社内研修会の在り方について 義務で嫌々参加するものからの脱却

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現在僕は法人内の各施設を回って、厨房スタッフの研修会を行っています。

今年度から担当することになりました。

会社で行う研修会はどうしても

・建前上行わなければいけない部分があるので仕方なく実施する。

・そのため惰性で毎年同じ(似た内容の)ことを繰り返しがち

・主催する側の伝えたいことを一方通行に伝えて終わり

こういった形で「面倒なもの」という受け止められ方をしてしまいます。

そこで今回は僕が社内研修で気を付けたことを書いていきます。

研修で意識したこと

①相手に有益な情報を流す

正直、これが最も重要だと思います。

これが唯一といっても過言ではないでしょう。

有料のセミナーなどを行っていて、常に満員にすることができる人たちは相手側が、自分とって有益な情報をもらえると知っているから、お金を払ってでも聞きに来るわけです。

そこに義務感などはありません。

一方の社内研修会は基本的に会社の理念、今後の方向性を伝えるなど

相手の求めるものではなく、主催者側が単純に発信したい情報だけを発信する場となりやすく、聞き手も義務的に出席を求められているだけで、積極的に参加したいものではない場合が非常に多くなっています。

そこで、聞く側にメリットのある、あるいは興味を引く話を提供することにしました。

・厨房で起こりやすいケガとその防止

・ケガをした時に積極的に労災申請を受けられる仕組みと、うちはそれを促進しているという内容

・ケガや病気をしている状態で無理に仕事をする必要はなく、きちん休みを取れる体制づくり

厨房はケガがつきものですが、ケガは仕事上の問題だけでなく、家に帰ってからも同じ体を使い続けるわけなので、ケガをしないための厨房の仕組みづくりや働き方をメインに話をしました。

そして、昔ながらの日本企業の例に漏れず、労災申請や休暇をもらう事に抵抗のある職員が多いことを感じていたので、そこを積極的に取る事が無理でない体制が作られていることなどを説明し、個人の負担が大きくならないように休むことができるようにしました。

(仕組みはさすがに伝えられませんが)

あとは、ケガ防止のために厨房のハード面を強化することを確認しています。

今回の研修を行ったことで、各厨房に知識だけでないメリットを提供することを目的としました。

今回はこのくらいですが、前年までの担当が行っていた研修会の内容が

「厨房で働くスタッフの心構え」

であったことを考えれば、かなり厨房に寄り添っていて、利く側にもメリットを出せたのではないかと思います。

今後は毎年アップグレードを行って、参加者にメリットがある形を強めていきたいと思います。

②参加者に無理のない参加環境

社内研修というと

日時と場所が決められていて、そこにゾロゾロと色々な現場から社員が集まってきて参加するものがまだまだ多いという気がします。

これが会社主催でなければそれで良いと思うのですが

会社主催である場合、個人的にこのやり方は疑問に思うところも強くあります。

・移動中の人件費は考慮されている?

たくさんの人間が移動するその時間も人件費は発生しています。

今回僕は各厨房の視察も兼ねて全て施設を回りましたが、正直ここまでする必要はありません。

今や会議だってテレビ電話やスカイプで行う時代です。

移動時間を省くためにこういったことをしても良いし、動画で撮影して各自見てもらうという形でも良いと思います。

それじゃ、見ない奴も出てくるじゃないか!

という声もあると思いますが、それは研修会の内容が有用であれば見るし、聞きます。

有益と感じた社員が周りに話して回るかもしれません。

それではいけないのでしょうか?

参加者に感想や報告書を書かせる会社もあります。

これが主催者の反省や次年度の研修の組み立てに使われるのであれば、有効ですが

実際は単純に「きちんと話を聴いていたか確かめるためのツール」と化しているのではないでしょうか?

これは主催者側が自分の行う研修会に自信を持っていない

何か義務を作らないと聞いてくれないという恐れから来ているのではないでしょうか?

ここが更に研修会を義務と感じさせてしまう一因に感じます。

今回僕はこういった報告書の類は無しにしました(昨年まではあった)

メモは報告書を作るためでなく、自分が気になる事があれば取ってもらえれば良いのです。

報告書なんて提出したら何を書いたかも忘れてしまうでしょう。

主催者の自己満足で行われている実情はこういった所に見え隠れします。

主催者のプライドのために行わない

外部から講師を招くタイプの研修会があります。

たまに趣旨を履き違えたかな?

というハズレはあるものの、社内の人間が行うよりも面白い話が聞ける可能性はかなり高いというのが僕の経験としてあります。

こういった方法は手軽であり、効果的なので、これでも全然良いわけです。

なのに、お金を使いたくないからと身内で済ませたりすると、その人にもプライドがあるので面倒な事になることもあり、ここまでに書いたアレやソレが目の前に現れてきます。

主催者のために行うのであれば、研修会辞めた方が、その時間で他の仕事ができるし。

同じ部署の人たちでティータイムでもした方が、お互いのコミュニケーションも高まってよっぽど有用です。

まとめ

社内研修が義務に感じられる原因としては

・主催者も義務だと思ってやっている(だけ)

・主催者の言いたいことだけ言う場になっている

・主催者のプライドが優先される

こういった背景があるという個人的な想いを書いてみました。

これって難しくて、自分が実施する側になると、ついつい見えなくなってしまいます。

今後も気をつけながら行っていきたいと思います。