食べた後は休んだ方が良い
昔からの言葉で
食べてすぐに寝ると牛になる
というものがあります。
もちろん本当に牛になるわけではありません。
食べてすぐに寝ると太るということを揶揄するのであれば[「豚になる」という方が適しているでしょう。
では、どうして牛になるという言い方をするのかというと
諸説あるのですが、基本的にはマナーが悪いという点に集約されます。
牛は寝そべるのが好きな動物です。
そして反芻をします。
反芻とは、一度食べて胃に行った食べ物を再び口に戻してモグモグと咀嚼(噛む)ことです。
その寝そべりながら反芻している様子から
- 見た目が良くない
- 印象が良くない
など、簡単に言ってしまえばだらしなく見えるということになります。
食べて寝るなんて人間の3大欲求のうちのふたつをまとめて解消する素晴らしいことに思いますが、そういった欲求に従いすぎている姿が良い印象につながらないのかもしれませんね。
もしくは忙しくて食べたらすぐに働かないといけなかった人たちからすると、食べてすぐに横になる人は怠け者に見えたのかもしれません。
本当は食べて寝るくらいが良い
現代は科学的にも色々なことが分かって来ていて
消化吸収の面などを考慮しても食べた後は少しゆっくりとする方が良いというのが定説になってきています。
有名なもので言うと
食べた後は消化吸収を促すために、消化器官に血液が集中します。
血液は栄養と酸素を運ぶので、一番働かせたいところ(臓器や筋肉)に集まることが多く、食べた後はそれを栄養に変えることを身体が優先するわけです。
そんな時に激しく体を動かす運動や、頭をフル回転するような難しい問題に取り組むとなると、血液はそちらにも分散します。
マルチタスクと書くと聞こえは良いですが、効率が下がるので、食後は安静にすることが推奨されています。
マナーもそこそこに考える
最近はマナーに縛られることを良しとしない風潮が高まっています。
テレビ番組などで、マナー講師と言われる方が出ると大体ネットで炎上しています。
それは
- マナーが押し付けになってしまったり
- マナー講師ごとに言っていることが全く違っていたり
- そもそもマナーは堅苦しくさせるためのものではないということがあったり
多様性というのが広まっているので、堅苦しい単一のマナーというのは薄れていくのかもしれません。
そのため、マナーは最低限の知識として持つくらいが良いのではないでしょうか
フランス料理ではフォークやスプーンは外側のものから使う、とか
マナー講師でさえ人によって言う事が違うし新しいものを勝手に作るので、完璧にできる、という人は恐らくどこにもいないでしょう。
それなりの場所に行ったのであれば、立ち振る舞いに気をつける、という感じでしょうか。
とにもかくにも、食べてすぐ寝ても牛にならないし、余裕があれば食後はのんびりするくらいがちょうど良いです。