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汗を拭かないと風邪をひく
昔から汗をかきっぱなしにして放っておくと風邪をひくという言葉が言い継がれています。
この理由としては汗の持つ機能などがあります。
汗で体が冷える理由 ①汗そのものが冷える
外で汗をかいて、冷えた室内等に入ると汗は水分なので冷えていきます。
このため体が必要以上に冷やされてしまい風邪をひくことがあります。
汗で体が冷える理由 ②汗は体温を下げる
汗の機能として、皮膚から蒸発する際に、体の表面の温度を奪っていくことで体温を下げるというものがあります。
汗をかくのはそもそも体温調節のための機能です。
その一方、急激な温度変化には対応しにくい部分があります。
外で遊ぶ、あるいは運動をするなど過剰に汗をかいた場合には、その後体を動かすことを止めた後にも大量の汗をかき続ける半面、体を動かさないので体温は落ち着いてくるので、一時的に体温が低くなることがあります。
この①と②が合わさることで風邪をひきやすくなります。
更に、最近はエアコンも性能が高くなっているので、真夏の熱い屋外から汗をかいたまま涼しい部屋に入ることで急激に汗と体が冷やされて風邪をひくパターンも多くあります。
日常生活における汗と体温の注意点
では、日常生活ではどんな場面で汗による体の冷えを気をつければ良いのかというと
汗と体温に気を付ける場面1:暑い屋外から涼しい屋内へ異動した際
これはすでに上記で書いたことになりますが、暑い所から涼しい所に移動した後もしばらくは汗をかき続けます。
これを放っておくと大量の汗が急激に冷やされるので、風邪をひきやすくなります。
汗と体温に気を付ける場面2:お風呂上り
夏場はお風呂上りにエアコンの効いた部屋に入ると極楽気分になりますが、お風呂でも汗はかいています。
ただ、お風呂の水分と一緒になっているので、発汗が分かりにくいだけです。
汗とお風呂の水分のどちらにしても水分が体に残った状態で急激に涼しい場所に移動すると水分自体冷やされてしまうので、夏場のお風呂上りは身体の水分をしっかりと拭き取ることが重要です。
汗と体温に気を付ける点3:就寝時の格好
眠っている間も人は汗をかきます。
熱帯夜などはエアコンを利用しながら眠る方も多いと思います、
すると、寝ている間にかいた汗がエアコンで冷やされるので風邪の原因になります。
寝る時の注意点は、かける布団の厚さはどうか、パジャマはどうか、エアコンの設定温度は?
この3つがバランスよくなることで汗をかき過ぎない快適な睡眠を作り出すことができます。
難しいのはこのバランスは人によって異なるので、自分で探さないといけない点です。
基準としては
起きた時、布団を蹴飛ばしていて、寒いと感じる。
起きた際布団にしがみついている、丸まっているなどの状態である場合には、少し改善が必要という感じになります。
寝室で複数人で眠る場合に個人的な好みにできないことも多々あるので、難しい部分もありますが、そこはエアコンの設定温度を決めておき、パジャマや布団を個人個人で差をつけることなどで取り組むのが妥協点になります。
汗をかいた際、涼しい所は気持ちが良い
汗をかいてから涼しい所に移動すると極楽気分になります。
ただ、急激な温度変化は体に少なくない負担をかけている行為でもあります。
エアコンも必要以上に設定温度を下げないなどの取り組みを行う事で、環境にも人にも優しい状況をつくることも大事です。
こたつで眠ると汗で風邪をひくか?
以前から「こたつで眠ると風邪をひく」という言葉も汗が冷えることでの風邪に括りつけて言われていました。
ですが、こたつで寝ているだけであれば、冷える場面がないので風邪はひきません。
ただし、こたつで眠って汗をかいた状態から寒い屋外へ移動するなどの行為があれば、汗が冷えるので風邪をひくことはあるでしょう。
とりあえず、急激な温度変化にさえ気をつければ、こたつそのものが悪いという事は無いでしょう。
汗を冷やすと風邪をひく まとめ
先人の知恵というか、昔からある言葉には何らかの意味がきちんとある物が多いです。
そして後世にその科学的な根拠が見出されるのは非常に痛快に個人的には感じます。
もちろん先人たちも経験上そうなるのだから、という根拠を持ち合わせていたとは思いますが、それにしても経験だけで汗を冷やす→風邪をひくにつなげられる辺りは、素晴らしい発想力だと言わざるを得ません。
こういった昔からある言葉や風習を大事にしながらその意味を調べて行くのも健康な生活維持の助けになるかもしれません。