健康の定義についてはWHO(世界保健機関)が出していますが、英語なので日本語に訳したニュアンスについては意外と色々あります。
とりあえずここではWHO日本協会の訳を出してきます。
「健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます。
公益社団法人 日本WHO協会ホームページより
単純に病気でないだけを健康というのではなく、心も健康に保たれていること
平和な状態で差別などを受けていないなど、単純ではなくなりつつあります。
今後はさらにスピリチュアルな部分や、文化による影響も加わって複雑化していくと予想されています。
個人的には健康という言葉と人権という言葉についての境界がどんどん交わっていくんだと感じていますが、健康についてはそのくらい色々な要素が含まれるようになりつつあります。
健康の概念はどうして変わるのか
どうして健康の定義は変わっていくのでしょうか?
これは歴史や当時の状況などの影響を受けています。
元々人の歴史は飢えや飢餓との闘いでした。
こんなに食べ物に不自由しないようになってから100年も経っていません。
そんな時期には食べ物から十分な栄養の摂取もできず、病気も蔓延します。
そんな状況では健康といえば、病気でない状態
これはそれ以上のことを高望みしている場合ではないというひっ迫した環境に影響を受けています。
そして高度経済成長期を迎え、食べ物に困らないようになると
病気の原因は栄養不足よりも当時成人病と言われた生活習慣病の割合が増え栄養過多の問題が取り上げられるようになっていきます。
医療も発展し、様々な病気について対応が可能となり、死因もどんどん変化していきます。
ガンによる死者が増えている、と言われますが、裏を返せば他の病気が死に至るものではなくなったという面もあります。
そういった中、近年では死因の上位に自殺が入ってきています。
これらの状況も踏まえて心の健康にも注目が集まるようになりました。
そしてそこに各国で人権について公平性について、人の平等性についてを考えることが増え
社会性も健康という概念について加わってきたというのが現在までの流れです。
まとめ
健康の定義自体が
人が人であるための条件のようになりつつあります。
健康が守られることと、個人が守られることが同じになってきています。
今後も健康について追いかけていくことで社会情勢などについていくことができると思います。
50年後には一体健康の定義がどうなっているか、興味は尽きないところです。