目次
スポーツの上達に欠かせない要素
スポーツにはある程度の括りがあります。
- 体操などのように規定のものを行うもの
- 球技のように相手があって、多くの点を獲得した方が勝利するもの
主な違いは
規定の内容をこなすものは正確性が重視であり減点方式であること
球技では減点されるということは基本的になく、相手がいて、その相手よりも多く得点をすることが目的となっています。
今回は主に球技の内容について根性なしで照れ屋でどうしようもなかった僕が上達する際に意識した点を書いていきます。
球技の特徴
まず、僕が思う球技の特徴について
- 減点方式でないので、ミスがつきもの
- 相手がいるので駆け引きが存在する
- 自由度があるので、チャレンジする場面も多い
こういった点があると思います。
つまりは球技が上手くなるためには、こういった他のスポーツと異なる部分について館上げて、突き詰めていくことが効果的です。
ミスとの付き合い方を知る
まず、ミスがある程度許されます。
もちろん負けに直結してしまうミスもありますが、ミスを取り返すことができる機会の多さについては減点方式の種目よりもかなり多いことが特徴です。
- ミスを恐れないでプレーできる
- ミスをしてもすぐに立て直せる
こういったポジティブなメンタルを得る事が大事です。
でも、実際には分かっていても、こういった考えには至りにくい地盤が日本人にはあると思っていますし、僕だってミスしたくありません。
特にチーム内で自分の技量が劣っているなど、自信が不足している状況だとミスをした際にそれを抱え込んでしまいがちです。
自信がないと足を引っ張らないように、という考え方になってしまう為です。
実際僕も小・中学校では、非常に下手くそだったのでこの気持ちは十分に分かります。
チームを勝たせるために頑張るというよりも、足を引っ張らないことに精一杯で、そんな中でミスをしてしまえば、落ち着いてプレーする事は難しくなります。
相手との駆け引き
相手のいるスポーツでは、単純な能力差だけでなく、駆け引きも大事な要素です。
極論を言ってしまえば、こちらがドリブルをしている時に、相手に「右だ」と思わせて左に行けば、かなりの確率でプレーは成功します。
駆け引きは重要ですが、学ぶことが難しいものでもあります。
相手の思考を読むには、相手のプレーをある程度分析して傾向を頭に入れ込んだり、相手の性格を把握する必要もあります。
こういった相手の情報をどのように得るのか、どう生かすのかは様々な相手と実際の駆け引きを数多く行う必要があります。
この駆け引きの割合が小さくないので、若く瞬発力のある選手が、ベテランに抑えられてしまうということもあります。
ただ、真面目な人ほどこういった駆け引きやフェイントを不誠実という感覚でとらえてしまい、駆け引き自体が苦手、フェイントも演技力が足りなくて・・・・ということになります。
自由度が高い
特に球技では、ルール内でできる事が非常に幅広くあります。
サッカーは手を使わなければ、体のほとんどの部分を使用することができます。
さらに、すでに書いた通り、ある程度のミスも許されます。
このため、この自由度を有効に生かすためのチャレンジができた方が有利です。
例えば、一度ミスをしたプレーがあっても、それが次への布石になることも少なくありません。
実際にロングシュートを打ってみれば、相手からすると「こいつは遠くからでもシュートのあるやつだ」と思わせることもできるし、背後へのパスを狙えば、相手にそれを警戒させることもできます。
これらのプレーは成功するに越したことはありませんが、失敗したとしても得るものがあります。
実際、手堅いプレーばかりが良いわけではありません。
ミスが前提にある競技では、そのミスでさえ勝つ為のきっかけ足り得ます。
必要なのは自信、得るためには練習
ここまでの内容から、自信を持つこと、ミスを恐れないこと、しっかりと相手と駆け引きを行う事の大切さが見えてきます。
でもこういった自信は積み重ねのもので、実際には簡単に身に付くものではありません。
僕が実際に自信をつけてきた工程は
- 自主練では足元の技術をしっかり身に付ける
- 色々な人とボールを蹴る
この2点です。
自主練で足元の技術を身に付けると、試合や普段の練習でも慌てる場面が少なくなります。
慌てなければできることが広がります。
さらに自主練で上手くなると、チームメイトの見る目も変わってきます。
ある程度信用を得ているという感覚が試合などでは大切で、足を引っ張っているという感覚を少なくしてくれたり、無くしてくれたりします。
ちょっとズルい考え方になりますが、自主練を周囲に見えるところで行えば努力している様子は見えるので、評価されやすいでしょう(僕は隠れてやるタイプですが)
最近は精神論や根性論が嫌われ過ぎていて、練習時間も短ければ短いだけ良いという風潮がありますが、それはあるレベルに達している場合であり、劣っているのであれば、どこかで差を詰めるための努力はしないといけないという実情からは目を背けることはできません。
もちろん過剰な運動が次の日に疲労を残しては練習上手くいかず、自信をつけることにつながらないので、自主練習は走るなど体に負担の大きい部分でなく、技術的な部分に絞る方が良いと思います。
僕が行っている自主練は、試合でフェイントをしている人(動画)の真似をすることです。
これには様々な効果があるので、これ以降にも説明を足していきますが、とりあえず、完全に真似できなくても、ボールコントロールなどは向上しますし、なにより楽しいです。
こういった練習で見かけるのが「できる事ばかりやってしまう」「苦手、上手くいかないことに取り組めない」という人達です。
大人でもかなりいます。
でも、苦手にチャレンジできないというのは自由度の高いスポーツではもったいないし、場合によっては致命的です。
実際にできることが増えるにつれて、新しいことを身に付ける速度も上がるし、ミスも減ります。
僕は試合で「ミスが少ない」と評価してもらえることが多いのですが、そこまでには普通の人よりも多くミスもしたし、みじめな思いもしていると思います。
そのおかげで、積み重ねることの大事さと楽しさを得るに至っています。
駆け引きの苦手克服
僕は昔駆け引きが苦手でした。
フェイントはもっと苦手でした。
キックフェイントとか滑らかにできるわけがないと思っていました。
何となくフェイントを演技という感覚で捉えていたり、小手先のものと考えて敬遠したりと、年頃的な難しさと照れなどもあったのだと今では思います。
この感覚が変わったのは、実は大人になってからです。
きっかけはYouTubeなどの動画が盛んになったこと。
僕が参考にしているのは今も昔も、試合でフェイントを使っているものです。
凄いドリブルの中には、サーカスのようなプレーもあるのですが、僕にしっくりきたのは、プレーの動作の中にごく自然にボールをまたぐ、上半身を捻じるという動きが含まれていて、相手が勝手に逆に動いて消えていくようなドリブルでした。
ロナウジーニョよりジダンという感じ(ジダンも派手なのたくさんやってますけど)
フェイントだけをたくさん教えてくれる動画は星の数ほどありますが、その手の自分の動きだけを教えてくれたり、DFにやらせの動きをさせるものは個人的にあまり参考にならなくて、ボールコントロールの練習として取り入れることはありますが、それはそれという感じに考えています。
僕の中で大事なのは、「試合という環境でこちらがどういった動きをすると、DFがどう動くのか」まで見て取れる動画です。
その動きを再現すれば、相手DFは同じように動いてくれる可能性が高いわけです。
そうなれば駆け引きする必要がない。
本来必要な駆け引きは動画の中で終わっている為です。
かなりの精度でその動きが再現できるようになったら、その動きのどの部分でDFが引っかかったのかなどが見えるようになってきます。
ここまで来ると、そのドリブルが自分のものになったという事になります。
例えば、キックフェイントだけを切り出してしまうと、演技っぽくなってしまいますが、キックフェイントを上手く取り入れている人の動きを真似る結果がキックフェイントの習得だと、照れる部分が無くなります。
自分はすごい選手の真似をしているだけなので(笑)
オリジナルの要素については、こういった真似の先に自然と身に付くので、真似の上手さも評価して良いと思います。
更に、「その動きでどうしてDFが引っかかるのか、抜けるのか?逆を突けるのか?」
これを考えることで駆け引きについても分かるようになります。
なぜなら、凄い人のドリブルにはすべての要素が詰まっているからです。
練習や試合での自信
僕は今も複数のチームの練習や試合に参加させてもらっています。
レベルはそれぞれかなり異なります。
高いレベルで行うと身体的な負担も大きくなるので、運動能力の面などを高めることもできます。
一方で、エンジョイで、強いシュートは無しなど、楽しむことを主眼にしているチームにも参加させてもらっています。
こういったチームでは基本的にボールを扱える方に分類してもらえるので、色んなプレーにチャンレンジすることができます。
新しいフェイントなどは、自主練である程度の精度まで上げる→エンジョイチームで試してみる→手ごたえがあれば高いレベルでも実践してみる
こういった感じに段階を設けてチャレンジしています。
サッカーなど経験者になると、高いレベルでのプレーばかりを求めることも少なくありません。
でも、自分をすごく信頼してくれて、自分自身もそこで自信を持ってプレーできるというチャレンジしやすい環境が得難く大事なものでもあります。
実際、最近は小学生でも敢えて上の学年に挑戦させることと同様に、下の学年の子と組ませて、リーダーシップを発揮してもらったり、普段とは違うスタイルで振舞わざる得ない環境を作る取り組みも増えてきていて、そこで自信をつけた子がグングン成長していく姿もみられます。
最後に
偉そうなことを書いてきましたが、僕も全く新しいチームの練習に参加したり、知らない相手と試合をする時には今でも緊張します。
でも、そんな時に自分をさせてくれるのは結局自信と技術です。
最初にドリブルを試みて、「いける!」という感覚をつかめばその試合はもう大丈夫です。
最初にミスをすると落ち着くのにも時間がかかります。
「いける!」という感覚をつかむためには技術が必要でもあります。
自信があれば相手も良く見えるようになるので余裕もあるし、駆け引きも有利になります。
自信、それを得るための技術、という感じで、今自分に自信の無い人も取り組んでもらえたらと思います。