野菜は仕入れてすぐなのに価格が安いものを選ぶ
近年、野菜は旬ではない季節でも簡単に手に入れることができるようになりました。
そのため、旬という考え方自体が希薄になってきていて、野菜の選び方の基準のひとつを失いつつある面もありますが、代わりに価格を日々見ていくことで良い野菜を選ぶことができることもあります。
野菜が安くなる理由
野菜が安くなる理由は様々なものがあります。
そんな中で、今回の内容から対象外とするものとして、「なかなか売れないから叩き売り」があります。
安売りカゴやケースに入れられてスーパーで売られているもの、これらは正直品質的に劣ること、野菜に賞味期限が設定されないことを販売側の都合よく利用しているだけのものなので今回の話題からは除外しています。
上記の理由を除いて野菜が安くなる理由としては
収獲量が多く単価が落ちた
販売数が落ちて価格が下がった
これらのバランスによることが多いです。
野菜は豊作だと価格が下がります。
余りに豊作過ぎても農家は大変だそうです。
こういった場合には質の悪い野菜は出荷されません。
質の良いものが選別されて出荷されるのはいつものことですが、その基準がいつもより高いものになります。
反対に凶作など、野菜が取れない場合には通常出荷されない質のものも出回ることがあります。
このように市場に出回る量と、売れる量のバランスで価格が変わってきます。
旬の野菜が安くなりやすいのは、時期的に質の高いものが多く収穫できる時期だからと言い変えることもできます。
一方、販売数が伸びないので安くなるパターンについては様々なものがあります。
今回は下記の2点だけ紹介します。
風評被害による販売数の減少
主な取引先のトラブル
風評被害については0-157時のかいわれが記憶に新しいですね。
この時は新しい食中毒の原因としてかいわれが犯人だと疑われたことから、誰もが買い控えるようになってしまいました。
収獲量などが変わらなくても、買い手がいなくなると売り手としては廃棄することになってしまうので、価格は安くなります。
こういった場合に購入するかどうかは賛否分かれるところですが、価格の動きとしてはそういった形になります。
取引先のトラブルはかなり範囲が広いです。
最近で分かりやすい所ではコロナウイルスによる休校の影響です。
感染症防止の水際対策として学校を休みにしました。
この影響として通常学校給食で使用予定の食材が余ってしまうという問題が起き、余剰となった食べものなどの価格が下がりました。
主なところでは、日持ちのしない葉物と牛乳が余っています。
牛乳は毎日学校給食でかなりの使用量があるものなので、牧場で廃棄も行うほど余っています。
葉物は学校に卸さない分を他に回すにしても食べられる期間が短く、量も多いことから、一時的ではありますが価格が2割程度安いという状況になりました。
このように野菜を卸した先のお得意様にトラブルがあった場合にも野菜の価格なども影響が出てきます。
これらは学校のみでなく、食品課加工会社が何らかの理由で閉まったり、飲食店の売れ行きなどからも影響されます。
価格で見る市場の様子
ここまでの話から
野菜の安い時はたくさん野菜が収穫されたり、余ったりしている、少なくとも不足している状況ではないので、品質も期待できる。
野菜の高い時は収穫量自体が少ないことなどから品質的には今一つであることが多い
これらの動きを考えると、野菜は安い方がありがたいというのが消費者側である僕たちの都合です。
電気製品などを見ると、価格の高い方が最新で良いものという気がしますが、野菜は安い方が品質も良いことが多いというのは反対の印象で面白いものです。
野菜の選び方
ここまでの内容から、野菜を選ぶ時の基準として、価格が安いというものを選ぶ(叩き売りは除く)ということが品質の良い野菜を選ぶ一つの基準となり得るという事が分かってきました。
ただし、ブランド化されている野菜についてはこの限りではありません。
これは規準が異なっているためですが、販売の方法なども一般的なものとは異なっているので、購入時に混同することはあまりないと思います。