料理は経験を積むことで美味しくできる
料理が得意でない・・・という人もいれば初めての料理でもレシピを見ることは少しで美味しく作れてしまう人もいます。
そんな僕も栄養士学校に通っている時には料理のバリエーションが少ないことも有り、教わる新しい料理にワクワクどころか戦々恐々としていたことを覚えていますが、今では新しいチャレンジも苦ではなくなりました。
なぜこういった心境の変化があったのかも触れていきたいと思います。
そういったわけで。今回は料理の美味しさが経験に基づくものであること。
そのため、ある程度経験を上手に積んでいくことで誰でも料理は上達するという内容で書いていきます。
実際に僕が経験した料理上達法
僕は小学生の頃母親からマッシュルームのバター炒め(ソテーと言った方がかっこいいでしょうか)を教わりました。
缶詰のスライスマッシュルームを水切りして、バターで炒めるだけのものですが、当時は自分で作ったという達成感もあり「この世にこんなに美味しい物があるのか」と感動したことを覚えています。
その後母親がマッシュルームの缶詰を常にストックしてくれるようになったので、自由にバター炒めを作ることができるようにありました。
小学生の僕は子どもにありがちな好奇心を発揮して、様々な調味料を使ってみることを考えついて、醤油を垂らしてみました・・・
まぁ、結論から言ってしまえばバター醤油味になったので美味しくて、自分で工夫するという楽しさを知るに至りました。
個人的にはバターと醤油に仕上げの味の素を加え、マッシュルームのフチが少しこげ茶色になる感じに炒めるのにハマった記憶があります。
ここで、味付けの変化について理解することが出来たのですが、今思えば一つのレシピを試行錯誤することで、上達していったので、大きな失敗がなかったと記憶しています。
このことから、ベースがしっかりとしていれば、大失敗は起こりにくいことが分かります。
料理の失敗は目も当てられないことが多いので、美味しく作る事と同様に失敗しないこと重要です。
料理が上達するポイント
では、少し具体的に経験を積み重ねることで身につくものを書いていきます。
料理上達ポイント1:経験で身につく料理のイメージ
料理の経験を積むことで身についたものは多々ありますが、その中でも僕が個人的に最も大切に思うことが「料理の完成イメージを描けるようになったこと」です。
レシピ本等を見れば写真も載っている時代ですが、外見だけでなく、味についてもイメージできるようになってきました。
このイメージが共有できる人同士が話をすると、
どこを工夫しようか?
どこを改善しようか?
厨房でない場所でも頭の中で作りながらの話をできるようになります。
この完成をイメージする力が身につくと、これ以下に書いていくその他の能力についても付随して高まってきます。
料理上達ポイント2:完成までの設計図を作ることができるようになる
完成のイメージ、いわゆるゴールのイメージが具体的にできるようになれば、そこに向かってどんな作業を行っていくのかをイメージすることができるようにもなります。
その中で、作業の順番、味付けのタイミングとポイントなども突き詰めることで、その制度は高まっていきます。
完成が分かったので、それに向かう設計図を作ることができる、更に経験を積み重ねていくことで、その設計図が詳細になり制度も高まっていくという具合です。
これができると料理の手順も(手際)も良くなるので、調理時間も短縮されることが多いです。
このように料理の美味しさだけでなく、作業の合理化についても、経験は重要になります。
料理上達のポイント3:作ったことのない料理もイメージできる
初めて作る料理でも、材料や作り方が突飛でない限りはレシピを見るだけである程度の味のイメージができるようになります。
ここまで経験を積み重ねることで、初めての料理にチャレンジする際のリスクを抑えることができます。
イメージがあれば簡素でも頭の中に設計図を描けるためです。
一定の経験を積んで基礎の調味料の味を抑えれば、調理法も大体煮る・焼く・蒸す・揚げるに集約されますし、そこに今まで作った料理のノウハウも反映されるので、本当に手探りで料理をしなければいけないという事がなくなってきます。
ここまで来ることを当面の目標にすれば、新しい料理にチャレンジする恐怖心もほとんどなくなります。
あとは様々な料理に手を出して経験値を重ねることで、誰でも普通以上の料理が作ることのできるレベルに至ると思います。
料理はセンスの部分ももちろんある
料理は経験である程度上手になりますが、トップレベルへの壁のようなものはもちろんあります。
僕が昔、結婚式場の厨房トップの方と一緒に仕事をした時にそれを感じる一幕がありました。
味付けの最終確認をその人に頼むのですが、それを口にしてから「そのお玉に酒を一杯分追加するように」など、すべての指示が具体的である事に驚きました。
味付けは感覚的な部分もあるので、ついつい僕が誰かに指示を出す際には「少し味が薄いから醤油を足しておいて欲しい」などのように一見具体的なようで実は抽象的な指示を出してしまいがちなのですが、これだと何回も味付け調整をして、味見をして、を繰り返すことになる事もあります。
最初から完成への正確な指示を出せたのであれば、味見一回で完成までこぎ着けられます。
忙しい現場で積み重ねた経験と味付けのセンスが重なることで、人に伝える内容もより具体的なものになっていく、一方ではその具体的な指示は経験だけではたどり着けない料理もあると痛感しました。
料理の世界はセンスや才能のある人でも努力を積み重ねているので、一定上に登り詰めるというのは非常に大変なことになります。
個人的には一流シェフを目指してはいませんが、そういう人達は本当に尊敬しています。
料理は経験で上達できる まとめ
最後になりますが、より具体的に上達まで道のりを示すとすれば
①レシピ通りに作る
②食べた時のイメージを頭に入れる
③より自分好みの味にアレンジする
④アレンジした経験を積み重ねて行く
以下③と④を繰り返していく感じです。
個人的には最初は手広くやるよりも、「炒め物なら炒めもの」のように、一つのジャンルについて積み重ねる方が成長は早いと思います。
炒め物をマスターすればその経験は他の調理法に生きる部分もありますから、慌てて色んなものに手を付けるよりも最終的に手広くできる人になったりもしますし、一つ自信のあるカテゴリができると、来客時などには自身のあるもの、気の知れた人には慣れていないものと、使い分けることもできます。
まずは直線的に突っ走ってみることをおススメします。