生活習慣病健診は何のために受けるのか 指摘された項目は?

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検診

最近は企業などに勤めていると一定(35歳くらい)の年齢から生活習慣病健診を受けるようにしているところが多くなっています。(一応決まりとしてそういうものがあります。

健康のためとわかってはいるものの、なぜ生活習慣病健診を受けなければいけないのか、受けることでのメリットはあるのかという部分について書いていきます。

生活習慣病健診を受ける意味

生活習慣病健診だけではないのですが、

一般的な健康診断はすべて健康状態について大まかに調べるものです。

その結果として、どこかに病気の芽がありそうかを洗い出していきます。

そして、検査結果で、通院などの必要性があれば、医師の診断を受け、必要によっては精密な検査や治療へと早めにつなげることができます。

基本的な健康診断を受ける理由として

①体の健康状態のチェック

②検査結果で指摘があれば通院

③医師の診断により治療の必要性を調べる

という段階を踏むことで、病気の早期発見・早期治療を行うためのものです。

更に言うと

健康寿命を延ばす(上手く機能していない)や医療費の削減が目的です。

生活習慣病健診の課題

健診は受けるものの、その後何らかの問題を指摘されてもそれが通院に直結していないという課題があります。

健診結果を受けて保健指導や栄養相談を受けることができる仕組みもあるのですが、これを利用する人もまたかなり少ない割合となっています。

実際に健診制度が順調に行っていれば、栄養相談の必要性から、栄養士の就職先として大きな間口ができていたのですが・・・実際には期待したほど広がらず、細々と行われています。

検査結果が悪くてもそれが通院に繋がらず、結局かなり悪くなってから通院するようだと、こういった健診の意味がなくなってしまいます。

このため、実際に健診がどの程度効果的かというと、あまり前向きな返事ができない部分もあります。

生活習慣病健診を意味ある物にするために

では、健診を受ける意味が無いのかというと、もちろんそんなことはありません。

①健診結果から自分の現状を把握できる

もちろん結果を見るだけで自分の状態が分かるので、それを情報として得ることができます。

②結果が悪くても自覚症状がないうちに治療に移れると、大事になりにくい

病気が進行して、痛みや苦痛に耐えきれなくなってからの通院では、治療に時間がかかったり、予後が悪かったりします。

このため、自覚症状がなくても、検査結果が悪ければ医師に相談するなど速めに対応し、素早く対応することで、予後が良くなります。

これが本来健診を受ける目的であって、これを行うかどうかは皆さん個人で決められることです。

健診を意味ある物にするためにも結果が思わしくなければ保健指導や医師への相談を行っていただきたいと思います。

③検査前に食事に注意するようになる

不摂生な人に多いのですが

「来月は健診があるから、お酒を控えておこう」

というような一時ながら、健康について考える場面が生まれます。

短い期間なので無意味と言われればそれまでですが、まったく考えないことに比べれば天と地の差がありますから、そういった気持ちを思い出すというだけでも存在価値は多少はあると言えます。

健診のリスク

健診が通院に繋がらないと仮定してしまうと、いくつか余計なリスクを健診で負っているという考え方もあります。

血液検査での注射、採血

レントゲンのX線

内視鏡での身体的負担

こういった負担をして健診をしているので、その結果をどう生かすかは少し考えていきたいところです。

健診と検診の違い 健診は全体的に病気のリスクがあるかなどの状態把握のために行われるものです。 検診は「がん検診」のように何かの病気に特化した健診になります。

まとめ

健診はあくまでスクリーニングであり、健診自体が目的ではないし、それで病気が良くなるものでもありません。

健康でない可能性を探すものと言い換えても良いと思います。

そこで引っかかったのであれば、通院して、しっかりと体の状態を調べるという流れがもっと一般的になると、健診にもっと意味が見出せると思います。

健診が正しく機能して保健指導や栄養相談が忙しくなれば、僕らの就職口も広がるので、正しい知識の普及も力を入れていきたいところです。