日本ワイン表示で、日本のワインがブランド化される

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ワイン

日本ワインのラベル表記ルール

国産のブドウのみ原料に使用し、国内で醸造したワインを日本ワインとする

というルールが始まりました。

これによって、今まで地元のブドウや品質にこだわってワインを作っていた日本の生産者が報われることになりそうです。

日本ワイン表示を行う狙い

もちろん日本ワインと表示できるようにすることにはいくつかの狙いがあります。

・世界的に日本ワインは評価されているので、明確なブランド化を図る

・日本での日本ワインの消費量が少ないので、国内消費量の増大をしたい

・従来の安価な国産ワインは輸入した濃縮ブドウ果汁を使用しても良く、曖昧なもの

ルールに沿った商品はこういった背景と重なって売り上げを伸ばすことが期待されます。

簡単にいくつか日本ワインの(ラベル)表示ルールを抜粋すると

・日本産のブドウ100%使用で国内で醸造する必要がある

・さらに産地を標記するには、その地域で収穫したブドウを85%以上使用し、その県内で醸造される必要がある

・何年産か記載するためにはその年に収穫したものが85%以上使用されなければいけない

・品種名を記載する場合もその品種を85%以上使用している必要がある

かなり厳しめのルールと見るか

そんなの当たり前じゃないかという見方があると思います。

僕は個人的に厳しいルールだと思いますが、恐らく一般的には、ラベルに表示するのであればそのくらい当たり前ではないか?

という意見も多いでしょう。

この差は現在販売されている様々な商品(ワイン以外も)について、実はラベルに嘘というと語弊がありますが、ちょっとしか入っていなくても、「○○配合!」など大袈裟なものが溢れていることを知っているかどうかの差になると思います。

これに慣れてしまったため、85%以上入っていなければいけないという基準が僕からは厳しく見え、ラベルにそういった裏側があることを知らなければ、違う反応になるという感じです。

ただ、このように今までの様々な商品・食品について表示事態への信憑性が薄まっている中で、日本ワインはしっかりとした基準を設けてきているので、ラベルを信用して購入することができるという事は、品質の保証という面や、購入者を惑わせないというまっすぐさから非常に好感が持てるものだと僕は感じています。

なぜ今までは日本ワインが注目されなかったのか?

では、近年海外でも評価の高い日本ワインはどうして日本国内で注目されてこなかったのでしょうか?

これは日本のワイン製造の歴史の浅さと、良い品種のブドウの収穫が困難だった時代のイメージが残っているため、というのが最も大きいと思います。

このため、日本人が持つワインのイメージが「海外の物」という形になってしまい、このイメージを払拭する機会に恵まれてこなかったというところが国内販売で苦戦する理由となっています。

日本ワインの巻き返しに期待

反面、海外では日本ワインは評価を高めて、特にヨーロッパの物などとは味わいが異なり、日本食との相性が良いと言われるなど、独自路線を切り開いてきていました。

そこでこの日本ワインの明確なルール化に伴うブランド価値の上昇で、日本国内でも巻き返しを狙う準備はできたというところで、ワイン生産化の方々も息巻いています。

大手飲料メーカーも国内での生産体制強化に動き出すことを発表しているので、今後しばらくは日本ワインから目が離せない日が続きそうです。

日本ワイン表示について まとめ

日本人はカレーやラーメンを取り込んで、ほぼ日本独自のオリジナル文化を創り出したりと、昔から様々な他国の飲食物を魔改造(褒めている)することを得意としています。

今回のワインも海外のマネだけでなく、独自の方向性を持ってむしろ新たに世界に発信していくようになることを期待せずにはいられません。

僕も今後はワインを買う時は日本ワインを選択して応援していこうと思います。