日本食研は給食施設の強い味方
給食業界で働いていると、色々な業者さんにお世話になるわけですが、僕が個人的に最もお世話になっているのは日本食研さんです。
焼肉屋いても家焼くな、というCMを昔やっていたり、工場が宮殿のようであることで話題になったり、Jリーグ今治FCのスポンサーをしている「あの日本食研」です。
実は日本食研さんは給食というよりも外食店やスーパーなどに商品を提供しているので、給食に関わる方でも、自分業界でも利用できることを知らないという方もいるでしょう。
外食やスーパーの総菜や弁当は基本的に給食よりも求められるものが高くなっています。
このため、給食で利用するには少し贅沢な部分はありますが、それに見合う品質を保証してくれるという安心感があります。
今回は特に頼まれたわけではありませんが、普段利用させてもらっている恩返しに日本食研の良いところなどを簡単に書いていこうと思います。
他の食品卸会社との違い
日本食研以外にもたくさんの食品卸会社や給食関連業者と関わってきましたが、その多くは下記のような特徴があります。
配送の人が営業も担っていることが多い
ルート配送している配達担当者が、特売や新商品宣伝のチラシを持たされていて、それを配って回っている。
そのため、細かい商品案内などはなく、サンプルもこちらから頼まなければ特に送ってきた来たりすることもありません。(営業担当は顧客獲得までが仕事という感じに割り切られている)
日本食研さんは、営業担当が周期的に施設を訪ねてくれて、こちらがどんなニーズを持っているのかなど理解してくれていますし、新商品が出て、こちらのニーズに合致する見込みがあれば頼まずとも持ってきてくれます。
呼応入する見込みがあるところにサンプル持ってこられたら、それなりの確率で今後利用するというものです。
カタログが更新されない
そして日本食研さんはカタログも周期的に新しくなりますし、終売やリニューアルは早めにアナウンスされます。
これが様々なメーカーの商品を集めて販売している総合商社的な給食メーカーになると、カタログもこちらから頼まないと何年持ってこない、そのため、終売やリニューアルも反映されない(お知らせ持ってきてくれることもありますが・・)事が多く、後で電話がかかってきて「この商品はメーカーの方で終売になっておりまして・・」と説明されることがちょいちょいあります。
これらは一度契約が取れれば、継続的に購入をしてくれるため、企業努力が不要であるという業界的な仕組みが反映されているので、そういった会社が悪いと言いたいわけではありません。
ただ、日本食研さんのような、元々給食が土俵ではなかった食品会社さんが今後も参入してくるのであれば、今のままではいけないという時期もくるかもしれませんね。
実際僕も4月に異動してきましたが、ある業者が5年以上前のカタログ以降持ってきていなかったので電話でチクリと言って新しいものを(やはり配送のお兄ちゃんが)持ってきてもらうということがありました。
給食業界って全体的に受け身なんでしょうかね?
日本食研は高い?
一度商品見たことあるけど、外食店とか相手にするところだから高かったよ
という方もいるのではないでしょうか?
これについては物によるというのが正確です。
実際給食で最も頭を悩ませるのが食材費であり、安いものを探し回っています。
それでも価格で日本食研さんの商品を使う事もあります。
シーザーサラダドレッシングなんて、他の会社から仕入れるよりも安い上、味についても酸味などでごまかしたりせずにしっかりとチーズの風味を感じる事が出来るので、僕としては選ばない理由がないという感じです。
このように、高品質が基本でありながらも値段についても相当な企業努力をしています。
更に、外食店やスーパーでも人件費に悩まされるので、「工程は少ないがおいしい」という点については給食業界と求めるものは同じとなっています。
段々と給食と外食の境目は曖昧になってくるのかもしれません。(出す場所などの定義はもちろん明確に分かれますが)
あまり給食会社だから、外食に卸している会社だから、という先入観にとらわれないのが良さそうです。
実際、日本食研さんもその他大手メーカーさんもスーパーで家庭用に調味料を始め提供してるわけで、知らず知らずに家庭でも使っていたりするものです。
この辺りも臨機応変に使い分けていく事がサービスの向上などにもつながって来ると思います。
まとめ
・日本食研さんはおいしい
・価格は高い物もあるので食材費と相談しながら確認は必要
・でも他社より安く買えるものもある
・給食でも十分に使えるし、クオリティも高い
僕の新しい現場では調理に不慣れな職員が多くいるので、簡単にできておいしいというのはこれ以上なくありがたい話となっています。
もちろん一から完全に手作りにこだわるのであれば、他の会社をあたる方が良いでしょうし、自分のいる場所にとって一番良いと思える会社とお付き合いできることが最も大事なのだと思います。