完全栄養食はエネルギーが少ない
最近は手軽に1日に必要な栄養素を満たしてくれる完全栄養食が流行の兆しを見せています。
最初はスムージーやプロテインタイプのシェイクなどから始まり、カップ麺などに広がっていき、最近では宅配弁当などで、きちんと栄養を計算したものなどもこの括りに入るようになりました。
ただ、これらはあくまで一般的な生活を送る人向けの商品であって、習慣的に高強度の運動をする人やアスリートについてはこれで「完全」とは言い切れないというのが現状です。
なぜアスリート向けではないか
どうしてこういった完全栄養食がアスリート向けではないかのというと
そもそも一般向けに作られているからです。
一般の方とアスリートだと必要なエネルギーも違えば必要な栄養素量も異なります。
消費する量が多いので当然と言えば当然なのですが。
では、こうした商品が一般向けに作られるのはどうしてというと
ニーズが高いからです。
- 食事にそこまで時間と手間をかけたくない
- 栄養バランスについて考えるのが面倒
こういった層に対して基本的には売れる商品です。
更に、エネルギーや塩分という過剰になりやすい部分についてはコントロールを目的に控えめに設定されているという前提もあります。
アスリートだと食べるのも練習のうちという部分もありますし。
食事時間がストレス発散の面などでも重要になるので、ニーズとしてたまに使うには便利だけど・・・という感じです。
そのうえ現状では完全栄養食ではそもそも栄養が足りないので、プラスアルファが必要になるため、手間が減るという印象はありません。
アスリートはこういった商品を頼れる場面があるとしたら
- 朝食として使用する
- 運動後すぐの食事摂取として使用する(その後きちんと+して何か摂取する)
こういった使い方なら良いと思います。
完全栄養食はカロリーが少ない
カレーメシの完全栄養食バージョンが出ました。
これは1日のエネルギーの1/6が摂取でき、栄養素は1日分の1/4が摂取できるという優れものです。
一方で考え方を変えると
食事は1日3食という方が多い中で、その1食を完全栄養食に置き換えると想定すると
エネルギーも栄養素も1日分の1/3が必要です。
でもどちらもその範囲に届いてはいません。
バランスは良いけど量は足りないというのが現状です。
一般的な生活をしている場合でもちょっと足りないのであればアスリートには特に不足の原因になります。
足りない場合の補完などに使うには良いと思いますが、これだけに頼ると、運動のパフォーマンス自体下げてしまいかねないので注意が必要です。
ダイエットに向いている
個人的には完全栄養食はダイエットにこそ向いていると思います。
1日の中の1食を完全栄養食に置き換えることで、簡単に摂取カロリーを下げることができます。
その反対に、1日3食とも完全栄養食にしてしまうと、一般的な生活の人でさえエネルギー不足になります。
頼り過ぎは良くないということです。
なぜ、もう少しエネルギーを増やさないのかという理由についてはいくつか思い当たります。
- 現代人は摂取エネルギーが多い
- 肥満傾向の人も多い
- ターゲットがズボラな人
こういった背景があるからだと思います。
それを踏まえて上手に使用していきましょう。
僕も近々食べ比べなどしてみようと思います。