健康診断前の駆け込みダイエットや節制について
健康診断は毎年定期的に行うことが望ましく、企業などでもきっちり行っているところが増えてきました。
そんな健康診断ですが、近くなると耳にするのが
「(来週)健康診断だから」というようなフレーズ
主に聞かれるのは外食や飲み会に誘われた時や、昼食の場面などになります。
このように健康診断前だから摂取カロリーが高くなりがちな飲み会や外食を避ける、昼食の量や内容に注意する。
こういった対応を行う人も多いのではないでしょうか?
では、実際にこういった対応を行うことがどうなのかということについて書いていきます。
本当は習慣として行って欲しい
僕も栄養士の端くれなので、実際には健康診断前だけでなく、正しい生活習慣を身に付けて実践して欲しいという希望は持っています。
ただ、食事でストレスを解消している人などもいて、そういった場合には食事以外のストレス発散方法を見つけずに、やみくもに食事を我慢すると、むしろ不健康になることもあります。
このため一概にこういったことを言わないようには心がけています。
ただ、健康診断前に慌てて何かしらの対策を行う人の多くは
- 以前の検診で何らかの指摘を受けたことがある
- 普段の生活が良くないことを自覚している
こういった自覚がある人になると思います。
実際僕は健康診断が近づいたからと何かを変えることはありません。
特に変えないといけないところもないので。
こういった部分は学生時代のテストを思い出します。
テスト直前になって慌てて勉強する人、いつも予習復習しているから余裕のある人、もう諦めることにした人(笑)
こちらに関しては一夜漬け派でしたが・・・
直前の節制に意味はない?
テストを例えに出してみましたが、一夜漬けだってやらないよりはだいぶマシです。
同じように検査の数値を見てもやらないよりは良いものになるでしょう。
でも、一夜漬けで取った点数が実際に身に付いている学力かというと違うように、直前の節制やダイエットをすることで検査だけの数値が良くなっても、それが病気になりにくいという本当の評価になるかというと、やはりそれも違うわけです。
こういった点で、やはり生活習慣は日ごろから整えるに越したことは無いという事が言えます。
ただ、個人的な意見ではありますが、僕は検査前だけだとしても健康について考える時間ができる、節制をして何とかしようとする時間ができることは意味があると考えています。
もしかしたら、これをきっかけに習慣を変えようとする人も出るかもしれないですし、一年に一度、短期間でも体をリセットしようというのは、ずっと何の取り組みも行わないことに比べれば良いと言えるからです。
若い頃は多少無茶な生活をしていても数値に出にくいですが、年齢を重ねると、ちょっと乱れた生活をすると如実に数字に出るようになる。
そういった自分の体の変化を知る機会としても良いと思います。
検査結果が悪かったら?
では、こうした抵抗をしたにも関わらず検査結果で、何かしらの指摘を受けてしまったらどうするのが良いでしょうか?
経過観察であれば、次回の結果まで様子を見てもいいと捉えて良いでしょう。
通院や再検査を促す内容の評価がある場合には、素直にその検査結果を持って通院することをお勧めします。
こういった健康診断(生活習慣病予防健診なども含む)は、病気の可能性を探る意味合いが強いです。
そこで何らかの病気の可能性を指摘された場合には通院して、詳しく調べてもらう他ありません。
病気も初期であれば簡単に対応することが多くなりますが、深刻になる程医療に費やす時間や金額は大きくなります。
例えば中性脂肪の数字が高くて通院するようにと出たので、通院した場合、そこに病気が隠れていなければ、栄養指導や血中の中性脂肪を下げる薬を出されるだけで終わることも多くあります。
でも、これを放っておくと血液がドロドロになって、血管が詰まって・・・と、大きな病気の原因となり兼ねません。
最初の段階で手軽に済ませるために健康診断はあると言う事もできます。
僕の勤め先の課題でもありますが、結果だけを見て、たとえ悪くても通院につながっていないという現状があります。
今回の内容のような形で「健康診断の意味」を伝える努力からするべきではないかと、栄養士だけでなく、看護師と連携する(ここが難しい)課題として、今後行っていく予定です。