テレビや雑誌の健康情報に偏りのある理由
健康情報やダイエット情報は女性や高齢者に人気のある話題となっているため、テレビや雑誌でも数多く特集されています。
そんな健康情報ですが、嘘や偏りも多く見られます。
その理由についてはどんなものがあるのかを書いていきます。
健康情報の偏る理由
健康情報について嘘や偏りが出る理由には大きく分けて2つのものがあります。
- 視聴者にインパクトを与えるため、脚色が加わる
- スポンサーへの配慮(忖度)
それぞれについて説明を書いていきます。
情報のインパクト
テレビであればチャンネルを変えられないために、雑誌などであれば手に取ってもらうために、それぞれインパクトのある情報を欲しています。
このため、パッとしない情報についても脚色したり、敢えて際立たせることが正しさよりも優先されてしまうということがあります。
特に多いのがダイエット関係
運動であれば、どれだけ楽なものか、奇抜なものかを優先します。
食事であれば○○(食材名)を使用したダイエットメニュー、というように、インパクトを強調するお題目や興味を引く言葉で誘導を試みます。
スポンサーへの配慮
例えば○○が体に悪い!という情報を流す際、その食品を扱っているメーカーがスポンサーにいると没になります。
こういったスポンサーへの配慮は嘘にはならないにしてもスポンサーの絡む商品は除外する等の必要な情報を提示していなかったりと偏ったものになってしまいます。
特に報道番組や健康情報の番組を見る際にはいくつかスポンサーの異なるものを見比べるなども必要になるかもしれません。
健康番組のスポンサーに食品会社が多いのは、もちろん健康に興味のある人にCMを見せたいという想いもあるでしょうが、こういた配慮を期待している面もあるということを意識して見ると、面白くなります。
情報の偏りが表面化する時代
では、どうしてこういった情報の偏りなどが表面化するようになったのでしょうか?
これはSNSが普及して、誰もが情報発信をする時代になったことが背景にあります。
僕も健康関係の専門家を多くフォローさせてもらっていますが
そういった専門家の方々にはテレビからの取材申し込みが来ます。
その中にはここまでに書いてきたような偏った情報になるような依頼があります。
そしてそういった依頼を受けた人たちが憤慨し、その依頼内容をネットに書いていきます。
こうすることで、テレビ局などが健康情報を流す際にどういった依頼の仕方をしているのか、それを受けた人がどうして依頼を受けるのか・断ったのかなどが詳細に見られるようになっています。
僕の知っている内容では
・ダイエットの食事を紹介する際にインパクトがあるからという理由で食材指定や調理法に制限がかかった、本来紹介したいのはそれではないのだが頑張って仕事を受けた。
・脂肪肝の原因に加糖飲料があるという話をしようと思ったら相手側からストップがかかった(スポンサーへの配慮)、それを話せないなら仕事は受けないと話をした。
・実際に撮影に臨んだが、大事な部分が編集でカットされ、内容がだいぶ変わってしまっていた。納得いかないので、全文をSNSで公開する。
簡単に思い出せるものだけでもこれだけあります。
更に、情報を発信する側は自分たちにとって都合の良い内容を話してくれる専門家を探します。
専門家という肩書を持っていてもその知識なども千差万別ですから、こういった情報を鵜呑みにしてしまうことがリスキーであることが見えてきます。
最近はSNSの発達で、誤った情報を流していると、ネット上ではすぐに反応が出てきます。
一方向だけでなく、様々な情報を仕入れて自分のなかで精査していくことが,正しい情報への近道となります。
健康情報はまだ確定できないものばかり
実は人間の体や病気については分からないことの方が多い状態です。
人類との付き合いが長くなっている高血圧についてもその多くの原因は不明です。
筋肉の発達するメカニズムもある程度わかっている部分と分からない部分があります。
つまるところ、確実に誤っている情報はあるけれど、確実に正しいと言えるものは少ないというのが現状です。
情報を集めることは大切ですが、情報に踊らされてしまったり、それがストレスになってしまうことのないように割り切ることも健康情報を消化する上で非常に大切なことだと言えます。