ノロ対策のハイターはしっかり規定の希釈を行う
僕の職場(厨房)ではノロウイルス対策として
- 温度管理(しっかりとした加熱)
- 次亜塩素酸(ハイターなど塩素系漂白剤)による消毒
この2つが柱になっています。
ただし、次亜塩素酸を使用する場合には注意点があり、それを守らないと不都合が起こることもあります。
次亜塩素酸は濃すぎても効果がない
次亜塩素酸・漂白剤は殺菌・消毒に使用するため、希釈するよりも原液をしようするなど濃い方が良いのではないかと思いがちです。(昔僕もそう勘違いしていました)
ところが、これらは一定以上の濃度になると殺菌力などが落ちてしまい、濃すぎる場合にはまったく効果がないという恐ろしい結果になります。
厨房の清掃や消毒を目的としている場合には塩素濃度200ppm程度で十分です。
塩素濃度200ppmの溶液は市販の漂白剤(塩素濃度約5%)を250倍に希釈することでできあがります。(同じ漂白剤でも酸素系はダメなのでワイドハイターはNGです。)
2.5Lの水に漂白剤を10ml入れるイメージで、漂白剤はかなり少ないことがポイントです。
実際の嘔吐などがあった場合に使用するのは1000ppmという濃度のもので、緊急時用という感じですが、こちらは500mlの水に漂白剤を10mlなので、そこそこの希釈となっています。
こういった希釈をきちんと行うためには、「漂白剤はこの器に一杯分、水はこのバケツに一杯分」などのように目安となるものを用意しておくか、自動で設定した濃度にしてくれる機材を導入するかが手軽で確実になります。
濃すぎる漂白剤の問題点
濃すぎる次亜塩素酸は殺菌力が失われると書きましたが、それ以外にも問題が生じます。
衣類などの色落ち
元々漂白剤なので、濃すぎる濃度のものが衣服に付着すると色が落ちてしまいます。
次亜塩素酸使用後は拭き取りを複数回行うことが前提となっていますが、それを怠ることでも起こりえるので、白衣やビニールエプロンなどを使用すると安全です。
手荒れなど
塩素系の漂白剤は触ると指がヌルヌルします。
かなり刺激が強いので、肌へのダメージも大きく、手荒れなどの原因となります。
実際僕もかなり指をやられています。
その他
少し濃すぎる話からはそれますが、プラスチックなどに使用すると割れやすくなったり、鉄製のものに使用すると錆びてしまうという問題もあります。
用途などはしっかりと守って正しく使用しないといけないという面もあります。
まとめ
次亜塩素酸で消毒したから大丈夫
僕も一時期そんな風に次亜塩素酸を信用しきっていました。
その後、色々勉強する中で濃すぎると意味がないことなど知って愕然とするわけですが・・・
きちんと希釈する割合などを守らないと、そんな協力な次亜塩素酸も効果を発揮できないどころか、まったく無意味になってしまうので、しっかりとした使い方をして、安全な食事・環境づくりをしていきたいところです。