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熱中症予防の飲み物に含まれるべき成分
夏になると熱中症の話題が毎年のように出るように気候が変わってきました。
そういった背景から熱中症予防のための商品も市場を広げ、すっかり定着をしました。
そんな中で、熱中症予防を前面に押し出している商品も増えましたが、実際には飲み物に食塩を足しただけ、という程度のものも多くなっています。
実際には汗で失われてしまうミネラルを水分と一緒に補給する必要があります。
それには食塩によるナトリウムだけでなく、もっと全体的にミネラルを補給できる商品を選ぶことも大切になります。
熱中症予防にミネラルが必要なわけ
汗でミネラルが失われます。
そこで水分だけを補給すると体液中のミネラル濃度が薄まってしまいます。
体液が薄まってしまうと浸透圧などの関係で体の神経系の働きに影響が出てしまうため、水分を外へ出して濃度を保とうとします。
このため、凄い暑さで水分が必要な状況なのにやたらと汗をかいたり、小便として水分を追い出してしまいます。
これでは水分摂取の意味がありません。
このため、ミネラルを適宜補給し、体液の濃度が下がらないように努める必要があります。
熱中症予防に必要なミネラル
ミネラル全般を補給することで体液の濃度を保ち、水分がきちんと体に吸収されるようになります。
その際に補給すべきミネラルは
- ナトリウム
- カリウム
- マグネシウム
- カルシウム
こういったものになります。
ミネラルは他にもたくさんありますが、とりあえずこの中で2~3種類程度抑えたものを購入したいところです。
ところが、実際に熱中症予防を謳っている商品では、食塩によるナトリウムしか補給できないものが多いです。
これでも摂取しないよりだいぶ良いのですが、カリウムの不足は足をつりやすくなることなどもあるので、特に外を歩き回るなど体を動かす場合には幅広くミネラルを摂取できるものにしたいところです。
熱中症予防商品はラベルをしっかりチェック
熱中症予防を記載している商品でも、原材料や補給できる栄養分がパッケージに載っているので、それらをきちんと確認することが必要です
この時注意するのは
原材料表示の欄にミネラルの補給源となる物が含まれているかどうかです。
上記の4種類の名称がいくつかあれば購入を検討して良いと思います。
実際に3種類以上含んでいる商品はほとんどないので探すのが困難です。
表示の見方として
・原材料表示に「塩化カリウム」のように〇〇(ミネラル名)と、頭に少し余分なものがついていても大丈夫。
・マグネシウムはMgカルシウムはCa、カリウムはK、ナトリウムはNaと書かれていることもあります。
熱中症予防に間違いなく有効な商品
では、商品が様々あるため、どれを購入したら良いのかまったく分からないという場合に鉄板となる商品を紹介します。
熱中症予防の鉄板商品 ①ポカリスエット
ポカリスウェットは飲む点滴をコンセプトに体液に近い成分で作られています。
このため、その他のスポーツドリンクとは一線を画した存在となっています。
難点として、エネルギー確保のため、糖質もそれなりに含んでいることから、運動時には喉ごしが悪いという点がありますが、水で倍に薄めることで吸収速度も高まり、飲みやすくすることができます。
運動しない人が摂取する場合には飲み過ぎによる過剰なエネルギー摂取に注意が必要です。
子どもの運動時には最適な飲み物と言えます。(味は子どもには好みが分かれるところですが)
熱中症予防の鉄板商品 ②経口補水液
OS-1で有名になった経口補水液もコンセプトは飲む点滴です。
原材料は水とブドウ糖、食塩を体に吸収しやすい濃度に調整したものです。
余計なものを含んでいません。
日本では最近まであまり流行していませんでしたが、これは病院の衛生状態が良いことから「点滴すれば良いじゃないか」で解決していたためです。
主な利用方法は脱水に対するもので、小腸の上部から早めに吸収できる特徴から緊急時にも利用されます。
難点は、余計なものを含んでいないため、美味しくするためのものも特に含まれず、味が美味しくないこと(余計なものが入ると吸収が悪くなる為)
経口補水液を飲んで美味しく感じるという場合にはかなりの脱水症状であったということがひとつの指標になります。
このため、熱中症の危険度が高い場合ほどスポーツドリンクではなく経口補水液を利用して運動は中止するという処置が取られます。
熱中症予防の商品に含まれるべき成分 まとめ
今回は飲料などのミネラルを中心に話題にしてみました。
難しい物で、熱中症予防の商品が並ぶと、目移りしてしまいますが、こういった根拠をしっかりと踏まえておくことで、自分の中で選択に軸を持つことができるので、頭の片隅にいれて置いていただければと思います。
最後に一点、熱中症予防を謳っておきながら、ミネラル以外の成分を押している商品も有ります(クエン酸など)、自分の目的がなんであったか忘れずに商品選びをしましょう。
特にクエン酸の疲労軽減効果は無いというのが最近の科学的な考え方となっていますので・・