切れない包丁はケガも治りにくい

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砥石で包丁を研ぐ

切れない包丁によるケガは治るのに時間がかかる

包丁は使い込んでいくと切れなくなっていきます。

そのため、ある程度切れ味が落ちてきたら研ぐ必要などがあるわけですが、特に家庭だとついつい研がずに不便を感じつつも使い続けてしまいがちです。

ところが、そんな切れ味の落ちた包丁でのケガは切れる包丁でのケガよりも長引いてしまいます。

 

今回はどうして切れない包丁でのケガが長引いてしまうのかについて書いていきます。

 

ケガが長引く理由

どうして切れ味の落ちた包丁でのケガが長引いてしまうのか、簡単に理由を説明していきます。

 

理由その① 滑る

切れない包丁を使うと食材の上を包丁が切れずに滑っていくという事があります。

長ねぎの表面部分やトマトの皮などで切れずに包丁だけが滑っていく経験をしたことのある方も多いのではないでしょうか?

 

滑ると意図しない包丁の動きになるので手を切りやすくなります。

思ったところに包丁が着地しないので、これは仕方のないところです。

更に意表を突かれるので心の準備もまったくできず、意外と深い傷になってしまう事もあります。

 

理由その② 力が入る

包丁でスッと切れないので、ついつい力で切る(潰す)ようになってしまいます。

間違えて手を切ってしまった場合などに力が入っていない状態と力が入っていた状態でどちらが重症になるのかは想像できると思います。

 

力が入りつつ、食材から包丁が滑ってしまうなどの合わせ技でのケガも多いので、やはり切れない包丁は危ないと言えます。 

 

理由その3 傷口がふさがりにくい

切れる包丁で指を少し切った場合、傷口がスパっと切れているので、絆創膏(バンドエイドなど)や医療用テープなどで傷口が合わさった(くっついた)状態にしておくと、止血が終わったころには傷口がすでにくっついてふさがっているなんてこともあります。

これは切れた部分がまっすぐなのでくっつきやすいために起こります。

 

これが切れ味の悪い包丁だと、見た目には分からないものの、刃先はギザギザになっていて、手を切った場合には傷口もギザギザになっています。

このため、傷口をくっつけてもきれいにふさがることはなく、治るのにも時間がかかってしまいます。

 

やや大げさに例えるのであれば

指先をちょっと切れ味鋭い日本刀で切るか、のこぎりのギザギザな刃で切ってしまうのかの差となります。

 

包丁を研ぐのは慣れが必要

さて、切れない包丁を使うと危ないとは言っても、包丁の研ぎ方を教わる場面はあまりありません。

僕の場合は栄養士養成学校に行っている間に叩き込まれましたが、当初は言われた通りにやっても本当に研げているのか良く分からなかったりしました。

実際に感覚的に分かるようになったり、刃先を触って研げているか確認できるようになったのは実際に社会に出て厨房でこき使われるようになってからです(笑)

 

今は動画などで研ぎ方も実際に見て勉強することができますが、やはり感覚的に分かるようになるには時間がかかりますし、家庭であればそんなにしょっちゅう研ぐわけでもないので身に着けるのは意外に大変です。

僕は個人的には家庭であれば研ぎ屋さんに研いでもらうという方法で良いと思います。

ただ、包丁を持ち込む際には、銃刀法なんてものがありますから、きちんとケースに入れるなどして、安全に持って行くようには注意が必要ではあります。

 

まとめ

僕は今の現場で包丁を定期的に研いでいます。

これには作業を効率よく進める為、切れ味が良いに越したことがないという事ももちろんありますが、今回のようにもしケガをした時・・・という点も踏まえての事です。

 

ただ切れ味だけの話になると、我慢して使うということも選択に入ってきてしまいますが、ケガした時のことまで考えるとやるだけの価値が出てくるので、こういった考え方はおススメです。