食べているのに栄養失調? 偏食がいけないと言われる理由

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エネルギーを摂取しても栄養の欠乏によって起こる現代版栄養失調

食べているのに栄養失調? 現代版の栄養失調とは

飽食の時代と言われる中で、必要なエネルギーは摂取できているのに栄養失調になるケースが散見されます。

飢えに苦しむどころか、毎日お腹いっぱいに食べていても起こることがある

現代版栄養失調について今回は書いていきます。

現代版栄養失調 エネルギー摂取しているのに栄養不足

これらの原因は至って簡単で

食べてはいるものの、特定の栄養素を含んだものは摂取されていないことが原因で、特定の栄養素についての欠乏症状が起こります。

他の栄養素がいかに十二分に摂取できていたとしても、どこかに穴があると、人間の体には不都合が起こってしまいます。

現代版栄養失調により欠乏が起こると

例えばビタミンAやカロテンを含んだ食品を食べずにしばらく過ごしたとすれば、ビタミンA欠乏の症状が現れます。

皮膚に変化があったり、あるいは目が見えづらくなるなどの違和感が出てくるでしょう。

ビタミンB1不足が原因となる脚気などは一時期見る機会が無くなるほどに日本人の栄養状態は改善されましたが、最近稀ではありますが、見られるようになっています。

心不全や末梢神経に障害をきたし、戦時中などは航海中に脚気が原因で亡くなる人が大勢いました。

戦後に脚気が流行したことがありましたが、これはジャンクフードの流行と共に訪れたもので、偏食とビタミンの偏りによって起っています。

ファーストフードで栄養が偏る理由

ファーストフードでは基本的に野菜があまり摂取できない傾向にあります。

理由として

野菜は原価が高くつくのでそもそもあまり多く取り入れることができない(作る側の理由)

ファーストフードに行ってまで個別に野菜(サラダなど)頼む人は少ない(食べる側の理由)

こういったところが主なものとなります。

販売側からすれば

野菜は価格が高く、量がそれほど増やせるわけでもない

ファーストフードを好む層からすれば野菜が増えることがそれほど魅力的なことではない(肉など増えた方がうれしい)と顧客のニーズとも一致せず

生野菜では加熱できないことから食中毒のリスクも上がってしまう

あまり野菜を取り入れるべきメリットも感じません。

たぶん野菜たっぷりバーガーは出してもそんなに売れないでしょう。

例外として

最近はレストランなどで高価なハンバーガーを提供しているお店がありますが、こういったところは上記と顧客層から、価格設定まで異なるので、体に良いハンバーガーも提供できるし、それなりに売れるでしょう。

一方ファーストフードを購入する側は

手軽さ、美味しさと安価であることを求めているので、ファーストフードを食べながら健康のことを考える方はあまりいないのではないでしょうか?

もちろん罪悪感を感じながら食べるダイエット中の方はいるでしょうけど。

こういった両方の理由からファーストフード(ジャンクフード)が流行すると、ビタミンの欠乏が起こりやすいという背景があります。

偏食は栄養失調のリスク

勿論ジャンクフードだといっても1カ月に1、2回食べたくらいでどうこうなるわけではありません。

むしろ偏食によって、「常に食べない何かが存在する」という状況の方がリスクとしては高いでしょう。

ただ、こういった現代版の栄養失調があまり顕著に見られないのは、

野菜を食べられなくても、果物などから摂取できる、など、他の経路から摂取できるものが多く存在しているからです。

ただし、野菜も果物も食べない、その他にも嫌いで食べない食材が多い、となると一気に健康を損なうリスクは高くなります。

やはり偏食は少ない方が良いのです。

栄養失調を防ぐため同じものを食べ続けない

以前、アメリカでファーストフード店の食事のみ30日間食べ続けるとどうなるか、というドキュメントを映画化したものがあり(スーパーサイズ・ミー)、話題になりました。

結果としては躁鬱、性欲減退、重度の肝臓の炎症、体重の増加(11㎏)など見られていました。

これはファーストフードに頼る生活に対する警告のような形になりましたが、他の料理でも同じものを食べ続ければこれに近い状態にはなったと思います。

現代版栄養失調のまとめ

栄養に関しては、何をたくさん摂取するかよりも、不足するものに気を付けることが健康への近道と言えます。

飽食の時代では、食べるものを選べる反面、好きなものに偏ったり、嫌いな食材を避けることも容易です。

一方でこういった食事の選択が健康を増進させることにも、阻害することにもなるという点について意識して、色々なものを食べる意識を持ちたいところです。

まぁ、サプリメントという方法ももちろんあるのですが。