自然食品・天然成分だから安全とは言えない
良く、健康食品やサプリメントを販売する時の広告として
- 自然由来
- 天然成分
この2つをウリにしていることがあります。
こういった言葉の裏には
人工的・科学的な物質よりは安全なように聞こえることを利用した商売方法というのがあります。
人が作るものよりも昔から自然にあったものの方が心理的にも安全な印象は確かにあります。
ただし、上記の自然由来や天然成分という文言は、安全を保障するものではありません。
今回はこの点を簡単に書いていきます。
自然界にも毒はたくさんある
まず、自然や天然と言われる、そもそもその辺にある成分にも人間の毒になるものはたくさんあります。
すぐにイメージできるものだけでも
- 毒キノコ
- フグ毒
- じゃが芋の芽
これだけ出てきます。
他にも毒を持った生物は虫・植物・蛇やカエルなどたくさんいるわけです。
他にも直接的な毒ではなかったとしても加熱しないと食べられないものもたくさんあります。
人工・科学という言葉のネガティブ印象
次に人工・科学という言葉について、こと食品では悪い印象に捉えられる傾向があります。
これは明確な理由が分かりませんが
過去の水銀のような事例
化学物質がネガティブに働くニュースが一般的には多いこと
などがあるのかと思っています。
アミノ酸を含んだ調味料が以前化学調味料という名称で呼ばれることで売り上げを落とすなんてこともありました。
人はこのフレーズになんらかの抵抗感があるのかもしれません。
こういった人工・科学を悪くいうことで自然・天然の価値を上げようとする人たちもいるので、この辺の価値についてはそれぞれの人が自分の中でバランス感覚を持つ必要があるのではないと思います。
人工甘味料についても安全性の議論がいつまでも続いています。
これも決着は難しい気がしています。
個人的には天然の甘味料である上白糖も過剰な摂取で肥満や糖尿病の原因になるので、天然か人工かという議論よりも、適正な摂取量について議題にした方が有意義に思っていますが。
この辺は自然・天然、人工・科学という言葉だけでなく、添加物などについても同じような問題を抱えていると思います。
基本的にはサプリメントや調味料、添加物についても使用される物質は厚生労働省などが認可したものになっているので、ただちに人体に害が出るわけではありませんが
では、長期に渡り摂取した場合は?などはまだデータが十分でないケースもあるので議論を更に難しくしています。
個人的な考え
天然であること、自然由来であること
これは商品のアピールに確かになる一方で、怪しい商品ほどこの部分を強調しているのも確かです。
こういった耳障りの良い言葉だけで判断せず、実際に自分の目で原材料を確認して、時分の体に入るものについては自分で責任を持つくらいの感覚で商品選択をしていくことが大事だと思います。