食中毒は家庭や飲食店でも起こる

スポンサーリンク
食中毒の男性

給食以外でも食中毒は起こる

これを書いている5月は気温も上がってきて、少しずつ食中毒が増えていきます。

僕は給食施設で働いていますが、食中毒は異物混入やアレルギーのある食品を提供してしまうことなどと同じくらい最高レベルで注意しています。

 

とはいえ、給食では安全性を高めるためのマニュアルが今やどこにでもありますし

加熱してから、加熱後の温度管理などをしっかりとすることで一定以上の安全性は確保できる部分があります。

 

一般的に食中毒といえば給食のイメージがあるのは、食中毒発生時の被害者が多くなってしまう事から報道にのる、あるいは話題になりやすい(一般家庭への注意喚起にもなる)はという背景もあります。

実際には発生件数で言えば、一般家庭や飲食店での食中毒の方がはるかに多い件数となっています。

僕の小さい頃、貝類の刺身が大好きな父親が毎年一度は「当っている(色んな意味で)のを見てきているので、その辺りは実感としてもあります。

 

家庭や飲食店での食中毒

家庭や飲食店での食中毒については実際に起こった件数よりも保健所などが把握している数は少なくなっています。

食中毒は医師が食中毒の患者を認めた(診断した)時に保健所に報告するのですが

給食施設であれば、同じような症状を抱える人が多く出るので分かりやすくなっています。

一方家庭や飲食店で起こる場合には

家庭や飲食店では食中毒症状が出ても通院しないケースが多く、発覚しない・あるいは症状がそこまでひどくなければ自然回復を待つ

こういった背景があるので、知らない間に起こっていて、知らない間に終息しています。

 

特に家族全員調子が悪いなど、周囲の多くが同じ状態なら気が付くこともありますが、大体こういった症状などは個人差があり、家族で同じものを食べてもピンピンしている人がいたりすると「何が原因か分かりにくい」「そもそも食中毒だという認識に至りにくい」という事もあります。

 

一方、給食の場合は同じタイミングで同じ症状を訴える人が多く出るので、発見が非常に容易です。

僕は幸いにして今まで食中毒を起こしたことはありませんが、知り合いには起こしてしまった人がいて、施設に「お腹の調子が悪いので休む」という連絡が相次いでくる状況は生きた心地がしないと体験談を話していました。

 

自分の体験として

一方で僕は飲食店で食事をした際に食中毒になったことがあります。

忘年会で、自分たちで網で焼いて食べる事ができる海鮮居酒屋にて

恐らく牡蠣だな・・・

という感じ

 

でも、病院に行く元気はないし

忘年会で起こったとなると雰囲気みたいなものも気になるし

網で焼いてくれた人が気にするかな・・

という感じで、結局病院に行きませんでした。

 

この時期の僕は厨房と関係のない仕事をしている時期だった&年末年始ががっつり休みだったことから

特に問題なく終わりましたが

厨房に関わる職員は本来怪しかったら通院するか仕事を休むかしないと二次感染を引き起こしてしまうのできちんと職場の人に相談しましょう。

僕も網で焼いた人に話が聞こえないように上司と話しておいてはいました。

長期休暇に入る時になったのはラッキーなのか、休みの最初の方を潰してしまうという意味ではアンラッキーだったのか。

この影響から自分で網焼きする海鮮居酒屋を避けがちになってしまいました。

好きなのに・・

 

家庭や飲食店で起こる理由

家庭や小さめの飲食店での食中毒が多いと以前保健所の職員の方が言っていました。

これらには食中毒を防止するための衛生マニュアルのようなものがなく、給食施設であれば調理後2時間以内の喫食が原則ですが、数日前のものが出てくるということも珍しくありません。

そういった「数日前に作られ、温度管理が十分ではない保存状況に置かれていたものでの食中毒や加熱不十分という条件での食中毒が多い」のだそうです。

 

※大手の飲食店チェーンでは衛生マニュアルを徹底したり、店舗での調理を最低限にすることで食中毒のリスクを大きく減少させています。

大手ならではの強みとも言えますし、大手は有名なので食中毒を起こすと大々的に報じられてしまうので商売的な意味でも必須の行動とも言えます。

 

飲食店においては保健所も立ち入り調査などするそうですが、なにせ数が多いので手が回らなかったり、毎年実施ができなかったりと、歯がゆい思いをしているということでした。

加熱すべき食材はしっかり火を通し、調理後はなるべく早く食べる。

という点は家庭などでも意識して実施したいところです。

 

おまけ 2日目のカレーは危ない

カレーは2日目が美味しいのは有名な話ですが、実は家庭で起こる食中毒の原因として多いのもこの2日目のカレーだったりします。

 

2日目でも十分に加熱すれば安全なのでは?

と思う方も多いのではないでしょうか。

上記にも十分な加熱が大切と書きましたし。

 

実は2日目のカレーには加熱で死滅しない食中毒の原因菌が増えています。

このため、念入りに加熱しても食中毒になってしまうリスクがついて回ります。

 

この加熱に強い菌は作ったカレーの温度が下がっていく中で増えていきます。

特に家庭では自然に冷めるのを待つばかりだと思いますが、ゆっくりと冷めていく過程で、この菌が増えやすい温度帯が緩やかに継続することが理由です。

そのため、業務用の急速冷却・冷凍する方法なら安全です。

美味しい2日目のカレー

しかし、それを好むのは人間ばかりではないといったところでしょうか?