。
これはプロテインにも当然カロリーがある為です。
ただし、これをプロテインのせいにして良いかというと微妙な所で、
きちんと運動して摂取していれば、筋肉が増えて基礎代謝が増えるので、筋肉を増やす過程で一時体脂肪が増える事はあるものの長い目で見れば、代謝で使用するカロリーが増える分太りにくくなるハズです。
結局体重増加するのは
摂取カロリー>消費カロリーの時です。
プロテインだから特別太るということはありません。
ルールは一緒です。
勘違い⑤ たんぱく質の取りすぎは体に悪い
腎臓やらに負担がかかるという話はありますが、1日の摂取量が体重1kg辺り2g程度のたんぱく質はそもそも腎臓に疾患があったりするのでなければほぼ問題ない事が分かっています。
厚生労働省は体重あたり2gのたんぱく質までは求めてませんが、部活動やクラブなどで運動をしている人であれば体重辺り2g程度のたんぱく質はむしろ摂取を推奨したい数字です。
実際アメリカ人は運動していない人でも通常の食事で体重1kgあたりたんぱく質4gくらい摂取していることもザラです。
たんぱく質を摂取する理由としては
運動によって傷ついた筋繊維の回復を促す点
筋繊維を修復する際に、以前よりも強く・大きくする点
この2点から非常に重要です。
アスリートであれば過剰摂取よりも摂取不足を懸念して欲しい部分です。
勘違い⑥ たんぱく質摂取は美容にメリットがない
たんぱく質は運動をする人だけのもの、あるいは男性が飲むと良い物という誤解
我々の体の大部分はたんぱく質でできています。
髪の毛、爪、皮膚、筋肉などなど
たんぱく質が不足すると髪の毛のツヤは失われ、爪もきれいに保つことができません。
皮膚はかさついてしまったりと、筋肉がなくなれば引き締まった体どころか体重を減らしてもどこかたるんだ外見になることもあります。
実際に僕の友人で、自分がプロテイン飲み始めたのをきっかけに同居しているおじいちゃんにも飲ませたところ、髪の毛がフサフサになった!
という人がいました、これは単純に年齢のせいで髪の毛が少なくなったのではなくて、原料であるたんぱく質があまり供給されていない方からだと考えることができます。
このように美容に関してもたんぱく質の欠乏は天敵です。
プとテインについての勘違い まとめ
今回は主な誤解に絞って書いてみました。
これはプロテインについての誤解だけで、本当は筋肉についての誤解も多々あります。
ここではとりあえず
プロテインは食品で、たんぱく質で、運動をする人で食事だけで十二分なたんぱく質を摂取できていない人には強い味方であることを知っていただければと思います。