ビタミン、ミネラルも適量に
ビタミンやミネラルについて
たくさん摂取すれば健康になれるかのように誤解している方をちらほら見かけます。
健康食品なんかでも1日分の~とか、○○何個分の~というように
内容量で勝負!
と言わんばかりの売り文句が並びます。
それ自体が悪い訳ではありませんが、ものによっては過剰な摂取が問題を引き起こす場合もあります。
厚生労働省でも過剰摂取について以前から注意喚起
厚生労働省から出されている栄養士のバイブル
食事摂取基準
これが5年ごとに状況を踏まえて更新されていくわけですが、様々な栄養素について
許容上限摂取量という、
これ以上摂取しないように、という数値が定められています。
過剰に摂取した場合健康に害を及ぼす可能性があるため、予防として取りすぎないように上限値が定められている栄養素があります。
許容上限摂取量が定められているもの
現在上限摂取量が設定されているものについては以下の通りです。
・ビタミン:ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、ナイアシン、ビタミンB6、葉酸
・無機質(ミネラル):カルシウム、鉄、リン、マグネシウム、銅、ヨウ素、マンガン、セレン、亜鉛、クロム、モリブデン
かなり多いですね・・・
昔は更に、コレステロールもありましたが、前回の改訂時に経口摂取したコレステロールは、血中コレステロールに影響しないという事が分かり削除されました。
このように時代によって項目が増えたり減ったりすることがありますが、過剰な摂取についても気を付けないといけないという事自体を頭の隅に入れて置いてもらえればと思います。
ビタミンは脂溶性と言われるA、D、E、Kを筆頭にしています。
B群も入ってはいますが、これら水溶性のものは、ちょっと多いくらいだと尿中から排出するので、かなり多めに摂取した場合のみ(サプリメント大量服用などのイレギュラー)注意が必要です。
少し前に頻繁に妊婦さんに身体に良いからと毎日レバニラを食べさせたら、体調を崩した、という事がありました(最近は病院で事前に注意があるようですが)
これは脂溶性ビタミン、特にビタミンAを過剰摂取してしまうことが原因で起こる体調不良が原因でした。
ミネラルは種類が多いですね、そもそも微量を必要とするものなので、多すぎても、と言うところですが、一応むしろ不足しがちなカルシウムなども含まれています。
過剰摂取の症状として
何を過剰摂取するかで異なるため、一概には言えないのですが
代表的なものとして、頭痛、めまい、吐き気といったものがあります。
体調が悪いのが栄養の取り過ぎとはちょっと笑えない話になってしまいます。
過剰摂取になる理由
脂溶性ビタミンについては、数日体に残ることから、レバーのようにかなり含有量の多い食材を多く含むものを数日続けて摂取することで起ります。
あとは、近年増えているものとして、サプリメントとでの過剰摂取です。
単品で適量を摂取していると起りにくいですが、複数のサプリメントを摂取していたり、複合的なサプリメントをいくつか使用していると、知らないうちに積み重なったものが多過剰な量となっている可能性があります。
マルチビタミンを摂取して、コンディションを整える系のサプリメントをいくつか飲んでいたりすると知らないうちに何かしらの摂取量が多くなり過ぎていたりします。
それと忘れてはいけないのが栄養ドリンクとエナジードリンク
これらも、1日に何本も飲んだり、サプリメントと併用することで過剰摂取を招く危険性があります。
栄養というと体に良いという印象しかありませんが、その栄養本当に不足してるの?
という部分が今後はクローズアップされるかもしれません。
簡単に栄養補給ができるようになったことのメリットとデメリットを理解して使用したいですね。