最近はBMIを基準とした標準体重の求め方が一般的ですが、そこに落ち着くまでに様々な計算方法があったことから情報が錯そうしていることがあります。
特に若い女性向けの雑誌などではシンデレラ体重の問題などがあったように、実際には特に根拠もなく設定されている数字や、現代に合わないものも多くなっています。
今回は体重やこういった指数があまり参考にならないという視点から話を書いていきます。
標準体重の求め方
成人の標準体重は
①標準体重=身長(m)の2乗×22 (身長m×身長mなど説明の仕方は複数あります)
現在はこの求め方が主流となっています。(子どもに対しては不確実なのでローレル指数などが利用されます)
BMI(ボディマスインデックス)という数字を根拠にしています。
この数字が22の時が最も死亡率が低く、病気になりにくいというデータから、BMIが22になるための体重を逆算しています。
最も健康でいられる確率の高い体重と言い換えることもできます。
ちょっと前まではこちらの基準を使用していました。
②標準体重={身長(cm)-100}×0.9
こちらは身長の低い人に利用すると栄養が足りない状態になること、国際的な基準であるBMIを参照にすることから①の式に切り替えられていきました。
実際に僕が身長175cmなのでそれぞれの式に当てはめると
①1.75×1.75×22=67kg
②175-100×0.9=68kg
と、大体同じ数字になります。
更に簡易なものになると
男性では 標準体重=身長-110
長身の女性では 標準体重=身長-105
こういったものもありますが、身長が低い場合に適切ではないことが問題になります。
大袈裟に行ってしまえば身長120cmの人は女性でも標準体重が15kgなのか?
マイナスする数値が固定数の式では、身長の数字が大きくなると引く数字の影響が小さく、身長が小さいと引かれる数字の影響が大きくなってしまい過ぎることから、適しているとは言いにくいことが、現在ではこういった算出方法を進めていない理由の一つとなっています。
根拠の全くない指数もある
異性にモテる体重は
身長-○○=○○だ!
という数字がファッション誌など若者向けの雑誌などに取り上げられることもあります。
この数字にかなり上下があり、科学的な根拠もなく
・なんとなくこのくらいの数字の人が良いのではないか?
・カッコいい・綺麗な芸能人はおおよそこの数字に収まっている
こういった根拠で語られていることが多く、それを真似することが良いかはかなり疑問です。
そもそも、外見の良さは身長と体重のバランスだけでしょうか?
・顔と体(等身)のバランス
・上半身と下半身のバランス
・筋肉や脂肪のつき具合とのバランス
こういった条件を考慮する必要があります。
人それぞれに外見上良く見えるためのバランスとそれに見合った体重はあると考える方が自然です。
そして芸能人の○○さんのような体型は・・・・
という記事も見かけますが、芸能人やモデルのプロポーションはそもそも正確に申告されているでしょうか?
グラビアアイドルなどはウエストの数字でサバを読むと言われています。
実際に計測する場面を目の当たりにしない限り、こういった数字は正確に言わなくても誰にも分かりません。
皆さんも体重を聞かれたらちょっとだけ少ない数字を言いたくなりませんか?
僕は年齢を若く言いたくなる時があります(笑)
更に、こういった有名人で抜群のプロポーションを保っている人は並々ならぬ努力もしています。
同じ生活をした上で、同じ身長と体重のバランスにしなければ、体重は一緒でも筋肉と脂肪の比率が全く異なるので、仕上がりは理想とかけ離れたものになるでしょう。
こういった点を考慮すると。
雑誌などに書かれるものは根拠に乏しく、誰かを基準にしていてもそれが正しいかも不明であることが分かります。
標準体重に縛られ過ぎないための知識
実は標準体重を求める現在のBMI基準のものですら、確実なものではない面があります。
そして今後も標準体重が誰しもに適応できるようにはなかなかならないでしょう。
この理由の一つに
同じ体積あたりでは、筋肉は脂肪よりも重たい
という事情からです。
健康的な生活や引き締まった体作りのために必要な筋肉は重たい
脂肪が多くなると体がたるんで見えてしまう反面、実は筋肉よりも軽い
このため、僕のようにトレーニングの習慣があると、標準体重を超えた体重になる事が一般的です。
これによって起こることに
体重は標準体重よりも少ないのにぽっちゃりして見える
体重は標準体重よりも多いけれど、痩せているように見える
という現象があります。
同じ体重でも筋肉と脂肪の比率によって見え方は全く異なります。
体重はあくまで参考にしながら姿見やわき腹の贅肉で判断することが最も重要です。
目的を忘れない
まとめになりますが。
標準体重になればすべてがOKというわけではありません。
また、雑誌などの数字に合せれば出れしもが同じ外見になれるわけでもありません。
こういった数字に縛られると
本来の目的である
・外見や見た目を良くする
・健康的になる
こういった点が疎かになってしまいます。
特に自分以外の人には体重という数字は見えません。
数字を気にせずに、本来の目的達成のため、鏡の前に立って全身の様子を見る機会を設ける方がよほど効果の上がる場合もあります。
数字は数字、もっと大切なものを忘れずに、目的達成のために進んでいきましょう!