糖尿病の治療食が大きく変わる エネルギー制限から目標の個別化へ

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糖尿病

糖尿病の食事療法ガイドラインが一新

今までの糖尿病治療は、エネルギー(カロリー)制限をした食事が中心となっていて、そこに服薬やインスリンを投与する方法が主でした。

一方で、日本以外の先進国においてはエネルギー制限の効果について有効性が低いという判断をしている国も少なくありませんでした。

今回の改定で日本もおいよいよ、一本化されたエネルギー制限という環境から抜け出すことになっていきます。

エネルギー制限も個別化へ

現在は糖尿病の状態によって一日に摂取するエネルギーが決められています。

1日1600㎉、1200㎉などと数字を示された方や80㎉を一単位として、「1日の目安は〇単位」と言われた方も多いのではないでしょうか?

今後こういった一律の目標値は撤廃となります。

 

では、基準となる数値が取り除かれてしまった状態で、どのように対応するのかというと、個人差に対応した個別の数字設定などを行っていきます。

 

栄養摂取比率、目標体重、指示エネルギー設定が一人ひとりの状態に合わせたものへと変化していきます。

 

理想(標準)体重についても考え方が変わる

今までは理想体重や標準体重として、もっとも病気になりにくいBMI22という数字が基準に使用されていました。

これについても以前の論文が見直された結果撤廃となりました。

今後はBMIは20~25の範囲内という考え方になります。

 

これは単純に日本人においてもっとも脂肪率が低い範囲であること、そしてやはりこういった数字には個人差があるので22のみという考え方への疑問があります。

 

日本人の75歳以上の方についてはBMI25以上であっても脂肪率が変わらなきという点やむしろ体脂肪率の方が総死亡率を正しく反映しているという側面から、BMI22を崇拝する現状流れについては終わりを迎える形です。

 

今回の糖尿病学会の考え方は個別化と柔軟な対応という点に重きが置かれています。

 

現代人の多様化した食事・生活習慣に関わる糖尿病について一律にエネルギーという点だけで判断していくことの限界を、エネルギー以外の点にも目を向けつつ対応していくための第一歩となりそうです。

 

食事指導にも大きな変化

今までは指定されたエネルギーを順守するために病院などでは、比較的厳しい指導がされているところもありました。

 

その部分についても従来の食習慣を尊重するという傾向が打ち出されており、一般的な正しい食事の押し売りのような形から変化していきます。

 

これは結局のところ本人の食習慣などを無視した数字だけの制限が長期的に守られにくいという点について考慮された結果です。

 

どんなに正しい習慣でも続けられなければ意味がないので、今後もこういった方向にこういったガイドラインは向かっていくのだと個人的に思っています。