目次
モデルや相撲の力士など、極端な体型が求められる
人々の注目を集める職業にモデルや日本であれば相撲の力士というものがあります。
この2つを抽出した理由としては、極端な体型であることが求められる傾向が他の職業よりも大きいためです。(もちろん他にもあります)
今回はこういった極端な体型を求めることに付いてのデメリットを2つの職業を例に書いていきます。
モデル体型について
モデルは細身の体型が求められる傾向があります。
ミスアメリカに過去選ばれた人の多くがBMI18という標準を大きく下る体重で、栄養失調と言われる状態であったという話題が以前世界中に駆け巡り、その後はこういった世界的に有名なコンテストなどはBMIに制限をかけて、「健康的」という面を前面に押し出すものが増えてきました。
ただ、それまでに選ばれた人たちが細身であったという共通点を見ると、そういった体型の人が望まれていると考えることもできるので、新しい選考基準に沿う形できちんと整えられるのは意外と難しいのかもしれません。
モデル体型の問題点としては、すでに書いた通り、栄養失調状態であることの他に、栄養が不足していることから生理不順など、将来的な部分にまで影を落とすこともあります。
シンデレラ体重
昔シンデレラの様な体型=モデル体型ということでシンデレラ体重(係数などとも)という物が示されていた時期があります。
この体重がまさにBMI18で痩せすぎというものでした。
これらは女性向け雑誌やエステ業界でもてはやされた数字です。
つまり、読者や相手の為でなく、誰の商売の為に設定されたかというのが非常に分かりやすい親切設定です。
このように過剰なダイエットをさせることで潤う業界がある、という点も見逃せないポイントです。
日本の国技である相撲では
では、日本の国技である相撲はどうでしょうか?
こちらは基本的に体重が重い方が有利です。
体重が重くなるほど地面との摩擦は大きくなり、動かしづらくなります。
相撲が相手を土俵の外へ追い出すという面もあるので、摩擦を増やすという事は外へ動かしづらくなるという面で非常に有利になります。
このため、相撲では1日2食のドカ食い、その後の昼寝など、効率的に太る方法が使用されています。
そんな相撲の問題点は大きく分けて下記の2点になります。
- 太ったがゆえに日常生活に支障が出る
- 生活習慣病
太ったがゆえに日常生活に支障が出る
横綱など格の高い力士は、トイレで自分のお尻に手が届かないので付き人にお尻を吹かせているなどは有名な話しです。
相撲の格を表現する上では武勇と言えますが、一般的にはあまり想像したくない状況と言えます。
この他にも大きすぎる体格では車に乗り降りするのも一苦労ですし、階段は足元が見得ないので危ない事、膝など関節への負担が大きくなりすぎることから、ふとした場面での不便が多くなります。
生活習慣病
そして、こちらはもっと問題で、現役である頃から生活習慣病に悩まされている力士も少なくありません。
すでに書いたように力士は基本的に肥満です。
そのため生活習慣病とは切っても切れない関係にあります。
健康志向が高まり、力士の中でも体脂肪だけで体重を増やさずに自主的に筋トレを増やしている人も増えてきていますが、引退後の健康を考えればそういった対応はもっと広まって欲しいものだと思います。
モデルではBMIの基準に見直しが入りました、
相撲も何らかの清巌が入っても良いのではないかと思うことがあります。
友人の実体験
僕の同級生に柔道である程度有名だった友人がいます。
オリンピックのメダリストのスパーリングパートナーなども務めた実力者で、今も全国を回って柔道を教えています。
彼は小学生の頃からかなりの肥満体型で、柔道では無差別級で活躍していました。
無差別級とは体重制限無しのクラスで体重がどんなに軽かろうが重かろうが出場することができます。
ですが、一般的に体重が重い方が有利なので、重量級の戦いになります。
柔道も地面との摩擦が大きい事が有利に働きやすい傾向があるためです。
そんな友人と30代になってから再会した時に
「つい先日糖尿病で救急車に運ばれ、医者から死ぬ一歩手前だったと言われた」と本人から聞きました。
※ここから少し彼の実体験の話になりますが、ちょっと汚い部分があるので、そういったものが苦手な方は次の項目まで飛ばしてください。
この時彼は、柔道仲間と飲みに行った帰り道で小便がしたくて仕方がないという状況だったそうです。
実際糖尿病の症状に頻尿もありますし、お酒も入っていたので、立小便をしたそうです。
すると小便が地面につくと、すぐに結晶のように固まった。
そして、その後すぐに頭がボーっとして意識を失って倒れ、次に気が付いた時には病院のベッドの上だったという事でした。
これらの症状はすべて糖尿病に由来するものです。
意識障害などは重度の場合起こるもので、まさに命に関わるものです。
競技で強くなることは重要ですが、寿命と引き換えにする必要まであるのかという点については本人だけでなく、周囲の人も巻き込む問題ですし、競技の協会などでも少し考えてもらえると個人的には嬉しいのですが・・・
誤解を恐れず言うのであれば、競技成績を上げる、でも健康や寿命を犠牲にするという点ではドーピングと同じとなってしまう部分もあるのではないでしょうか?
確かにそれで生活していこうと思うのであれば犠牲は払う必要があるのはどんな業界でもある話ですが・・・
特にスポーツ選手やモデルは小さい子どもや若い世代にとって希望であり、真似をする対象でもあります。
そこに健康度外視が入り込むことは、将来的に大きな問題にもつながりかねません。
モデルの例のような規制はなんらか行って欲しいところです。
まとめ
今回は分かりやすい例としてモデルと力士を引き合いに出させてもらいますが、個人にそれらの職業が嫌いというわけではありません。
厳しい世界だという事も理解しています。
ただ、有名なモデルや力士が大きすぎる犠牲を払わなくても済む方が嬉しいという個人的な感情での話となっています。
そして、例えばそういった道を選ぶ際にも、自分でこういった知識を持っているかどうかで後々の後悔なども違うと思います。
目指すにしろ、目指さないにしろ、知っていて欲しいと思う知識を今回は書いてみました。