ノロウイルスなどに有効な次亜塩素酸ナトリウムを使用する際の注意点
家庭でも使用しているハイターやブリーチはノロウイルスや新型コロナウイルスに有効とされる次亜塩素酸ナトリウムですが、使用に対していくつかの注意点があります。
今回は主に注意点に絞って話をしていきます。
注意点 ①次亜塩素酸ナトリウムは必ず希釈する
基本的に0.05%に希釈して使用します。
それぞれの商品によって濃度が異なりますが、厚生労働省が、それぞれの商品について細かく薄め方をまとめてくれていますので、それを参考にしてください。
https://www.mhlw.go.jp/content/000617981.pdf
この厚生労働省の資料からも、次亜塩素酸ナトリウムの使用量はかなり少ない量で良い事が分かります。
僕があまり知識の無い頃は「殺菌目的なのだから、濃いに越したことは無いだろう」と思っていたのですが、濃すぎると殺菌効果が薄くなる上に、人体に有毒がガスが濃度が濃いほど発生する為、濃すぎる次亜塩素酸ナトリウムには良い面が無いと後で知って凍り付いたことがありました・・お気を付けください。
注意点 ②人体に使用しない
ハイターやブリーチでの消毒や漂白をご家庭で使用している方はご存知だと思いますが、ある程度薄めて時間が経過したものでも、素手で触ると簡単に肌がガサガサになります。
それだけ肌にダメージを与えるものなので、消毒の為に人に使用することは禁止です。
目を始めとした粘膜についてしまった場合には十分に水ですすぎ、痛みや違和感がある場合には通院も必要になります。
こういった面を配慮し、次亜塩素酸ナトリウムを使用する際には閉め切った環境で使用しないなど、発生する有害物質を吸い込まない注意も必要です(希釈すれば安全性は高いですが)
以前、空中に次亜塩素酸水や次亜塩素酸ナトリウムを噴霧することで空間を消毒する機械などがありましたが、これらの理由からめっきり見かけなくなりました。
注意点 ③清掃時にはふき取りも行う
次亜塩素酸ナトリウムは鉄などをサビさせてしまうという欠点があります。
このため、次亜塩素酸ナトリウムで拭き掃除などをした後には拭き取りをする必要があります。
アルコール(ノロウイルスには効果がないですが)であれば、噴霧して終わりなので、手軽さという面では、少し面倒と言えます。
注意点 ④次亜塩素酸水とは異なるもの
次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムは似て非なるものです。
元は同じものなのですが、殺菌効果などでは大きな差があります。
このため、新型コロナウイルスが流行した時に
「次亜塩素酸水はそこまで効果的ではなさそう」という報道がされた再に、「次亜塩素酸ナトリウムも効果がない」と勘違いを生んでしまいました。
これはどちらも同じようなもので、効果も同じだと考えている人が圧倒的に多かったために起こりました。
実際には次亜塩素酸水は安全性が高い反面、殺菌能力は低いです。(このため食品添加物として使用されたりします)
混同しないように注意しましょう。
まとめ
今回は次亜塩素酸水について簡単に注意事項を書いていきました。
難しいのは、こういった殺菌関連の商品は似た名前のものが多く混同してしまうという点です。
- 酸性電解水
- 次亜塩素酸ナトリウム
- 電解次亜水
- 次亜塩素酸水
僕が最近営業を受けた殺菌関連の商品だけでもここまで名称が似ています。(全部成分が異なる)
こういった点から感じるのは、営業の内容やパッケージに書いてある効果は二の次で、国の機関など信用できるところが出した情報を参考に、きちんと成分的な名称を覚えて購入する事の大事さです。
「効果がありそう」ではなく「効果が証明されている」ものを使用しましょう。