メディケアフーズ展にて
毎年行われるメディケアフーズ展は、一般的な給食関係の展示というよりは少し医療系より、高齢施設向きの内容となっています。
そんな中で僕の今回の目的は以下の内容についての情報収集でした。
- ソフト食関連
- HACCP関連
- セントラルキッチン関連
これらのセミナーを聞いたり、各ブースで話を聞いたりしているとあっという間に1日が終わる、個人的には楽しみなイベントとなっています。
栄養士として、時代の流れを知る機会でもありますし、知らなかったことを知ることができるという面では知識欲も満たされるので、仕事として行けるのは嬉しい限りです。
ソフト食について
先日の内容に重複しますが、手作りのソフト食やムース食で栄養が損失するという話は、今後手作りを継続するか、既製品をメインにするのかという判断以外にも面白く話を聞くことができました。
正直既製品の方が美味しいんですよね、価格との兼ね合いを調整できれば手間暇の点でも優れているのは間違いないと思います。
ちなみに、ブースを回っているうちに感じたのは、昔使用したことがあるという商品についても、随分と舌触りなど良くなっている、改善されている商品が数多くあるという点でした。
あるメーカーさんの話では、「野菜をミキサーにしても繊維の感覚が何となく残って感じるので、エキスを使用するように変えた」など、商品化されているシリーズにしても日夜進歩させているというのは頭の下がる思いです。
僕の法人では、ソフト食は手作りと既製品を併用していますが、自前でミキサーを使用して手間暇をかけて作る必要のない時代は思ったより早く来たという気がしています。
HACCPについて
HACCPは新しい衛生基準で2020年開始となります。
給食現場では加熱時の温度管理など、従来の作業手順の中にHACCPの基準は含まれているという楽観的な見方が多い一方で、こういった新しいルールが適用される直前になって「ああでもないこうでもない」と慌てふためくというのは栄養士業界あるあるだと思っています。
個人的にはやや危機感強めに持って、直前まで情報収集する予定です。
保健所は何も言って来ないけど、その辺りも不安に思っています・・・
セントラルキッチンについて
うちでは導入するかはまだ未定ですが、長期的な目線で必要になった際に慌てないよう情報取集を始めています(僕しかやらされていないという噂が・・)
今後も、給食業界では人材不足が続くと見込まれています。
さらに定着率の低さも続いていくのは間違いなさそうです。
今回参加したセミナーの中でも
「日本は外国人労働者の受け入れ率上昇が世界で4番目に多い」という話がありました。
労働力の確保は今後も永続的に続くことが感じられます。
今までにもセントラルキッチンの見学などさせてもらった中で見えてきたのは、器(建物や厨房)を作る前に綿密に計画を立てることの重要性です。
厨房の設計から、人員の配置(シフトの設定)はもちろん。献立もあらかじめ立てて、調理の動線から、光熱費算出、そういった具体的な数字を出した上で初期投資がどの程度で回収されるのかを見極めてから器を本当に作るか検討する。
セントラルキッチンは給食よりも外食関係で多いものです。
このため、ビジネス的なメリットがなければ行う意味がないという考え方がしっかりしていて、「セントラルキッチンを作ったけれど、上手くいかなかった」では済まされないという感覚をひしひしと感じますし、そういったコンサルタントを行っている人や団体が多くあるので、本格的に検討する段階になれば力を貸してくれそうな人たちを見つけられたという点でも今回のメディケアフーズ展の参加は有意義でした。
まとめ
実は僕はこういった、色々な企業の参加するイベントは一見自分に関係なさそうなところも覗いていきます。
新しい発見や、いつかどこかで自分の仕事と結びつく可能性もあるためです。
新しい刺激をもらうと、それだけで次の1週間くらいはモチベーション高く仕事ができますから、それだけでも参加する価値があると思います。
仕事は楽しいのが一番です。