細かくきざんだ食事が推奨されない理由

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きざみ

細かくきざんだ食事がお勧めではない理由

昔は食事のリスクとして食べ物を喉に詰まらせての窒息がありました。

その場合の問題点としては

  • 食べものが大きかった
  • 噛み切れなかった
  • 丸呑みをした

こういった点がありました。

  • 食材が大きくて食べにくいということ
  • 飲み込むのに適したサイズに噛み切ることができなかったこと
  • あるいはほとんど噛まずに丸呑みしてしまうこと

これらを解決するための方法として、細かく切り分けた食事が提供されるようになり、食べる能力の低下に伴って、食材の大きさは小さくなるという感じでした。

恐らく、これによって窒息自体は少なくなったのではないかと思います。

 

ところが、ある時期から

細かく刻んだ食事が誤嚥(ごえん)につながり、誤嚥性肺炎の原因となっているのではないかと疑われるようになりました。

 

この原因としては

  • 細かい食事は口の中で散らばりやすくそのまま飲み込むと気道に入ることがある
  • 予め細かくなっているので丸呑みを助長しやすい

こういった課題が明らかになっています。

 

まず、気道に食べものが入り込むというのがどういうことかというと

気道は肺へとつながる道です。

本来は空気を運ぶためのルートとなっています。

そこの食べ物や飲み物が入り込んでしまうと、防御の行動としてむせこみます。

このむせこみ、せき込みで、気道に入り込んでしまった異物を押し出すわけです。

 

ところが高齢などの理由で、むせこむ、せき込む力が弱まると、気道に入り込んでしまったものが外に出せず、そのまま肺に落ちてしまいます。

杯には基本的に出口がないので、入り込んだ食べ物などはそこで悪くなっていきます。

それを原因に炎症が起こることで肺炎になります。

この誤嚥をきっかけとした肺炎を誤嚥性肺炎と言うようになりました。

 

近年は高齢になった方の死因1位は肺炎になりましたが、この中には誤嚥性肺炎が多くなってきていると考えられています。

また、誤嚥性肺炎などで入院すると、その間ほぼ寝たきりになるので、それをきっかけとした身体機能の低下も問題視されています。

 

そして細かく切った食材だと、噛んで細かくするという作業を先取りしてしまっているので、余り噛まずに飲み込んでしまいます。

本来、噛むという動作は食材を細かくするという動きの他に、唾液と噛み砕いた食べ物を混ぜ合わせて塊りにするという目的があります。

軽い塊りにすることで飲み込んで胃に落ちる工程スムーズにします。

 

ところが、予め小さい食材をほぼ噛まずに飲み込んでしまうと、その細かい食材はバラけやすく、気道に入り込みやすくなってしまいます。

こういった食べるものを細かくすることで誤嚥性肺炎を誘発すると言える部分が見えてきたため、きざみ食は以前ほど聞かれなくなりました。

 

高齢者ほど誤嚥しやすい理由は?

では、どうして高齢の方は誤嚥しやすいのでしょうか?

食べものも空気も口から入り喉を通ります。

空気は鼻からも入りますが、喉を通るのは同じです。

 

どうして空気は肺に、食べ物は胃に入るのかというと

喉にある便がその行先を切り替えることで行先を変えています。

電車の線路切り替えみたいな感じです。

 

たった一つの便が重大な責任を負っているわけですが、その切り替えの速度が遅くなったり鈍くなったりすることで誤嚥が起こりやすくなるので、衰えが顕著に出やすい部分となっています。

 

食べものを飲み込む際は少なくとも空気を少し含んでいます。

この時の空気はおならやゲップで出されたり、体内に吸収されるので問題にはなりません。

あくまで胃に入るべきものが肺に入った時だけ問題になります。

 

むせ込みは誤嚥のサイン

誤嚥しているかどうかのサインはむせ込みです。

空咳のように乾いた音なら大丈夫であることが多いですが、水分を含んだような咳の音になると誤嚥している可能性が一気に高くなります。

これを一つのサインとして捉えることが早期の誤嚥対策の決め手になることもあります。

 

きざみ食に変わるもの

誤嚥していそうだけど、刻んだ食事がダメならどうすれば良いのかというと

最近はムース食やゼリー食が取り喘げられています。

 

こういった食事は加工が大変なので、家で作ることは困難です。

最近では1食分からの宅配食でこういったものを提供している業者が増えていて、少しネット検索するだけでも多くの候補がでてくるので、有効に利用してみると良いと思います。

 

ただ、ムース食などはずっと食べ続けるには何となく味気ないというか普通の者が食べたいという欲求も出るものです。

そういった時にはプリンやゼリー、ババロアなど、そのままでも安全に食べられるものを間食として取り入れると、「普通のものを食べた」という満足感を得ることができるのでおススメです。

まとめ

きざんだ食事がダメというわけではなく

噛まない、あるいはあまり噛まずに飲み込むことが誤嚥性肺炎につながる原因になります。

 

ただ、ムース食やゼリー食は噛まなくても良い反面、噛まなくなるので顎の力が衰えてしまう原因にもなります。

必要な機能と安全性の両天秤で、どうあるべきかを考える必要もあるので、簡単に判断しきれない難しい問題でもあります。