にんにくの栄養成分など
にんにくは体に良い食材として有名ですが、具体的どんなところが優れているのかなどを書いていきます。
にんにくの栄養価
にんにくに含まれる栄養の中で、他の食品と比較した際に多いものは
- ビタミンB1
- ビタミンB6
- 葉酸
- リン
ビタミンB群の摂取源として優れているというのが特徴で、特にビタミンB6についてはすべての食品の中でもトップクラスの含有量となっています。
ビタミンB1の働き
ビタミンB1はエネルギーを効率的に利用できるようにしてくれるので、普通の生活をする上でも重要ですし、運動をする方などは更に重要度が高まる栄養素です。
ビタミンB1は豚肉にも多く含まれているので、肉類と相性の良いにんにくと合わせて十分な摂取量を確保することも可能です。
また、にんにくは自身もビタミンB1を含みますが、他のビタミンB1を含む食品と一緒に摂取すると、体内へのビタミンB1の吸収を高めるという働きがあることが分かっています。
更に、ビタミンB1とにんにくに含まれるアリシンという成分が反応するとアリチアミンというB1よりも効果の高い成分になります。
このアリチアミンをウリにした商品としてアリナミンがあります。
ビタミンB6の働き
ビタミンB6はアミノ酸の代謝や神経伝達に関わる働きをします。
こちらはB1のエネルギーを効率的に使用するに対してたんぱく質(=アミノ酸)を効率よく利用できるようにするという感じになります。
にんにくは特にビタミンB6の含有量が多い食品になりますが、こちらは水溶性のビタミンになるので、多少多く摂取しても汗や尿として体外へ排出されやすいので、サプリメントなど合わせて極端に過剰な摂取をしなければ、そこまで問題にはならず、サプリメントを摂取していなければ過剰摂取にはほとんどならないという認識で大丈夫です。
葉酸の働き
葉酸の場合はそのものの働きよりも、妊娠中あるいは妊娠を予定している場合には必要な量が多くなるという点が有名です。
このため、産婦人科や女性向けのクリニックなどで多く摂取することを勧められたりします。
また、不妊治療時なども、葉酸のサプリメントが処方されることも多く、栄養そのものとして、というよりもこういった点で知られています。
にんにくは葉酸も100g当たりで1日に必要な量の20~25%程度を摂取できます(そんなにたくさん食べるものではありませんが)
料理をする際に使用することでフォローできるくらいの量は摂取できますし、食欲が沸く匂いを出すので、食事からの栄養摂取を助けてくれるという面もあるので、料理に少しずつ使うというのも葉酸を確保する方法としては良いと思います。
リンの働き
リンはカルシウムと結びつき骨や歯を構成します。
ただし、近年は様々な食品や加工品に含まれるので、不足よりも過剰摂取の方が問題になっているため、積極的に取る、という必要はない栄養でもあります。
ちなみに過剰に摂取すると体外にカルシウムと結びついた状態で排出されるので、不足しがちなカルシウムを外に出してしまうという問題点があります。
リンはスナック菓子や加工食品に添加物として特に多く含まれるので、こういったものを食べる頻度を減らすことが重要です。
にんにくの食べ過ぎはデメリットも
にんにくには有効な成分が多く含まれていますが、食べ過ぎるとデメリットがあることも確認されています。
まず、殺菌力が高いことが食べ過ぎでは強調され、腸内細菌を減らし下痢などの原因になることがあります。
また、適正な量だと貧血防止に役立ちますが、食べ過ぎるとヘモグロビンを減らしてしまうことから貧血の原因になることもあります。
こういったデメリットはどの程度の量から起こるかというと、様々な情報誌やホームページで色々言われていますが、僕が実際に知る限りでは、個人差がかなり大きく、基準となる量は一概には言えません。
実際、少しでも食べるとお腹を壊してしまう(でもにんにくは好き)という人もいましたし、習慣的に1日に10片(10かけ)くらい食べてもお腹も問題なければ血液検査にも影響がないという人もいました。
まずはお腹の調子と相談しつつ、血液検査をする機会があればヘモグロビンの数値を意識して、自分に合った量(悪影響が出ない量)を知るというところからで良いと思います。