施設栄養士の仕事内容 ⑨各種会議への参加
施設栄養士の業務は厨房関連のものがほとんどですが、中には会議に参加することで他職種との連携を計ることもあります。
今回はどんな会議があるのかの一例など書いていきます。
その他栄養士業務については
>>>施設栄養士の仕事【①献立作成】の冒頭部分にリンクを貼ってあります。
各種会議とは
では、具体的に栄養士が参加する会議にはどんなものがあるでしょうか
1.栄養士会議
2.給食会議
3.全体会議
4.栄養ケア会議
5.個別支援計画関連会議
6.職員衛生委員会
ざっと挙げただけでも以上のようになります。
少し具体的な説明を付け加えていきましょう。
栄養士の参加する会議1:栄養士会議
これは他職種があまり関わらないものになります。
うちの法人であれば法人内の栄養士が集まって、各施設の運営状況の報告を行ったり、厨房職員の研修、今後必要になりそうな情報にどうアンテナを張っていくかなどを話し合います。
委託給食会社でも、各チーフクラスが集められてこういった運営状況の確認などは定期的に行われているので、母体が合って、その他の施設でも給食を提供している=普段連携を取れない栄養士のいる場合に開催されることが多い会議となっています。
栄養士の参加する会議2:給食会議
これは食事委員会など、おそらくそれぞれの場所でネーミングが異なるものになっていると思います。
内容については、施設で提供する食事についての意見を吸い上げたり、食事提供をより良い環境にするための工夫について話し合います。
食べたい食事のリクエストを聞いたりするところもあれば、食事配膳や下膳の仕組みを改善するための話し合いを重ねているところもあります。
施設内での食事関連の問題についてアプローチする会議という感じです。
栄養士の参加する会議3:全体会議
これは施設全体での会議です。
主に行われるタイミングとしては、
・新年度を迎えるに当たって
・大きなイベントの前
こういった全体で共有しておくべき大きな動きを確認する場として設けられます。
大人数での会議になるので、何かを検討するには意見が多くなりすぎるので向いていません。
全体に伝えたい事柄がある場合には、その会議の場でいきなり話すのではなく、施設の上司に伝え、事前に周知する事柄に含めてもらうことが必要になります。
栄養士が参加する会議4:栄養ケア会議
栄養ケアマネジメントを行っている施設に置いては栄養士の業務の中で最も重要な会議といえる位置づけになります。
栄養ケア計画を作成するための会議になるのですが、
栄養ケア計画を作成するに当たって必要な情報は身長や体重を始めと開いた数字だけではなく、普段の生活様式やこだわりなど、知っておかなければいけない情報がたくさん存在しています。
僕の法人では、後述する個別支援計画の会議と抱き合わせで開催することで
・本人の特性
・支援の方法
・健康面での改題
こういったことをまとめて話し合うことで、本人についてのイメージを参加者全員で持つことができるように話し合っていきます。
当然服薬なども話にでるので、栄養ケアを作成する上で便利な情報を集めるためにも、この会議は是非参加したいところです。
栄養士が参加する会議5:個別支援計画関連会議
障害者福祉施設では本人の障害特性などに配慮した支援計画の作成が義務付けられています。
1年の支援の方向性を決めるので、綿密に会議を行います。
この会議の密度がその施設の質を決めると個人的には考えています。
「計画は去年と同じで良いや」という施設と
「短期・中期・長期どんな目標を立てるか、そしてその目標が妥当か」きちんと計画できる施設
どちらがより本人について真剣に考えて日々支援してくれるかは考えるまでもありません。
そして、健康面で何らかの課題を抱えている場合、それが支援計画に影響を与えることも少なくありません.
体を動かす必要があるのか? 食事への配慮は必要か?
総合的に本人を見て行く必要があるので、栄養士は専門家としての視点で本人に健康面での課題があるのか? それが支援に影響があるのか? 食事面ではどの様な配慮を行うのか発言していきます。
こういった会議でのやりとりはその後の信頼関係にも関わってくるので、事前に準備をおこなって自信を持って臨んでいきましょう。
栄養士が参加する会議6:職員衛生委員会
これは僕のところが特別な気もしますが。
職員のメンタルヘルスについて話し合ったり情報提供を受ける場になっています。
栄養士が参加する理由としては、支援スタッフ同士だと相談しにくいので、他職種の窓口があった方が気軽に相談してもらえるという点からです。
まぁ、正直これは栄養士が、という会議ではないですが、このように栄養士という肩書に関係なく必要とされて出席する会議も存在するという一例になります。
施設栄養士の仕事 各種会議への参加のまとめ
この様に栄養士の参加する会議はいくつか存在しています。
年に数回のものもあれば、毎月のように行うものまであるので、どれが大変であるかなどは環境によって異なります。
実の所僕はこういった会議が苦手で、昔はいいから一人で仕事させてよ・・・と思っていました。
最近は色々な人の色々な考え方を垣間見ることのできるチャンスと考えて出席しています。
本当に頭の良い人の参加する会議はすごく勉強になるし楽しいです。
言い回しや話の持って行き方など、話を聞いているだけで頭の良さが分かります。
まぁ、実際のところハズレの会議もたくさんありますが・・・
最後に会議をスムーズに進めるための助言を一つ
会議のアジェンダが出たら、その内容について自分が名はしたいことを事前にまとめておくということをしておくと楽ちんです。
話しがイメージ通りにいかないこともありますが、自分がその話題について事前にまとめておくことで、自分が根本的にその話題についてどう思っているのかが明白になっているので、ブレずに意見交換ができます。
僕の場合、この議題の答えはYESで譲れないなど、自分の求める結論が現状でどちらなのか、その理由までをはっきりさせることで、会議で良く分からないうちに話をまとめられてしまう事を防止しています。
本番前から勝負は始まっているのです。
この他栄養士業務については
>>>施設栄養士の仕事【①献立作成】の冒頭部分にリンクを貼ってあります。