たんぱく質摂取量が少なくなっている
食生活は豊かになる一方なのですが、そんな中で筋肉や髪・爪の材料となるたんぱく質については摂取量が減少しています。
1995年辺りからたんぱく質摂取量は減少傾向になり、近年では1970年くらいの水準にまで落ちていると言われていますし、この手のニュースがちらほら見かけられるようになってきています。
どうしてたんぱく質摂取量が減っているのか
大体のニュースなどでは、ダイエットなどで食事量そのものが減少しているからだとしています。
個人的にはそれももちろん理由の一つとしてはあるでしょうが、それだけでは説明は付かないと思っています。
実際に肥満である人の割合などは顕著に減っていないので。
個人的には食べるもの自体に問題があると思います。
手軽にお昼を済ませるとすぐに出てきてすぐに食べられる麺類などになりがちですが、麺類にはたんぱく質は十分に含まれてはいません。
チャーシューなどの具で少しフォローされることもありますが、全体のエネルギー(カロリー)の割合からすると少なくなります。
パンとサラダの食事なども同様にエネルギーや食物繊維は摂取できてもたんぱく質はほとんど摂取できない状態になります。
やはりたんぱく質源としては
肉・魚・豆類を食べることが重要です。
近年は肉を食べる機会は増えているものの、魚と豆類を食べる機会は以前より少なくなってきているという報告があり、こういった「食べる内容の変化」がたんぱく質を十分に摂取できない理由だと思います。
プロテインは人気
そんな中でプロテインドリンクなどは好調で、かなり販売を伸ばしています。
- トレーニングとプロテインはセット
- 余分なエネルギーは摂取せずにたんぱく質を摂取できる
- 手軽
こういった点で今まではハードトレイニ―のためのもの、という印象だったプロテインがぐっと身近になってきています。
食べ物からのたんぱく質摂取は少なくなっている一方で、たんぱく質摂取の重要性は認知されてきているというのは面白いパラドクスだと思います。
本来は食べ物で十分にたんぱく質摂取して、エネルギー摂取が過剰になり過ぎたり、満腹で食べることは難しい人は補助的に摂取するものとしてプロテインの位置づけがありましたが、最近は食事代わりにプロテインという、昔なら本末転倒だと笑われそうなことが現実になっています。
こういった時代の変化と食べ物の在り方が関わっているのは興味深いです。
今回の件だけではありませんが食べ物と健康については意識的に行い健康維持に努めようとする人と、全く興味のない人に二分化されます。
統計ではなく、個人として評価しないと平均では語れなくなってきています。