マクドナルドの開店準備を行う様子を撮影した動画が流れて、それを見た人達のたくさんの感想がネットに出ていました。
今回はこの動画を見ての反応や僕の思う事を少しだけ書いていきます。
準備を見せる事でのイメージアップ
恐らくこの動画を出した理由としては
開店準備がルーティン化されていて、スムーズにテキパキ準備がなされているので、その様子を伝えたいというものだったと思います。
実際いつもの作業ということもあり、準備している様子は無駄がなく、流れるように行われています。
実際ネット上でもその様子に驚いたり賞賛する声がありました。
僕も厨房で働く身なので、朝一番での準備は以下に無駄なく行うことができるかという点にはこだわりがあります。
行ったり来たりするのは無駄なので、一筆書きで行う事を意識しつつ、立ち上げるまでに時間のかかる調理器具からスイッチを入れていくなど、一秒、あるいは一歩を惜しむ形で考えます。
そういった業界ならではの工夫が周知されるのは良いですね。
職人技感も出るので、イメージアップ戦略も担っているのでしょう。
ポテトの油は見せないほうが良かった
一方で、フライドポテトの油については見せない方が良かった部分で、その油についての意見がネット上でも散見されました。
- 油が黒い
- 油が固まっている
こういった点を目の当たりにした動画視聴者からは
かなり古くなった油を使用しているのではないか?
という推測も出ています。
これに対してマクドナルド側は
「揚げ油にはヘット(牛脂)を使用しているので、常温では固形になり、色も通常の油と異なります」という旨の発言をしましたが、後からの発言になるので、これを目にする人はそんなに多くないでしょうから、あらかじめ注意書きしておくか、ポテトのところは写さない方が良かったと思います。(それはそれで不誠実ですが)
実際ヘットを使用しているのはそうでしょうが、油が古い新しいかはちょっと分からない部分なので、この説明でもスッキリしない人もいるでしょう。
この部分で個人的に思うのは
業界的(あるいはマクドナルド的)には当たり前になっているので、普通に動画内に映したものの、実際にはヘットで揚げるという行為は一般的ではないということが抜け落ちていた。
こういった業界の常識が世間的に一般的でないところのズレが意識されなかった部分に反応が出てしまった。
実際、僕も厨房で揚げ物をしますが、ヘットは使用しません。
業界と言っても飲食全体でなく、もしかしたらファーストフード界隈くらいか、マクドナルドのみの特徴なのかもしれないですね。
ヘットで揚げるというのは個人的に面白いと感じていますし、そもそも昔のマクドナルドはショートニング、いわゆるトランス脂肪酸で揚げ物をしていたので、それから比べると健康的になったと考えることもできますが、一般的には認識のズレによって、公平に評価されにくくなってしまったので、勿体ないと思います。
最後に
今回の内容は書く予定のまったくなかったものです。
実は年末にお腹の風邪をひいてしまい、書きたいネタを調べたりすることができませんでした・・・
そこで、体調不良の間に見かけたもので感じたことを書く形になりました。
今回の内容からの学びとして
消費者の目線と価値観は失わないようにしないといけない、というものがあると思います。
作るこっちの身にもなって欲しい・・・という思いが先走ることもありますが、独りよがりなどにならないようには注意しないといけないですね。