給食委託業さんとの付き合い方

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給食作り

給食委託業者さんとの付き合い方

僕は社会人一年目から給食委託会社で働き、管理栄養士の免許取得と共に仕事を変えて現在に至ります。

 

個人的にいくつかの給食委託会社さんと組んで仕事をする機会に恵まれてきた中で感じたことやコツと思われる部分を書いてみますので、誰かの参考になればと思います。

 

契約時に行った方が良い事

委託業者さんに給食業務を委託することが決まった、あるいは契約内容の変更や継続を行う際にやっておいた方が良い事として

仕様書を作成して内容を自分達と業者側で共有しておくことがあります。

 

多くの給食委託会社さんでは、こういった仕様について必ずしも必要とせず、こちらの突発的な依頼についても何となくやってくれます。

 

でも、契約に基づいて仕事をしてもらう以上、お互いの仕事の範囲をしっかりと決めておくことは必要だと思います。

 

僕が実際に仕様書の必要性を感じたきっかけは次のような状況でした。

厨房内の業務はすべてお任せするとして、食堂については業者によって考え方が異なる。

  • 何も言わなくても、敢えて仕様に書かずとも食堂も自分達の管轄だとして清掃を始め管理してくれる業者
  • 厨房が自分達の守備範囲であり、食堂は施設側の管理する部門だと手を付けない業者

これはどちらが良いとか、悪いという話ではなくて、予めどうするのかを伝えていないこちらの問題となります。

 

このため、僕が作成する仕様書には食堂の清掃についての項目などが必ず入ってくるようになりました。

 

基本的に給食の委託業者さんはこちらお無理難題に答えてくれると個人的には思っています。

 

でも、仕事の範囲など、会社の考え方として譲れない、あるいは現場だけでは判断できないという問題も多くあります。

 

そういった場合にお互いが気持ちよく仕事をするために、最低限のルールとなる仕様書は必要だと思います。

 

※すでに長期間契約していて阿吽の呼吸だという場合にはこの限りではありませんが、いつ担当の方などが変わるか分からないのはこういった業者の宿命なので、あるに越したことは無いと思います。

 

どの業者が良いか?の答えは「無い」

これまでにいくつかの委託業者さんと仕事させてもらいましたが、その中で感じたのは、最終的にお勧めの業者というものは無いということでした。

 

一般的にあまり評判が良くないと言われる業者でも、担当が足しげく通ってきて、こちらの現状の把握に努めてくれたり、派遣されてきた栄養士や調理スタッフが非常に優秀で「この人がいる限りはお宅を切ることは無い」という信頼で結ばれたこともありますし。

 

業界でも大手に頼んでみたら、大きい会社ゆえの縛りが厳しく、融通が利かないことに戸惑ったこともあります。

 

そして、会社の大きさや有名さと自分たちのところに派遣される栄養士の質は一致しないというのが見解です。

 

色んな炉所を集めてプレゼンしてもらったこともありますし、試食会などもしたこともありますが、そんなのはしょせん背伸びした姿であって、参考になりませんでした・・

 

つまるところ、どこを選んでも最終的には担当・栄養士ガチャで良い人を引けるかどうかになります。

そして、自分達が採用面接をするわけではないので、相手が送り込んでくれる人を信じるしかありません。

 

入職後の教育システムがうんぬんと語っていた会社もありましたが、では、最低限のレベルが保証されているのかというと、人手不足もあるのでしょうが、自慢のシステムも機能していないのではないかとしか言いようのないこともありました。

 

愚痴っぽくなってしまったので、選び方については「最後は運」とまとめて終わりにしたいと思います。

 

業者と上手く仕事をするコツ

では、実際に業者と上手くやるためにはどんな取り組みが必要でしょう?

僕が実際に行っていることは次のようになります。

 

担当(エリアマネージャーという肩書が多い)に月に一度など定期的に来るようにルール設定をする。(仕様書に書いても良いと思う)

 

最初に断言してしまいますが、このルール、恐らく途中から守られなくなります。

 

そこで「仕方がない」となってしまわず、「なぜ来られないのか」「来られないなら他にコンタクトを取る、代理を出すなどできないのか?」など、電話でも良いので話をします。

 

実際エリア担当的な名称の人も穴が開けば現場をサポート(調理業務に入るなど)したり、都合よく使われてしまう難しい立ち位置の人であり、予定通りに顔を出せないことがあるのは十二分に承知しています。

でも、こちらとしては心を鬼にして「それはそちらの都合でしょ」と言わないといけなかったりします。

 

基本的こういった担当者は何があってもなあなあにしてくれる相手だと思うと、更に対応を疎かにしてきますし、何も言って来ない相手であることをいいことに、他でクレームなどが来た「いわくつきの職員」を異動で送り込んでくるようになったりします。

言葉は悪いけれど、「なめられてはいけない」という感じです 

 

定期的に顔を合わせる関係であれば雑な対応はしにくくなるので、

  • まずは定期的に来ることを徹底してもらう
  • 来られない場合でも、それに不満を感じていることをきちんと伝え続ける

こういった対応は自己防衛の手段として必要です。

 

契約すれば無条件で信頼関係ができるというわけでは(悲しいけれど)ないのです。

 

そして次に大事なのは厨房のスタッフとの関係をきちんとすること

仲良くすることで、委託業者内の情報を教えてもらう事などができます。

 

ただし、仲良くなり過ぎると注意しにくいことなども出てきてしまうので、お互いあくまで他社の人間であるという線引きも必要です。

個人的にはビジネスパートナーであり、目的は良い食事提供という共通のゴールであるという感じに捉えています。

 

本当はもっと細かいことも書いていきたかったのですが、余りにも長くなりすぎるので、今回はこの辺で締めたいと思います。