熱中症対策としてのお茶摂取について
夏になると熱中症対策として水分補給の重要性をテレビなどでも見かける機会が多くなります。
スポーツドリンクが良い、あるいは塩分が重要という話など断片的には聞きますが、あまり具体的な情報は少ないので、どんな飲み物が良いのかは分かりづらい所です。
そこで、今回はお茶で水分補充をするという際にどんな特徴・注意点があるのかを簡単に書いていきます。
熱中症対策としてお茶の種類ごとの特徴
では、種類は少な目に絞りますが、それぞれのお茶の特徴と、熱中に対しての有効性を書いていきます。
熱中症対策としての特徴 ①緑茶
日本人がお茶というとイメージするのは緑茶です。
ヘルシアなどの宣伝からも緑茶の成分(茶カテキン)が運動による脂肪燃焼に効果的とされているので
運動=緑茶が良いというイメージがあります。
脂肪燃焼という面では緑茶に含まれる茶カテキンは確かに有効ですが、それは熱中症に対する有効性とは異なり、実は緑茶は熱中症への有効性という点においては水と同程度のものになります。
この理由として、熱中症の原因は水分不足による脱水症状だけではなく、汗と共に排出されるミネラルの欠乏があり、このミネラルを摂取することが緑茶では困難であるためです。
ちなみに緑茶にはカフェインが含まれてるため、夕方以降に飲むと人によっては夜の睡眠に悪影響が出ますので、基本的には15時くらいまでの摂取に留めておく必要があります。
昔からお茶をたしなむのは15時のおやつ時に、お茶菓子と楽しむ習慣となっていました。
これは昼食から夕食までの中間で必要な糖分と水分を摂取するという非常に合理的な意味があり、更に時間的にも夜の睡眠に影響が出にくい絶妙な時間設定になっていて、昔からの知恵の深さを痛感させられます。
熱中症対策としての特徴 ②麦茶
麦茶は原料となる大麦にミネラルが含まれる点から、熱中症への有効性があると考えられます。
ただし、これらはミネラルを含まない飲料と比較した際の特徴でしかありません。
スポーツドリンクと比較すると麦茶のミネラル含有量は非常に少なく、運動時のミネラル補給源としては少し心細い所です。
ミネラル麦茶などは、一見ミネラル多そうなネーミングです。
ところが、スポーツドリンクと比べるとナトリウムからして少なく、代表的な商品である ポカリスウェットやアクエリアスが100ml中に40~50mgナトリウムを含むことに対して、 ミネラル麦茶は350mlでも35mg となっています。
https://www.itoen.co.jp/products/materials/
運動時にはスポーツドリンク、日常生活時には麦茶と使い分けるなどの工夫が丁度良さそうです。
麦茶の特徴としてはカフェインを含まないので、飲む時間を選ばないという点になります。
熱中症対策としての特徴 ③その他のお茶類
ほうじ茶、ウーロン茶などのその他お茶類については、やはり緑茶同様に水分摂取はできても、ミネラルの摂取は難しいというのが実情です。
ほうじ茶は緑茶を焙煎したもので、カテキンやカフェインなど、緑茶の特徴的な成分が少なくなっている分、子どもでも飲みやすい成分に落ち着いています。
ウーロン茶は脂肪の吸収を抑える効果があります。
食事量を抑えている時期に飲み過ぎると肌がカサカサになってしまうこともあります。
カフェインを含むので、遅い時間の摂取は避けた方が良いです。
熱中症予防としてのお茶摂取について まとめ
お茶は水分補給ができても、ミネラルの補給まではできないので、嗜好的にお茶で水分補給を済ませたい方については特に汗をかく日中などは熱中症対策の飴などと一緒に間食として摂取するなどの工夫をすることで、熱中症の予防をすることはできます。
注意が必要なのは真夏の運動時で、室内であっても空調が十分でない場合には十分熱中症になるリスクがありますので、スポーツドリンクに切り替えるか、熱中症予防のグッズ(サプリメント、岩塩、食品)を上手に使いこなして、体内のミネラルの濃度を維持できるようにしていきましょう。