コロナ禍での給食提供について
新型コロナウイルスの影響は僕のいる障害者福祉施設でも大きく、様々な対応を行ってはいますが、必要十分なのかと言われるとはっきり言えないところもあります。
とりあえず、現在僕の所属する厨房でどのような対策を行っているのかを書いていきます。
対策① 入場制限
今までは食堂は定員マックスまで気にせず使用してもらっていましたが、現在では、向かい合わせに座らないように、隣合わせにもならないようにするため、定員の1/4程度の入場に規制し、時間をずらして利用してもらっています。
空席の多さや、話し声のなさによって昔の賑やかさが失われ、少し寂しい気もしますが・・・・
対策② 消毒
消毒に関しては感染症対策関係なく厨房は神経質に行っていると思います。
食中毒の対応同じようにしていればある程度は大丈夫と言えそうですが、飛沫(ひまつ)対策などは食中毒と同じでは対応しきれない部分でもあります。
朝のテーブル、イスの消毒
今までは前の日の食事提供終了後にテーブルやイスを消毒する事で対応としては十分でしたが、なるべく食事時間に近いタイミングで消毒を行う方が確実ということで、毎朝の消毒を行うようになりました。
給食施設は一般的な飲食店よりもテーブルやイスの数が圧倒的に多いので、忙しい朝には辛い仕事ですが、感染が広がってしまうことを考えると仕方のないところです。
手指消毒をこまめに
厨房で業務を行っている職員は普段からこまめに手指の消毒なども行っていると思いますが、喫食者にも食堂に入る際の消毒ときちんと行ってもらっています。
自分で行ってもらう方法だとどうしても嫌ってやらない人が出るので、職員が一名立って消毒作業を行っています。
対策③ 食材の検討
給食でパンを月に数回パンを提供していたのですが、パンは手で直接つかんで食べることから、しばらく提供を送ることにしました。
食堂に入るタイミングで手指の消毒は行っているのですが、人間無意識にテーブルなどだけでなく、髪の毛やマスクなど触ってしまっているので、安全の為に割けるという判断になりました。
これは少し大げさなように思いますが、施設で感染症が広がると営業自体を止めなければいけないということになるという点から考えると苦渋の決断という感じで行っています。
対策④ 厨房の体制など
厨房での密を避けるため、あまりにも手のかかる献立、調理工程の多すぎる献立は避けています。
忙しくて慌ただしくなると密になったり、予防の意識よりも早く調理を終わらせなければいけないという方に意識が行ってしまうことからです。
既製品や冷凍食品も以前より積極的に取り入れています。
食堂を利用する人数の安定感がコロナ禍以前に比べるとやはり低くなっていて、冷凍食品などであれば数が読めない時でも次回に回しやすいという理由などもあります。
そして調理工程を少なくすることで厨房内の動きをスムーズにし、確認作業も少なくて済むようになっています。
厨房職員はマスクをしていると思いますが、それでも飛沫が完全にゼロになるわけではないので、細かく密なコミュニケーションをそれほど取らずに作ることのできる献立にすることで厨房職員自体の感染を防止します。
対策⑤ その他
施設などの食事時間は栄養士が食堂内をラウンドしたりして様子を見ているところもあります。
僕はラウンドを以前は毎日行っていましたが、現在は週に一度にしています。
これは食べる側にとっても、接触する人は最小限にするに越したことは無いので、僕と不要に接触させる必要もないだろうという配慮からです。
大きな変化が見られる場合には、栄養士がいなくても、他の職員が何人か詰めているので、今のところ問題は見られていません。
どこまで対策するのかが重要
細かい点を挙げるとまだまだ対策は行っているのですが、主だったものはここまでに書いてきたものになります。
そこで気をつけたいのは対策疲れです。
うちの施設は毎日気が付いたところをそれぞれ挙げて、それに対する方法を検討しているのですが、毎日のようにやることが増える現状に一時期施設職員が疲弊するという事がありました。(今は少し落ち着いたと思います)
こういった対策はどこまでやるのかなども共通のラインを引いて行うことが望ましいのかもしれません。