イソジンは風邪にも効果がない
イソジンと言えば、「ただいまの後は~♪」というCMで、風邪予防のうがい薬として一定の知名度を持っています。
このため、風邪予防の為に効果的である印象がありましたが、実際には風邪への効果については2003年くらいにはすでに否定的な研究がいくつか出されていました。
http://www.hoken.kyoto-u.ac.jp/wp-content/uploads/2015/03/gargle2007.pdf
この研究ではイソジンを使用したうがいは、水うがいよりも効果がないどころか、うがい自体をしない人達と変わらないという結果になっているのが非常に興味深いです。
こういった影響か、最近ではイソジンのCM自体を見かけなくなってきていました。
イソジンを使用する際の注意点
イソジンはヨードを含んでいます。
ヨードは海藻などの食品にも含まれる栄養素です。
このため、過剰にイソジンを使用することでヨードの過剰摂取による甲状腺のトラブルを引き起こす可能性があります。
そしてあまりにも口腔内の殺菌などを過剰に行うと常駐菌という、口腔内にいるべき菌も減らしてしまうため、口の中のトラブルが起こりやすくなります。
例え何かに有効だと分かっても使用頻度などがきちっと示されるまでは使用を控える方が無難ですし、過剰な使用は絶対に避ける必要があります。
簡単にできる風邪予防は?
イソジンが風邪に効果的でないなら、風邪予防はどうするべきかというと、やはり重要なのは帰宅後のうがい手洗いです。
水うがいの有効性は上記の論文にある通りなので、水うがいで十分でしょう。
もっと、何かできないかという場合には緑茶でのうがいがカテキンの効果により風に有効だという報告がいくつかあるので、実践しても良いと思います。
薬を使用するよりは余程安全です。
最近はあまりにも多くの情報が飛び交い、専門家、あるいは専門家の意見を聞いた上で発言する人の言葉ですら少し疑ってかかる必要が出てきました。
自己防衛のためには出てきた情報を簡単に鵜呑みにせず、自分でも調べてから、それを取り入れるかどうか考える必要があると言えます。