新入職員研修担当になった話

スポンサーリンク
研修会

新入職員研修を行うことになりました

4月になると新しい職員が入職してきます。

僕のいる施設は最初から現場に入れずに、最初の1週間程度は障害者施設とは?に始まる研修のようなものをしてから現場に入ってもらいます。

 

そんな新しい職員たちはもちろん厨房の職員ではなく、利用する方々の支援・介助をする職員です。

そこに僕も研修担当として参加することになりました。

指定された時間で障害者施設での食事について説明します。

 

障害者施設での食事

障害者施設での食事は高齢などの施設ともまた異なります。

食べる機能の他にも障害特性、それに伴う強いこだわりなど、配慮しなければいけないことが多くあります。

 

自立して食事できる方でも見守りが必要な理由があったり

きちんと環境設定して食べてもらうことで安心して食べてもらうひつようがあったり

それぞれの理由や環境が全員違うというのが健常者と言われる人たちの施設との違いだと思います。

 

大げさに言えば食事そのものから食べる環境までのすべてオーダーメイドというのが理想です。

でも、施設は人手も時間も有限であることから完全なオーダーメイドは不可能です。

そのため、統一できるところは揃え、どうしても個別な対応が必要になるところはそれぞれに合わせる(合わせるにも限度があるので難しいですが)

そういった部分にやりがいや苦悩があったりします。

理想と現実のギャップが生まれてしまう部分でもあります。

そういった部分を簡単に話すのですが。

まず、福祉の現場を全く知らないという方もいます。

まさにゼロからのスタート

でも、これには良い面もあります。

 

福祉に慣れていないというメリット

というのも、施設による違い、法人による考え方による違いというのはどこにもあります。

「ここではこういう価値観に基づいてこういったやり方をしています」ということを最初に伝えることで、その後に起こる摩擦を減らしておきます。

こういうのは難しくて、どちらも間違っていないけれど意見の食い違いでもめてしまうなんてことも良くあります。

というか人間関係のトラブルの多くはそういったものではないでしょうか?

最初にある程度足並みを揃えておくというのはそういった観点からも有効です。

まぁ、いくら語り合っても譲れないなんてこともありますけどね。

 

ちなみに僕の持論で

「福祉施設に入職したてが最も良い感覚」というのがあります。

人権にしても支援にしても、仕事に慣れるごとに変に合理的になり、仕方がない、となり・・・

福祉の現場で働く人の感覚になっていきます。

でも、本当に大事なのは同業者に「分かる〜」と言われることではなくて、誰から見ても「分かる」ような対応をすることです。

 

この福祉の感覚が身につく前に、他の人(先輩などの)仕事を見て

「あれで良いのか?」

「あれは人権侵害・虐待ではないのか?」

「おかしく感じる対応があった」

こういった場合には、その「おかしい」と思った感覚をいつまでも無くさないで欲しいと思っています。

なぜなら、それが一般的な感覚であり、一般的に見て人権侵害や虐待なのであれば、それはどんな理由があってもやってはいけないことだからです。

 

なので、まずは食事の説明をして、

価値観について話す予定です。

ちなみに価値観については本来話さない方が良い内容の気も少なからずしますが、個人的には福祉は真面目な人が多いので、少し力の抜けている人がいると思ってもらえるくらいで良いのではないかと思っています。