新型コロナ対策の新しい生活様式が外食産業に与える影響は大きい
新型コロナウイルスの感染拡大についてはひとまず世界的にも落ち着いたという判断をする国が増え、様々な規制が緩和されています。
その反面、新しい生活様式として、三密を避けるという概念が注目されています。
感染防止の為、人との距離が密にならないということをメインとしたこの形は案外外食店にしてみれば営業再開しても難題となる面が多く、苦戦は続きそうな気配です。
新しい生活様式で変わる外食店の在り方
テレビなどでの報道でも、店内の席の間隔を広げたり店内の様子に関する店側の努力については多く流れていますが、それだけでは解決できない部分も少なくありません。
アフターコロナの飲食店課題 ①行列のできるお店
人気のある飲食店の多くは店の外にも行列ができています。
いくらお店の中でソーシャルディスタンスを意識したとしても、管理の難しい店の外の様子については手つかずというところも多くなっています。
行列の問題点は
- 人と人との距離を保つと異常に長い列になってしまい近隣への迷惑になる
- そのため人同士の距離が近くなり、感染リスクが高まる
- そういった様子を見たいわゆる自粛警察などから目の敵にされる
ただでさえ店内の営業が以前よりも大変になる上に、店外でのこういった点にまで配慮するのは困難です。
アフターコロナの飲食店課題 ②食べ歩きの困難さ
クレープにタピオカミルクティーにと特に女性に人気の飲食物は手軽に食べ飲みしながら歩くことができるという点のメリットもあります。
しかし、現状のみんながマスクをして歩いている状態では、口に入れる度にマスクを外す煩わしさがどうしてもあるので、こういったものを持ちながら歩く人が一気に減りました。
女性にとってこういった飲食物は美味しさももちろん重要ですが、持っている状態のオシャレさも一定上に重要であるため、マスク姿とのアンバランスさなどもこういった飲食物の売り上げが下がることに影響しているでしょう。
手軽に食べる機会が減少し、飲食店に入るとすると、そこだけで食事を完結させるということにもつながってきそうです。
アフターコロナの飲食店課題 ③インスタ映えの難しさ
マスクをした姿でいわゆるインスタ映えがすると言われていた商品と一緒に写真に挙げたとしても、そこにインパクトはあまりありません。
今後はマスクをしなくても良い生活に戻り、以前のインスタ映えのする食品たちが盛り返すか、マスクに合うような新しい形の飲食物が登場するかのどちらかになるのではないでしょうか?
どちらにしてもしばらくはインスタ映えについても食べものは難しい立場になっています。
そもそも家で食事を済ます割合が増えている
ここまでは飲食店側の目線でしたが、消費者側からすると手軽にリスクを避けるために自炊や買ってきたものを家で食べるという行動をする人が増えています。
ここを狙って外食店もお弁当販売を増やしていましたが、一気にお弁当を売る店が増え過ぎたこともあり、供給過多というかレッドオーシャンとなってしまった感があります。
今後もこういったお弁当販売やUber Eatsなどのように宅配する形態は延びていくでしょうが、競争は激化する一方でもあります。
店側は十分に工夫している
サラダバーでは、お皿は個人ごとに配られたり、マスク着用での取り分けをお願いしたり、食べもの自体には抗菌のシートがかけられていたりと、お店側はここまで多くの努力を重ねています。
ただ、どんなに努力をしても、座席同士の幅を広げるために座席数を減らす対応をする必要があることから、お客の観点率は下がり、利益も落ちてしまいます。
努力する点は増え、売り上げは落ちてしまう・・・
新型コロナウイルスについてのワクチンや薬が完成し、インフルエンザなどと同じ程度の注意で済むようになり、飲食店安心して営業でき、こちらも気軽に利用できる日が来ることを願っています。